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馬車内にて

数日後、準備を整えた俺達はギルド前に集合した


今回の依頼先は馬車で行くと片道数ヶ月の大遠征となってしまう為、ギルドに設置されている転移門を使って最寄りの街まで移動してから馬車を借りる段取りだ


「おはようございます!」

「おう、今日は良い天気だな」


ん?ガイジさんがお日柄を気にするなんて…と思っていたらどうやらウィスさんとギクシャクした空気を生み出していた様だ


「ウィスさんには事後承諾みたいになってしまって…すいませんでした」


「な、何言ってるの‼ヒロシ君達の冒険なら喜んでついて行くわよ?」


どうも挙動がおかしい。どうやらウィスさんもガイジさんからのプロポーズ待ちっぽくてソワソワしている

…ガイジさん、もうひと押し!


「…待たせたな」


最後に現れたビルさんは多少やつれてはいるものの仕事着(メイル)に着替えれば一流の冒険者として毅然とした態度が取れる様だ

恐らく鎧を脱いだ瞬間激しい後悔に身悶えてしまうのだろう


まぁ俺のイタズラなんだけど。


全員が揃ったのでギルドに入り転移門の利用書類にサインして早速転移する


転移先は前に買い物に出掛けた街で名前はラクフェットというらしい

ラクフェットの街の北にここ最近大規模な迷宮が突如現れ、今回はその迷宮の調査依頼である


街にあるギルドに転移した後は馬車を借り、手続きが済む間に食事をとる事にした


「流石に大きい街の飯は旨いな」


折角なので街中にあるレストランで朝食と洒落こむとソコは何とバイキング形式だった

この世界は衣食住においては日本と変わりない水準ってのが摩訶不思議だ

当然物流の未熟さもあって生鮮品は高価だが基本馬車流通なのに日本水準なのがそもそもおかしい


久しぶりのバイキング形式に舌鼓を打つとギルドに戻る


馬車は既に手配済みで建物裏に用意されていた

俺達は手分けして食材や日用品を購入し、馬車に積み込んでいく


どこかのラノベで見た無限収納みたいな便利グッズがないのか?と聞いたらなさそうなので今は諦めている

摩訶不思議世界なら何処かに普通にありそうだからね


旅支度を終えやっと出発となった

御者席にはビルさんが座り手綱を操っている


「。。。」

「。。。」


。。。


「あ、あ~…今回の依頼はどの位掛かるんだろうなぁ?」


ぎこちない空気に耐え兼ねてガイジさんが上ずりながらも第一声を発する


「そ、そうね…規模にもよるんじゃない?」


ウィスさんも…お互い意識しすぎだって

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