何気に揃うメンバー
「そうなんですか…誤解と言えば誤解なんですけどね…」
「ヒロシは知ってるのか?俺が聞いても誰も話そうとしねぇんだよ…」
そりゃそうだ。事実無根と言えど目覚めたら全裸、しかも前にいるメンバーに背中から覆い被さって数珠繋ぎ
「間違い」があったとしてもおかしくない状況で疑念は払拭する術がない
「…彼等は彼等なりに悩みを抱えているんですね…」
と思わせ振りに答えておいた
多額の漁夫の利を得た代償としてそのまま悩ませておこう
「という訳で俺達ずっと開店休業しかねないから…ウィスともおおっぴらに会う切欠がなくてよ…」
そういう事か!ならキューピッドとして存分に手助けしよう
「分かりました、俺達も気の知れたガイジさん達が加わってくれるなら心強いです!」
「そう言ってくれると嬉しいぜ。シーフとヒーラーがいれば罠も怪我も心配しなさんな」
「はい!」
そんな話で盛り上がっていると…ギルドの入り口がざわつき始めた
「なっ!?ゾンビが!!」
「くっ‼被害が出る前に‼」
ゾンビの正体に気付いたガイジさんは慌てて皆を押し留める
「こりゃゾンビなんかじゃねえ‼ビルだよっ‼」
「ビル?」「…まさか?」
冒険者達が動揺しながらよくよく確認すると確かに生気が抜けて青白いが単にフラフラしているビルだった
「一体全体どうしちまったって言うんだ?あのビルさんがよう⁉」
ビルさんの変わり果てた姿にガイジさんは憐れみを向ける
「いや…どうも勘違いらしいんだが…僅かな疑念がどうしても拭えなくてな…眠れないんだ…」
…こりゃ効きすぎだ…何とか元気づけてあげないとな
「ビルさん、今迷宮調査の話をしていたんですけどビルさんも一緒にどうですか?」
「…ん?…あぁ俺は…いや、こういう時こそ暴れてトラウマを…」
「そうですよ!がむしゃらに動いて辛い記憶なんて忘れましょう」
「…そうだな…そうか!よし!俺もその依頼に加えてくれ!」
よしよし、これでビルさんも元気になるだろう
パーティーとしてはシーフ(ガイジさん)・アタッカー(初音さん)・リベロ(俺)・タンク兼後衛の護衛・ヒーラー(ウィスさん)とバランスの良い布陣だ
「じゃあ早速予定を組みましょう!」




