王様との謁見 part10
「英雄殿を試す様な真似をしてすまなかった!」
ピッチュ王は自らの非を速攻で詫びて来た
側近達は王様の立場を考慮しない振る舞いに目を白黒させている
王たる者、喩え間違っていたとしても素直に非を認めるべきではありませんぞ!と言いたげな顔だ
「いえ…お互い怪我もなく終わってホッとしております」
うん、これは当たり障りのない良回答だった。大人な自分を誉めてやりたい
「英雄殿!あの技は…伝説の「んち○砲」と言う技ではないのかっ!?」
…何処のア○レちゃんだよ…
その技名は何か?過去の転生者が冗談で綴った英雄譚にでも書いてあったのか?
アラ○ちゃんは英雄でも何でもなくただウ○チつつきが好きなロボットだぞ?
「いえ…これは私が唯一持つスキルが発動しただけです」
「何と!?流石英雄殿は奥ゆかしいのだなっ!」
…この坊っちゃん大王は人の話を全く聞かないな…ぷっ○ょだかピッチュだか知らないがふざけたお子ちゃまだ
「我が君!次は私が徒手空拳にてヒロシ殿に挑みたいと存じますが如何に!?」
「うむ。どうかな?英雄殿!」
あ~…これダメなパターンだ…
天○一武闘会じゃないんだから延々と戦わされても嬉しくないよ?何?
この脳筋騎士達は勝つまで突っ掛かって来る私刑のつもりなの?
何なら毒団子ぶちまけてこの国ごと終わらせてやろうか?
俺の怒りは全く考慮されず再び訓練場に連れて来られ勝負を挑んだマッチョ騎士と対峙させられる
今回は徒手空拳での勝負と戦い方を限定した為マッチョ騎士は鎧を脱ぎ捨ててストレッチとかしている
「。。。」
「ヒ、ヒロシ。此処は我慢だ!国と敵対しても敵わんぞ?」
ビルさんが必死に宥めてくれているが俺の暗黒面はもう臨界点に達していた
「では…始めっ!」
こっちの事情など一切お構い無しに始まる試合に似せた私刑に俺の心は冷たく暗くなっていく
良いぜ、やってやる!
ヒョロい俺の体型を舐めきったマッチョ騎士は馬鹿みたいに突進して来る
接近して繰り出された遅いパンチを左手で受け流し相手の勢いを殺さない様にしつつ捻りを加えて脇に逸らす
自身の運動エネルギーが横に転嫁され重心を崩したマッチョ騎士はぐるんっと1回転しながら地面に叩きつけられる
「グハッ!?」
…良い気味だ
まさか自分が土をつけられるとは思っていなかった騎士は激昂して立ち上がり様にタックルを仕掛けて来た
そんな動きは当然予測済みなので無防備になっている脳天に裏拳を振り下ろし地面に叩きつける
ドガッッ!
顔面を地面にめり込ませた騎士はビクビクと痙攣を始める
「しょ、勝負ありっ!」
審判役の騎士が勝鬨をあげ試合は一瞬で終了した
だが…俺の怒りは収まらない。
「次々と挑まれては移動の手間が掛かります。まだ手合わせを所望する方がいるのなら今ここでお相手致しますが如何に?」
ムカムカしていたからこっちから挑発してみた
さっきの言葉を要約すると
「お前ら雑魚が何回も突っ掛かって来るのは面倒だからまとめて相手してやんよ?」だ。




