初音さんだけには告白しておこう
初音さんの優しさにガッツリ甘えたら初音さんが気を失ってしまった…
そのままそっと寝かせてあげてその間にシャワーを浴び身支度を整え朝食を作り始めた
起きて来るまで朝食は待とうと思い立ち渋めのコーヒーを啜りながらタブレットでニュースを読んでいる
この世界はその辺がアバウトでハードウェアが未熟な割りにソフトウェアが転生前とほぼ変わらない
インターネットは構築されていないがパソコンやスマホ、タブレット迄揃い撮影技術が未発達なのにテレビもある
恐らく情報化社会に移行したら世界観が崩れるので意図的にそうしてるんだろうけどそれならスマホやパソコンとか流通させなければ良いのに、とは思う
スマホもトランシーバー並みの距離しか通話が出来ずプリインストールされた機能でも使えるモノと使えないモノがある
主に通信が絡むアプリは殆どアウトだ
何となく不条理を感じるインターフェース系に比べて家電系は不条理さを感じない
世界観が!という向きには噴飯モノだが現代人にはこの位の利便性は当たり前でないと立ち行かなくなる奴は多いだろう
ボンヤリと他愛のない事を考えていたら初音さんが起きた様だ
肩に掛かる薄手のタオルケットが艶かしい
ちょっと正面に進み出てタオルケットで隠せていない部分を眺めながらコーヒータイムを満喫したい位だ
「…気を失っちゃってたんだ…」
フフフ…その言葉は男冥利に尽きる最高の賛辞ですよ?
などと内心ほくそ笑んでいると面倒だったのかタオルケットを体に巻き付けただけでキッチンにいる俺に近付いて来る
何とそのまま抱き締めて来た!
そ、そんな事されたら俺の俺がまた…むぅ…此処は何とか堪えよう…
「あの…もしかして昨日のステータスチェックの結果が悪かったの?」
おずおずと上目遣いで聞いて来る初音さんの何と色っぽい事か!
っといかんいかん!また劣情してしまったら振り出しに戻ってしまう
興奮し過ぎて上手く言葉にならなかったので懐からカードを取り出して初音さんに見せる
最初最悪の結末を想定した初音さんがゴクリ、と喉を鳴らしながらカードを受け取り…決心して内容を読み始める
チッチッチッチッチッチッチッ…
時計の秒針の音がやけに大きく聞こえる
。。。
「え?全然悪くないじゃない。て言うか凄い上昇率よね?」
悲惨な結果を予想していた初音さんが暫くして発した言葉がこれだった




