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あながち外れでもない小話

 聖女は自分の部屋のベッドで、目覚まし時計にチョップしながら考えていた。

 神は何故、人間や亜人、はたまた魔族といった生物を作ったのだろうか――と。

 作るだけ作ったらさっさと寝てしまい、いまだに起きないって神としてどうなん? とも。


 本日も聖女には客寄せパンダとしての仕事が待っているので、いつまでも寝ていられる神がちょっとだけ恨めしかった。


 たぶん、神は働きたくなかったのだ。

 だからまず自分の世話をしてくれる生物を作り出した。

 そして私たちが神のお眼鏡に適ったかまではわからないが、神はお昼寝が大好きなので私たちを無視してひたすら眠り続けているのだ。


 もし寝ている神の気持ちを代弁するなら、


「起きたらご飯食べるから用意しといてヨロー」


 で間違いないはずだ。

 だって私が今そんな気分だもん。くー。



 二度寝してしまった彼女の名はマリーという。

 歴代でもっとも人気があった聖女で、この数年後には史上初となる【創造神】との交神にまで成功する。


 また、このとき神から賜ったお言葉が彼女個人への説教だったという驚愕すべき事実は、当時の教団関係者の尽力により今日まで明るみに出ていない。



 ――教団黙示録「着ぐるみ聖女(パンダ)」より抜粋。



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