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勝手に召喚! 身代わり王女は困ります。 侍女のザマーとハピエンに転がされ? それなら自由に生きてやる!  作者: Aprツツジ
一章 エルムズ王国王城に召喚される

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#8  ○2人の聖女とのお茶会と影・アサシンに注意


 修道院の式典の翌日、プライベートなお茶会が開かれた。

レッスンの実演も兼ねている。

お客様は、私の専属侍女の一人、リリアーヌでした。

リリアーヌは、公爵家の四女。


 普通は、公爵家、侯爵家、伯爵家の三女くらいから、交渉により

お行儀見習として王城の侍女に出している。

 やはり、結婚相手探しも兼ねているんだよね。


 リリアーヌは、王太子殿下や王女様の幼馴染で、

王女様の補佐役の役割を持っている。

 王弟殿下や王太子殿下からの信任も厚いからね。


 標準的侍女の偽装アイテムを外して、公爵令嬢姿になると

流石に淑女だね~。

公爵令嬢らしい、清楚な青と水色を基調としたドレス。

そして、それにふさわしい、お飾り(ネックレスとか..)。


 ブロンドの流れるような髪(金髪)と、とても青く美しい瞳

(碧眼)、とても素敵だなと思った。


 お茶会は、簡単な開催の挨拶から始める。

お茶会の会話がすぐに始めらるように、と細かく指導を受けた。


 本来は女主人(夫人)になる方が、侍女に指示を出し、テーブルは

親しいグループと席順にして、準備する。

また、テーブルが乱れてくると、女主人が侍女に指示を出して

さりげなく、整えさせるらしい。


 私の場合は、王女なので、女主人は侍女長リリアーヌに任せる。

離宮に招待すると訪問者が多い場合もあるしね。

私の役割は、開催の挨拶や訪問者への近しくなるための挨拶や近況を

聞いてまわることが主になる。


 王城で開催するお茶会は、もっと大規模になるそうで、

それは、まだ先のことだから、座学ざがくになっている。


 リリアーヌからお小言を受けながら(レッスンの一環ですから)、

初めてのお茶会、まあまあ楽しかった。


 お庭で頭ごなしに叱ることはないからね。

話は昨日の王都修道院での式典の話で盛り上がった。

お菓子も特別なものが出て美味しかった。

でも、コンビニのスイーツも良いよね。ああ、懐かしい味になっちゃいそう。



◇◇2人の聖女とのお茶会


 そのあと、神殿と修道院からお茶会開催の打診があった。

例の教会のバザーなどで、寄付金や売上金がかなりの額に登ったそうだ。

 そのお礼の挨拶が目的なので、おもてなしのため招待の手紙を受けた。


 ところが、今はまだ、王女様は簡単に外出することが出来ない。

外出は、護衛を含めるとかなりの人数に登ることになる。

 そこで、リリアーヌが調整をして、お茶会開催にしてくれたそうだ。

リリアーヌは、

「先日のお茶会レッスンの成果を見せましょう」と微笑んでいた。


 当日のお客様は、王都修道院の院長と異世界召喚された聖女様2人がきた。

聖女様2人は、カチカチに固くなっていた。

2人とも、聖女の白シルク地に、神殿の紋章の刺繍が入ったローブを

まとっている。

今日は、ベールをしていない。メガネの子もメガネをしていなかった。


 私は、聖女様と会うとバレないかなと心配していたが、その必要はなかった。

恐らく憶えていても、私が24才で変装をしてた、顔になりそう!


 王城の応接間でも、2人共私の横にいたしね。私の顔を正面から見てないね。

リザリアが言った通りだったよ。

これなら、式典のパレードなどで、ご一緒しても問題がないと思った。


 私は、まず簡単な挨拶をして、楽なスタイルで、発言できるようにもてなした。

王都修道院の院長と、日常の挨拶を交わし、

聖女様達へ院長は旧知の間柄と説明した。


 院長から聖女様2人を、

「先日の異世界聖女召喚で、召喚した聖女様達です」と紹介された。


 聖女様2人が、

「《緑の聖女》エリカです」

「《光の聖女》ユミナです」と名乗った。

そこで、私も

「初めまして、エルムズ国、第一王女エリーヌ・ド・エルムズです」と名乗った。


 院長から聖女様2人の称号や魔法適正の説明を受けた。

まあ、私は当のご本人の鑑定結果を聞いていたんだけどね。


 それと、緑の聖女はしおれた花を再び咲かせる力が出せるようになった!

光の聖女は、光の玉が出せるようになったと説明があった。

私は光の玉? ライトボールか? でも2人共魔法使えるようになるのが

早いよね!


 私は初めてじゃないしね! この子達のチート様能力、凄いと思った!


 先日の式典では、2人はこの国の聖女様と同じ服装で、ベールを付けて

参加したようだった。


また、来週の式典で披露があるため、この国の聖女様とお出迎えを

して慣れてもらっていたそうだ。


 服装はお揃いにしたかったのかな? 仲良しさんね。

昨日、やっともう1人分の聖女服が届いたそうだ。

2人でお揃いの聖女服姿は、初めてだったようだ。


 この国の聖女様の服装と違うのは

異世界召喚聖女:黒ライン

《緑の聖女》 :緑のキラキラしたライン

《光の聖女》 :金色のキラキラしたライン

が入っていることだった。


 それと、聖女様達は髪が長くなっていない?

そうだよね。モブカットじゃあ、風格がでないからね。


 そして、聖女が楽に会話できるように

「この世界は初めてでしょう、色々な初めてを聞きたいです」と発言を促した。

 聖女様達は、色々と初めてのことを話して、だんだんと緊張がほぐれていった。

話題は、終始聖女様達の初めてと、聖女様達の国の話で盛り上がった。


 でも、聖女様2人は帰り際に

「私達と一緒に召喚された、エミリアさんはお元気でしょうか?」と聞かれた。

すぐに、リリアーヌが

「ええ、元気ですよ。エミリアは、離宮のハウスキーパの侍女をしています」

「ですから、他の場所で仕事をしていますよ」と。


 そうか、この子達は私の心配もしてくれていた、と思うと嬉しかった。

やはり、優しい良い子達だった!


 王都修道院の院長と聖女様2人を見送ったあと。

リリアーヌが囁いた、

「しっかりと、本人になっています。上出来ですよ」と、

「これなら公務も問題なく果たせますよ」と。

 私も、少し自分に自信がもてて嬉しかった。



◇◇影・アサシンに注意


 王都修道院の式典に向けて頑張っていたら、息抜きのご褒美が始まった。

侍女エミリアの姿で、マリアをお供に庭園内の散歩まで許されるようになった。


 数日して慣れてきた頃、侍女姿で城外が見たくなり、試しにお願いしてみた。

リリアーヌは、

「色々な影やアサシンが、王女様の後をつけているのよ」

「そのため、ワザットお散歩をさせて、そのチェックをしてるの」

「そのお散歩のお陰で、かなりの数の影やアサシンが、捕縛や駆逐できてるの」

「やはり、イザベラの配下とか、東エルムズの配下関係が圧倒的に多いのよ」

「いい! 命懸けの任務になっていることは、忘れないでね」


 「えー! 侍女エミリアでもですか?」

「そーなの、気配をたぐって、後をつけてるの。ねーマリア?」

「はい、そのようです」


 とてもキビシク、言われた。でも自分の命だからね。

「注意は怠たらないよう気をつけます」と言った。

やはり、ネズミさん達の持ってくる情報に、頼るしかないかな。


 ステータスをチェックした。探知がOFFになっていた。

これか、すぐにONにした。


 王太子殿下は私を見て挙動が乱れてから来ない。

その後は一緒に来た王弟殿下のご子息、ギルバートが毎週来た。


 その時にリザリアは派手な化粧と衣装(王宮魔導士の制服じゃないし!)で

アピールして、ギルバートから煙たがられていた。


 リザリアはリリアーヌと幼馴染、ギルバートとも親しそうにしている。

でも最近は、リリアーヌが、手際よくリザリアの報告が終わり次第、

退出させている。


 うーん、ギルバートもキラキラしてるなー。

リザリアは、玉の輿と両方を欲張って、熱をあげているんだ~ と思った。

 私は、キラキラタイプの人は、苦手なんだよなー、と思っている。


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