#54 ○エルムズ王国の新たな夜明け(8)その1
エピソードを分割して軽量化をしています
①女王エリーヌの政務の始まり【政務その8】#54 その1
〔師匠の義妹 エミリア〕国王様...義妹...エミリアは
②女王エリーヌの政務の始まり【政務その8】#54 その2
〔第二王女とお飾り〕アリーって...贈られて...
③女王エリーヌの政務の始まり【政務その8】#54 その3
〔《緑の聖女》応援要請その5〕獣人の子供達...七天の女神祭...
④女王エリーヌの政務の始まり【政務その8】#54 その4
〔《緑の聖女》応援要請その5〕獣人の子供達...七天の女神祭...
◇◇女王エリーヌの政務の始まり【政務その8】
〔師匠の義妹 エミリア〕国王様...義妹...エミリアは
※「この話の時間軸は、『ユリウス様の正妃選びの試練』の『あとの』頃になります
この話との繋がりは #51 その3 をご参照ください
師匠ーがいきなり、私の塔へ訪ねてきた。
先日の国王様へのお見舞いの時に、私を義妹だと紹介したから、エミリアは、うちの家門の貴族籍に登録すると言い出した。
「師匠ーそれって、あの時の国王様なら、キット憶えていないと思いますよ」と避けようとしてみた。
いまは、王太子が王族籍からはく奪され、イザベラ側妃と第二王子も王族籍からはく奪されることになっていた。
この際に、現国王の王族籍を増やそうとする話が出てきていた。
それは、アリシアはユリウス様の側妃が決まっていること。婚約は、3年も前から内定していた。
エルムズ国としてはシュトリアル国との繋がりを、更に太くなるようにしたかった。
そこで、アリシアは前王妃の妹の子だし、現国王の養子とし、第二王女として嫁がせようという話になってきていた。
いまのエミリアとしては、更に養子の話は、何かトラブルになりそうな気がしていた。
ところが、師匠ーは「貴族って何かしらのことで家名を上げないと、没落して行くのよ」と言い張っていた。
「師匠ー、無理にそんなことしなくても、エルナちゃんがアリウス様へ嫁いで、西エルムズ国の王妃になるのですよねー」
「それもあるけど、先日のお見舞いの時にいた重臣が、ウワサを流してしまったのよー。だから困っているの」
「私の父が、ウワサを聞いて、外れ聖女でも異世界の方だ、宮廷魔導師見習だろう。養子にするならチャント言いなさい」と怒られているのよー。
「でも、それって師匠ーがワルダクミしたからでしょう。私は、いまこの国のアリシア第二王女に、されそうなんですよ」
師匠ーは「でも、エミリアで動くときに、この国のプリシュタイン公爵令嬢の方がいいこともあるからねー」
「えー、でも貴族籍を偽ると重罪なんですよねー。そんなことで処刑になるのは嫌ですからねー」とエミリアも譲らない。
「大丈夫、宰相とも話を通してあるからねー。お願いーーー!!」
「えーと、じゃあー、リリー(リリアーヌ)に相談してみますねー」それからですよー。
「うん、じゃあー、エルナにも聞いてみて、参考になるかも知れないからねー」
「あ、それと、アリシア偽装のアイテムを明日持ってくるからねー」と素直に帰っていた。
まず、リリーに相談してみた。
リリーは「貴族籍は話を通せばいいですけど、夜会とかでエミリアが求婚されるとか、逆に縁談を持ち込まれたらどーします」
「いやー、考えてなかったー! それに夜会に呼ばれたら体が二つ必要なことになってしまうわねー! 大変だー」
「だからリザから、リザのお父さんに事情を説明しておかないとだめよねー」
「うん、アドバイス、ありがとうございました」やはり、リリーは頼れるお姉さんだなーと思った。
次はエルナちゃんへ聞いてみた「えーとねー、師匠ーはこわいお父さんだと思っているけど、チャント淑女をしてれば大丈夫かな」
「えー、そーなんだ」
「師匠ーは、淑女してないだけだからねー」とキビシク、エルナちゃんは言っていた。
翌日、師匠ーは、アリシア偽装のアイテムを持って来た。
そこで、リリーからアドバイスを受けたことを伝えた。
師匠ーは「分かった。そーだよね。アリシアの正体もあるって説明しないとねー」と言っていた。
しばらくして、師匠ーの家へ訪問することになって、いまは訪ねている。リザリア師匠の顔に、似ている魔導師の姿になっていた。
淑女は王女エリーヌで学んだように、していた。
リザリア師匠の父親は、確かに...とても...こわそうな顔をしていたーーー!!
でも、話は進み、顔はリザリアの顔に似ているし、これなら本当の姉妹でも、信じちゃうね。となっていた。
いい雰囲気で話は進んでいる。そして、いい縁談があるから、紹介するねー。と言っている。
あれ、師匠ー面倒くさくなって、説明してなさそうねーーー!!
「リザリアさん、これって、お父様に、エミリア以外の役割を説明してありますか?」と聞いてみた。
「お父様が、何の話かな、と聞いてきた」
「お父様、私はいくつかの役割を持っていますわ」
「まず私の素顔をお見せしますの」と言って偽装のアイテムを外した。
お父様は、私の素顔を見て固まっている(エリーヌ...様?)ーーー!!
「リザリアさんのお父さん、私は女王エリーヌの影武者もできますわ」
「また、別にアリシアという役割で、ユリウス様の側妃に嫁ぐ予定ですの」
「これは、まだ内密ですが、嫁ぐ時はこの国の第二王女として嫁ぎますわ」と伝えた。
お父様は、しばらく、放心状態が続いていた。
師匠ーは、逃げようとしたので、パラライズをかけておいた。
しばらくすると、お父様は、放心状態から戻ってきた。
そして「やー...、エミリアさんて、...とんでもない役割を...、お持ちになっていたようですねー」
「私は娘から...何にも聞いてませんでした」
そして私は「いまの状態は、魔法で麻痺しているだけですわ」
「明日の朝には解除されますの」
「口の麻痺は、今すぐ解除しますわ」と伝えた。
「わかりました! 今晩はまず...娘とじっくりと...話すことにします!」と。
そこで、私はその場を退出、させていただいた。
さー、師匠ー、自業自得よねー。今晩はじっくりと、おそらく久っし振りの、お父様との長~いお話でお過ごし下さいねーーー!!
私は、とーても足早に塔へ帰って行った。マリアは待っているかな? 気分直しに、なにか甘いものを買って帰ろうー!
私の作品をごらんになっていただき、ありがとうございます。
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