#53 ○エルムズ王国の新たな夜明け(7)その3
エピソードを分割して軽量化をしています
①女王エリーヌの政務の始まり【政務その7】#53 その1
〔《緑の聖女》応援要請その2〕『七天の女神祭』...
②女王エリーヌの政務の始まり【政務その7】#53 その2
〔《緑の聖女》応援要請その3〕『七天の女神祭』...
③女王エリーヌの政務の始まり【政務その7】#53 その3
〔《緑の聖女》応援要請その4〕『七天の女神祭』...
④女王エリーヌの政務の始まり【政務その7】#53 その4
〔《正妃》と側妃の離宮〕《正妃》は...側妃は...エミリア希望は
◇◇女王エリーヌの政務の始まり【政務その7】
〔《緑の聖女》応援要請その4〕《緑の聖女》...七天の女神祭...
※「この話の時間軸は、『ユリウス様の正妃選びの試練』の一週間前頃になります
マリアと一緒に湿原の農作物のところへ行ってみた。あれ? 湿地に植わっているのは稲だねー。しかも水稲。
稲を見ていると獣人達の男女が、子供を抱えて心配そうに歩いてきた。右腕が痛そう、ではなく折れているねー。気を失っているから騒いでいないけどー。
私は、仕方ない生活魔法のアクアヒールで治すかなーと思っていた。が、マリアがお任せくださいと、何か取り出した。
あれは、私の渡した治癒の加護のアミュレットだー。マリアはそれを自信たっぷりに、私に見せた。
あーあれ、治癒力を検証してないんだけどねー、大丈夫かなと思った。
マリアは、子供は二の腕が折れていると説明していた。手ごろな場所で寝かせて、アミュレットで痛みを止めた。
その後で、腕の位置を直して、アミュレットでハイヒールを唱えた。すると骨折部分が光り出して、腫れが引いていった。
そして、子供の意識を戻して、腕を少しづつ動かしていった。
子供は「痛くないーーー!! 腕が動くーーー!!」と喜んでいた。そして「父さん、母さん治してもらったー!」と言っていた。
子供の両親は「骨折が治るなど、高位の聖女様ですね。何かお忍びで来られたのですか?」と聞いていた。
マリアは「アリウス様の配下で、穀物の生育の問題を調査に来てます」と伝えた。
「えー、ではウワサだけは聞いていました。《緑の聖女》様ですか?」と聞かれた。
マリアは「いいえ、私は治癒師ですよ」と応えていた。
子供の両親は「貧しいところですが、ご休憩されてはいかがでしょうか」と気遣ってくれた。
そこで、彼らの村に行くことになり、向かっていた。
私の作った治癒の加護のアミュレットが、本当にハイヒール相当の効果得られるとは、思ってもみなかった。自分でも驚いていた。
マリアは私に小声で、アミュレットを見せて「外れ聖女さん、本当は卒業した聖女さんじゃないですかね?」と言った。
私は、ドキッとした表情を一瞬だけ、してしまった。
マリアは見逃さなかった「リザリアさんも言いましたが、底が見えないですね。でもそこが大好きなんですよ」と言われてしまった。
マリアは、本当に楽しそうな表情をしてくれていた。
私は隠していたんじゃないのよー。ただ前の異世界の記憶が、少しづつしか戻ってないんだよー、と言いたかった。
彼らの村に着いた。村はニューサングッデーだった。
村には、珍しい訪問者なのか、彼らの家に向かって歩いていると、すぐに人々が集まってきた。
彼らの家で休憩していると、村長がやってきた。子供の両親は、骨折を治してくれた話などをしていた。
そして、村長から直接、ご挨拶とお礼の言葉を頂いた。
私達は、獣人達は鉱山で奴隷にされていたものと思っていたから、村があること自体に本当は驚いていた。
村長の話では、故郷の獣人国サングッデーでは、稲作をしていたそうで、最初に水田を作った人達だったようだ。
また、人種族の人達が獣人達を馬鹿にしていて、穀物を巻上げる時以外は話もしないし、訪ねてくることもなかったそうだ。
私達は、特に獣人を嫌っていないことと、私は初めて会ったけど、そんなことは思ってもいないと話をした。
それより、お茶うけに漬物が出たし、お茶も緑茶だったので、嬉しいと話した。
すると、おにぎりも出てきた、私達は、お米が久し振りだったので、嬉しそうに食べていたようだ。
塩で握った、シンプルなおにぎりが、こんなに美味しく感じたのは、小さい頃に父の実家で食べて依頼だった。
さすがに、その慣れたようすに、聞かれてしまったーーー!!
このようなものは、私達の祖先が異世界から召喚された勇者達で、その人達が残したものだったのですが、慣れてらっしゃいますね。
隣の国で異世界聖女召喚があったウワサは聞いています。もしや、異世界の方ですかと。
私は、そうですね。一緒に召喚された人は聖女様でしたが、私は外れ聖女でした。だから、今は魔導師をしてますよと話した。
それには、みんな驚いていた。それでは、聖女様ではないのですかと。
私は、自分のできることをするだけです。今回も穀物の問題が解決できるか、微力ながら協力をしていると言っておいた。
それと、そのため、今回は特別に、女神様達も召喚されて協力をしてくださるそうです。
その力が集まるように、明日は「七天の女神様の神殿で『七天の女神祭』が行われます。
ぜひ集まって下さいと伝えた。念のために、私はエミリアで、こちらはマリアです。私達を訪ねて来て下さいと伝えた。
私は、せっかく来てくれた方々が、迫害されることを感じていた。
何か供物を持って行く話になった。ごはんはありますよ。塩とお味噌でにぎったおにぎりを持って行きましょう、と言っていた。
私はこの言葉に、ハッと表情を変えた。お味噌があるんですかーーー!!、と嬉しそうに聞いていた。
みんなは、ああ本当に異世界の方ですね。こんなに喜ぶ方は、初めて見ましたと、言われてしまった。
それから、色々と話し込んで、お味噌と川の小魚の丸干し、そしてお米を分けて頂いたーーー!!
ごはんが食べられるーと、とても嬉しかったー! 日本人はごはんが大好きーーー!!
私はマリアと、とても収穫があったので喜んでいたー。マリアの行いが良かったからだねーと、二人で喜びながら、帰って行った。
続きは、
#54 へ続きます
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