#51 ○エルムズ王国の新たな夜明け(5)その2
エピソードを分割して軽量化をしています
①女王エリーヌの政務の始まり【政務その5】#51 その1
〔お妃達の相談事〕ユリウス様へ...正妃を...選択...
②女王エリーヌの政務の始まり【政務その5】#51 その2
〔ユリウス様へのアドバイス〕ネズミさんから...ユリウス様...本命を...選択...
③女王エリーヌの政務の始まり【政務その5】#51 その3
下記を予約で予定しています
〔国王様へのお見舞い〕国の動乱...王都奪還...ユリウス様婚約...
◇◇女王エリーヌの政務の始まり【政務その5】
〔ユリウス様へのアドバイス〕ネズミさんから...ユリウス様...本命を...選択...
いまは、ユリウス様は城門を通過して、離宮へ向かっている。
リリアーヌとの話し合いで、ユリウス様は血が頭に登ったが、気持ちの切り替えをして、落ち着きを取り戻していた。
今日は、リリアーヌは女王様の離宮にある庭園へ、お茶会に出かけている。
それを知っていたので、急にエミリア(女王エリーヌ)の顔が見たくなってー! 離宮の門から覗こうと来てしまったー!
リリーは、エミリアの世界では、気持ちが先にあって、その先に身も心も一緒に恋愛をすると言っていた。
そんなのオレだって、気持ちが先だからこそ、惚れてしまった相手に会いに行くんだからと、釈然としていなかった。
それは面倒だから止めるという、選択肢は全く持ち合わせていなかったー!
離宮近くの花壇で、少し休憩をしていると、見覚えのある、紙切れが、植え込みの中から出ていた。
あれ! これって王都奪還の作戦で、抜け道案内したネズミさん(王妃のみ引き継ぐ情報の中枢)じゃないか?
なぜ? オレにー! 見るとチョッキを着たネズミさん(ミラ)だった。間違いないオレを勝利へ導いてくれた、ネズミさんだー!
紙切れを見ると「エミリア! スキ?」とあった。思わず、勢いよく親指を立てたーーー!!
次の紙切れを見ると「エミリア! あなた! スキ?」とあった。あれ! エミリアに惚れているけど、エミリアは、どーなの?
ユリウスは思わず、首をかしげていた。
すると次の紙切れが出てきた。その紙切れを見ると「エミリア! 気持ちが先!」とあったーーー!!
ああーーー!! 何となく分かったーーー!! 相手の気持ちを聞いていなかったんだーーー!! と気付いたー!
そして、思わず、何度も首をコクッとしたーーー!!
すると、次の紙切れが出てきた「エミリア! 別の事! 頭一杯!」とあった。そうかー、いまは気持ちに余裕がないんだー!
次の紙切れが出てきた「あなた! 嫌って! いない!」とあった。うーんと、まだその時期じゃあないのかな? と考え込んだー!
また、次の紙切れが出てきた「エミリア! 絶対! 正妃?」とあった。まだ時期じゃない、ならあの時のように無理に強いるのか!
うーん、リリーの言っていたことが、やっと分かってきたーーー!! 今じゃないんだなーーー!!
よし、首を左右に振って、いいえーを示してみたーーー!!
そして、次の紙切れが出てきた「エミリア! 側妃! なる!」とあった。おおそうかー! 今は側妃の籍に入ってくれるのかー!
そして、何度も首をコクッとしたーーー!!
また、次の紙切れが出てきた「正妃! 試練! 勝利!」とあった。あれ? なんだー、それ! と首をかしげた。
また、次の紙切れが出てきた「招待! 誠意! 遠回り!」とあった。えーと、招待がされるのかー! 誠意を持って、遠回り?
ユリウスは困ったが、思いついたー! エミリアは、側妃になってくれるんだよー! だから、いまはエミリアを選んじゃダメだ。
ユリウスは左手で小指を立てて「エミリア、 〃 、 〃 」と何度も小指を指して、右手の指で斜めにしたー! 通じるか?
すると、次の紙切れが出てきた「そう! 最後! 勝利」とあった。そうだね、エミリアは側妃だから、焦ることはないんだな。
ユリウスは、何度も首をコクッとしたーーー!!
ネズミさんは、指で顔をニコニコ顔にしていた。
ユリウスは、思わず、勢いよく親指を立てたーーー!!
ネズミさんは、オレの味方をしてくれるのかー、頭を軽く会釈した。ネズミさんも、首をコクッとした。
ユリウスはネズミさんへ、「ありがとうー」と呟き、エミリアを覗くのは止めて、帰って行った。
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