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勝手に召喚! 身代わり王女は困ります。 侍女のザマーとハピエンに転がされ? それなら自由に生きてやる!  作者: Aprツツジ
二章 エルムズ王国動乱

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#37 ○現王妃イザベラと王太子妃コゼットの悪だくみ(13)

①王妃イザベラの和平交渉【波紋その9】

 エルムズ国王都...攻略の連絡が...


王都七天しちてんの女神祭〕{召喚の秘術}

 ・エルナちゃんが...七天の女神様達...召喚の秘術...


〔東隣と西隣の国王の旅〕

 ・西隣の国王...我が騎士団が...無残!




◇◇王妃イザベラの和平交渉【波紋その9】


王都七天しちてんの女神祭〕{召喚の秘術とは}


 王都の各広場の一つで、私達はマーピクシーと好きなスイーツのひとつ、『グリーンベリー・ホットケーキ』を食べ楽しんでいた。



 そこへ、七天の女神様達が通りかかった。あらー、リザリアさんじゃないですかー。美味しそうなスイーツを食べていますね。


 エルナちゃんは、あこがれの七天の女神様達が、親しげにリザリア師匠へ声をかけていたので、驚いていた。


 「ねー! エミリア、どーしてー、七天の女神様達が、親しげに師匠へ声をかけたんだろう?」


 「ああ! それねー あの七天の女神様達は、師匠が召喚した女神様達だからだわ」


 それを聞いて、エルナちゃんは、とってもー驚いでいたーーー!!


 「えー、師匠ってさー、何でー、あんなカッワイイ女神様達がー呼び出せるのー?」


 それは私も思っていたー、エルナちゃんへ「私も召喚できるんだけど、あんなカッワイイ女神様は、呼べないんだー」


 すると、エルナちゃんは、「別の呪文なのかな? 召喚魔法を教われば、できるのかなー」と、言っていた。


 私達は思い切って「師匠ー、あんなカッワイイ女神様達を呼び出す方法を教えてくださいー!」


 師匠は「何いってんのー、特にエミリアは、召喚魔法が使えるでしょう?」


 「あとは、心の問題かな? エミリアは私のことを師と思っていないでしょうーーー!! 最近は口答えが多いしーーー!!」


 「えー! そんなことはないでしょーーー!! 毎朝、二日酔ふつかよいに効く、スムージーを作ったりしてますよーーー!!」


 「いいえー! もっと私をうやまう気持ちを持ちなさいーーー!!」


 「わたしが、欠けたピースに収まれと言ったら、その通りにしなさいーーー!!」


 「師匠ー、それって便乗して違うことを言ってますよねーーー!! 私が嫁ぐのは、別の問題ですよーーー!!」


 それを聞いていたエルナちゃんは「えーと、それって王子様のことですかーーー!!」


 「エミリアより、私の方が、似合ってますよねーーー!! 私が替わってあげてもいいですよーーー!!」


 それぞれが違う話をしているから、話の行方が分からなくなってきたーーー!!


 まだ、師匠ーとエミリア、エルナちゃんが、分からない話のまま、騒ぎ続けていたーーー!!



 みかねた、七天の女神様の一人が「あのー、良く分からないんですけどー、エミリアとエルナは、私達を召喚したいのですか?」


 そこで、エミリアとエルナちゃんがハッキリと「はい、そうなんです。私達は、七天の女神様達を召喚したいだけですーーー!!」


 「ああー、それなら、ホイップクリームがあれば、いいですよねーーー!!」


 「えーーー!! そんなことで良いんですかーーー!!」と私は言っていた。


 師匠が「バツが悪そうに、エミリアの世界の人が持ち込んだものなのよ。作るのが大変だから料理人が作るものなのよーーー!!」


 「だからねー、私も料理人にお願いしているのよーーー!!」と師匠はー、さも難しそうに言っていた。


 私は、そういえば師匠は召喚する時にお皿に白いものを盛り付けていたなー! うん、あれかーーー!!


 私は「それでしたら、今日みたいに暑い日は、ただ甘いだけでなく、爽やかな酸味のあるホイップクリームも味わってみませんか?」


 師匠ーは「エミリアはなに言ってんの、作るのが難しいのよー! 道具もここにないでしょーーー!!」


 私は「師匠ー、ホイップクリームは私の世界が発祥でしょうー! 色々な作り方があるんですよ。見せてあげましょーーー!!」


 師匠ーは「私も自分で、何度も料理人のマネをしたりしたけど、出来なかったのよー! 出来るものならやってみなさいーーー!!」


 私は、領都シュトガドルで馴染みの、露天商さんがいて良かったー! と思いながら、材料や道具を借りた。


 生牛乳に少量のレーム(地球はレモン)汁と自前の砂糖を加え、へらでかき混ぜて、アク取りのお玉で仕上げる。


 手動でも、泡だて器より簡単に、ホイップクリームが出来たーーー!!



 師匠はー「それって見た目が同じなだけじゃなーい。だって泡だて器を使っていないでしょーーー!!」


 私は「それなら、味見をしてくださいねーーー!!」と確信に満ちた顔で言った。


 師匠ー、七天の女神様達が味見したーーー!! あとエルナちゃんも。


 みんなは「雪のようにフワフワして、口のなかで溶けていくクリーム...。ホイップクリームだーーー!!」と喜んだーーー!!


 師匠ーは「エミリアはさすがねー! こんな作り方もあるのねーーー!!」と驚いていたーーー!!


 私は「師匠ーの作り方は、息が切れる位に腕を回すでしょう! でも交代でやれば出来ます。それが本当に美味しんですけどねー」


 師匠は「そう、何人かで交代してかき混ぜれば出来るのねー。でも私とかには無理ーーー!! この方法なら試すわーーー!!」


 「そうですよねー、普通の家庭でも簡単に、気軽に作れて、楽しめる簡易版なんです」


 そして、露店のホットケーキにホイップクリームを乗せて、みんなで楽しく食べた。


 せっかくなので、私の作ったグリーンベリーや、蜂蜜、そして、アポリィを薄くスライスしたものを乗せたりした。


 エルナちゃんは「お城の晩餐会で出るケーキに付いてる、白いものなのねー。美味しいーーー!!」と喜んでいた。


 七天の女神様達も「この組み合わせを、供物にして召喚すれば、私達はあなた達のために召喚されますよー」と言ってくれた。


 いよーしーーー!! スイーツは正義ですよーーー!!


 「エルナちゃんへ今度は、二人で七天の女神様達を、呼び出しましょうねー」と約束をしたーーー!!=^_^=



〔東隣と西隣の国王の旅〕


◇◇東エルムズ国の国王メルシアムの旅


 東エルムズ国の国王メルシアムは、昨日の晩餐を思い出していた。


 異世界の人が持ち込んだ、中華風の料理。川魚を油で揚げてその上に、野菜を刻んでトロッとさせた具を載せたもの。


 あれは、川魚の細かい骨がパリパリッと食べられるし、その独特な調味料で臭みも感じないし、美味しかったな。


 それと、大きなハサミのエビをゆでたもの、あれも美味しかった。


 私の護衛騎士達もとても満足していたし、この国がもうすぐ自分のものになるからな。


 この辺りに避暑用の離宮を建てて、しばらく滞在するのも悪くないと、ご機嫌きげんなようすだった。


 しかし、川魚料理もいいが、シュトラル川の先にある、海で取れた角マグロ(地球はカジキマグロ)のステーキは最高だったわい。


 これから、エルモニア国の王都を目指して、途中まではエルモ川を上る船旅だな。これも、また楽しみだわい。



 ナレーターの私としては、まだ彼の騎士団に何が起こったか、連絡が入ってないのが残念だった。早く連絡を受け取れーーー!!


 フハーーーハ、とナレーターの気持ちでした。



◇◇西エルムズ国の国王ガルシアムの旅


 西エルムズ国の国王ガルシアムは、早朝に居城を出発した。


 エルムズ国の西国境の橋を目指して、馬車に乗っている。


 ここは、いまはエルモニア国の西国境の橋を目指していることに、なっているんだな。


 王太子妃コゼットめ、エルモニア国の女王コゼットになっただとーーー!! ふん、偉そうにーーー!!


 まー、川船を出す支流に、何者かが夜の間に、大きな岩をいくつも投げ込んだために、いまでもその撤去にてこずっているがな。


 しかし、そんなことができるのは、何者だーーー!! いまだに、犯人が未定のままだった。


 それで、我が国の侵攻軍は、侵攻出来なかったため、エルモニア国の女王コゼットに興国と女王の名称を許したがな。


 まー寛大かんだいさも王のうつわの大きさだ。それに、我が国の侵攻軍は無傷のままだから、チャンスはあるな。


 我が国がエルモニア国のエルモベスト、まー王都と呼ぶようだが、これを取ってしまえば、この国は俺のものになる。


 結局は、我が国の5倍以上の領土が手に入るから、いいだろう。


 エルモニア国の女王コゼットは、わしの奴隷にしてやるかな。まー色々と、じっくりと楽しんでやるがな。



 わが騎士団の1,000名を連れて来たから、国境を制圧し確保しよう。


 それから、エルモニア国の王都になったエルモベストを制圧すれば、この実り豊かな南地方は、おれのものだがな。


 国境の橋さえ確保出来れば、いまは自分でも美味い物を食べられないが、南地方の美味いものが、食べ放題になるからな。



 西国境の橋の手前で、西エルムズ国の国王ガルシアムは、長く止まっている馬車のなかで、イライラしていた。


 先頭の騎士達の伝令が来たーーー!! 何があったのだーーー!! なんで止まっているんだーーー!!


 この威圧に伝令は「えー...それが...」


 「なんだーーー!! 早く言えーーー!!」補佐官が、これでは言えないだろうと思った。


 補佐官が「王様、まず私めが、伝令から聞きますから」と、何とか割り込んだ。


 西国境の橋を出るための出口、門の前に大きな岩が置かれていた。たぶん、昨晩から早朝の間に起こったようだった。


 いまは、辛うじて馬車が通れる幅がある程度。騎士も一列で通ることになりそうだとの見込み。


 祝賀会に出席されるのであれば、先に馬車と護衛騎士だけで、急がれてはどうかと、国境の警備兵が提案しています。


 国王は「ふん、先頭の騎士達を突撃させて、国境の警備兵を制圧する計画が、ダメになったかーーー!!」


 「またしても、大岩なのかーーー!! 忌々(いまいま)しい、どこの誰なんだーーー!!」と絶叫していた。



 国境の警備兵が、騎士達を船で輸送する方法を提案してきています。


 200名程度が乗れる船が用意できますので、5回に分けてエルモ川の中継都市まで輸送します。


 そこから、エルモベストまでは馬を走らせれば、半刻(1時間)で着けるそうです。


 補佐官が、改めて別の案で行きましょうと提案した。


 先頭の騎士達200名が、国境の門を出て集結してから、国境の警備兵を制圧しましょう。


 それから、騎士達を輸送する船を奪って、国王とエルモベストで合流しましょう。


 そこからは、当初の予定した通りにしましょう。


 国王は「ふん、分かった。エルモベストからは計画通りだな。よしそれでいこうーーー!!」



 国王と護衛騎士20名程度が、何とか国境の門を出た。


 騎士団長に国王が「あとは頼むゾー! エルモベストで合流だからなーーー!! そこから取り戻そうゾ」


 そう声をかけてから、国王と護衛騎士はエルモベストを目指して、陸路で進んだ。



◇◇◇◇◇◇騎士団の先鋒せんぽう200名の突撃


 騎士団長が国境の警備隊に、一旦200名ほどが集まれる場所を、提供出来ないかと頼んだ。


 警備隊は「ああ、それは、警備隊の建物の通りを渡ったところに囲いがあります。そこはどうでしょうか?」


 騎士団長が国境の警備兵と見に行った。


 囲いは、高さ3mの丸太で出来ていた。出入口は2カ所あった。扉も見当たらない。


 ふーむ、これならば4列縦隊で、100名づつ2カ所から突撃できる。しかも、警備隊の建物は通りを渡ればいい。


 国境の警備兵は50名ほどだな。建物を占拠してから、制圧できる。これは、俺たちの勝ちパターンだ。


 なんでここまで『油断とスキ』がある国を侵攻出来なかったんだろうなーーー!! と騎士団長は思った。



 何とかひとりづつ、国境の門を出て、囲いの場所に集結してきた。おおよそ200名になる。


 よし、25名づつの隊長8名を呼び、詳細な打ち合わせを始めるかーーー!!。


 そして、隊長8名と詳細な打ち合わせに入った。


 騎士全員が、2つに分かれて、2個所の出入口で、4列縦隊に並んだ。


 その後、さー始めるゾーーー!!


 騎士全員が、ビシーと、抜剣ばっけんをした。


 騎士団長は、突撃の合図をしたーーー!!


 騎士全員が、2個所の出入口目指して、勢いよく突撃をしていた。


 ところが、2個所の出入口の上から、幾つかの石が落ちてきた。


 うわーーー!! 2個所の出入口は上から降りてきたネットで閉めだされたーーー!!


 先頭は、ネットに引っかかって、落馬して隊列が崩れた。


 すると、囲いの外にあった物見やぐらの上から、声がした。


 「フハーーーハ! その姿は見事に侵攻軍だなーーー!! 中々オマヌケな姿だーーー!!」


 その時、騎士団長は気付いた。何故、物見やぐらが外にあるか、疑問はあった。


 しまったーーー!! これこそが、『功を焦った姿』なのだとーーー!!


 この国の者に、先読みされていた。『油断とスキ』だらけなのは、自分達だったのだと、自覚をした。


 物見やぐらの上から、また声がした。


 「捕縛するのは、お前たちだけだーーー!!」


 「食料がモッタイナイからなーーー!! 無駄に食べさせたりしないよーーー!!」


 「国境の門は閉鎖したからなーーー!! 橋にいた連中は、自分の国に戻っていったぞーーー!!」


 「そこで、抵抗してもいいけどなー! 水もないから、3日待てば干からびて反抗もできないぞーーー!!」


 騎士団長は、無駄な抵抗はやめた。騎士団長は白旗を自分の剣に結び付け、掲げて全員に見せたーーー!!


 騎士団員達はそれを見て、剣を投げ捨て、鎧を脱ぎ始めたーーー!!



 物見やぐらの上で、警備隊員が、警備隊長に聞いてみた。


 「前から気になっていたんですが、支流の河口に大岩を投げ込んだり、今日のように門の口に大岩を置いたのは、誰でしょうか?」


 「秘匿ひとく事項だけどな。我が国の英雄の一人とその配下が為しえたのだよ。常人には、できないだろうーーー!!」


 警備隊員が「ああ、それならば、納得できます。我が国の英雄の一人とその配下は凄いですーーー!!」


 警備隊長は「フハーーーハーーー!!」とただ、笑うだけだった。



 ナレーターは、コッソリと教えます。


 これは、英雄リザリアとエルナちゃんが、異空間庫と転移のアイテムでサクッとやっちゃっていました。


 キット、ここで使う大岩を探す時に、見つけた温泉の話がどこかで、ありますよーーー!!




次回、

王妃イザベラの和平交渉【波紋その10】

 ・東隣と西隣の国王...我が騎士団が...

 女王二人から...真実を聞き...断罪?...



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