表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勝手に召喚! 身代わり王女は困ります。 侍女のザマーとハピエンに転がされ? それなら自由に生きてやる!  作者: Aprツツジ
二章 エルムズ王国動乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/795

#24 ○幽閉の地で評判上げちゃいました(5)

①魔獣討伐から凱旋...

 凱旋の迎え入れ

 幽閉の塔で凱旋後をくつろぐ


②凱旋祝賀会...

『広場に特設された会場』

『居城:凱旋祝賀会』

 をおくります。



◇◇魔獣討伐から凱旋


 いまは、幽閉の塔にいる。師匠とマリアと私は、巨大なオーガ達を倒して、お互いオモイッキリ喜び相ってから別れた。


 別れたのが、夜半だった。あれから、気が付いた。明日は魔獣達の討伐から凱旋だーーー!! と騒ぎたかった。が、私はギル(王弟殿下のご令息:ギルバート)と居城で領民達の歓声と共に、領兵達と冒険者達を、迎え入れる立場になっていることだった。


 それで、急いで戻ってきた。今晩は、野営地でみんな騒いでいるだろうなーーー!! 一緒にさわぎたかったなーーー!!


 異世界物ラノベやマンガでみた、あの心ワクワクするような討伐後の、凱旋の宴の場で、オモイッキリ飲んだりするものや、焚火で炙った串焼き肉など、オモイッキリ騒ぎたかったなー。


 そうだ、エルナちゃんも討伐に参加していたから、騒いでいるだろーな。それなら、せめてエルナちゃんの初めての参加した体験談でも聞きこうと思った。


 あー、変なこと思い出しちゃったよ。ギルの奴、明日また顔が赤くなって欲しくないなー。気恥ずかしさが、伝わってくるからねー。


 あれで、たぶん変な『ドキドキ』のようなものを感じちゃったんだよー! キットねー。



◇◇◇◇◇◇


 翌日の朝、私はエミアーヌにお毒味役をお願いして、確認してから食事をしている。今朝は侍女のエミアーヌと二人だよ。


 「王女様は、昨日は寝付きが良くなかったのでしょうか? 少し寝不足のご様子ですね」とエミアーヌは相変わらず、するどいなー。


 しょうがないでしょう! 昨日は討伐戦をしていたんだからー、と心でつぶやいている。


 さー、これから入浴してピカピカに磨いて、凱旋の迎え入れをしないといけなんだー。



 居城へ行って、王女様専属の副侍女長エミアーヌの指揮で、侍女達の磨き上げの入浴、着付け、エミアーヌのメークの仕上げとお飾り(ネックレスなどのアクセサリー類)を付けて仕上がった。


 さー! エミアーヌ、おかげさまで、ピカピカの王女様になったよー! そして、少し淑女ぽっくしてみた。


 エミアーヌは「まー、やはり、早くユリウス様へ嫁ぐ姿が、みとーございます」と言っている。私も、眺められるのなら、異世界・ファンタジー大好きなんだから王女様の婚礼は、みたいよーーー!! でも、自分がそれを体験することになるのは、別だと思った。



◇◇◇◇◇◇ 凱旋の迎え入れ


 領都の西門は、到着した領兵達と冒険者達、移動バリスタを運ぶ守備隊が、領民から歓声と感謝の言葉が混じった歓迎を受けている。


 そして、その声が居城まで届いている。ギルは、居城の門の近くに彼らが到着したら、使いを出させて頂きますと言っていた。


 ギルのエスコートを受けるが、顔が赤く染まるとか気恥ずかしさが伝わるのは、本当に許してもらいたいなー。


 段々と領民の歓声と領兵達と冒険者達が歓声に応える声が近付いてきたねー。本当はあっち側に...、私も討伐戦に参加しているんだからねー。凱旋パレードしたかったなー。エルナちゃんと一緒に騒いでみたかったーなー。


 そして、使いの者が私を呼びにきた。さー王女様、あなたの出番ですよー、と自分に呼びかけて、気持ちを切り替えてみた。



 領兵達と冒険者達が、居城の門の近くにまで来ていた。まずは、私とギルが居城の中央のテラスから、大きく手を振っていた。領兵達と冒険者達、領民達が、私に気が付くと、大きな拍手や歓声が湧き上がって、居城内に反響している。


 領兵達と冒険者達が、居城の前に到着した。そして、整然と並んでいった。


 居城の中央のテラスに、私とギルが並んでお出迎えをしている。


 最初にギルバートから挨拶が始まった「領兵達殿と冒険者達殿、魔獣討伐の戦士諸君、魔獣討伐の...、大変ご苦労様でした」


 ギルバートからの挨拶は、凱旋の機運が高いためもあって、盛大な拍手と歓声が、居城内になり響いた。


 さー次は、私だ「領兵の方たちと冒険者の方たち、魔獣討伐の戦士となって、困難に立ち向かい、打ち破ることができたこと、大変におめでとうございます」


 「この領都と領民達の財産や生活を守ってくれたことを、とても感謝します。更に、大きな被害を受けずに、戻られる快挙もなしえたことも、お祝いとして申し上げましょう。最後に、この成果の加護を頂けたことを、天上へ感謝して祈りを捧げます」


 私は、目を閉じて祈りを捧げた。そして、ゆっくりと目を開けると、また! 白いハトがゆっくりと舞い降りて来ていた。私は、祈りの手のまま、受け止めている。


 ハトは、うん? ギルバートを見ている。ギルバートが手を差し出すと、その手に、ゆっくり移っていった。


 しばらく周りを見渡してから、ゆっくり飛び立っていった。そして、居城前の戦士たちや居城内の使用人達から歓声と拍手が巻き起こった。が、ヒュー、ヒューもかなり響いていた。


 リザリア師匠を見るとまたしても、ニヤリと笑った。でも、またギルバートの顔が赤く染まっていたので、これはウワサになるなーと思った。


 もう私は開きなおった。ユリウス様とリリアーヌが飛んでくるなら、それでもいいかなー!! 私は、エミリアなんだー! と思った



 『幽閉の塔で凱旋後をくつろぐ』


 私は幽閉の塔へ戻り、魔導師エミリアになっていた。師匠とマリア、エルナちゃんとくつろいでいた。


 師匠とマリアは二日酔い状態で、迎え酒をしている。二人は、指笛の形にして口にくわえている。


 私は「ヒュー、ヒュー、ですかー! 王女様は大変ですねー! とんでもないウワサが広がりそうですよねーーー!!」と他人事のようにして、二人のイジリをカワシていた。


 そして「領都の広場に特設された会場へ行かないのー。冒険者のみんなも集まっているんでしょうーーー!!」


 2人共「いいのー! ここでー! エミリアも一緒にやろう。と私を誘っている」


 私は「祝賀会に出席するから、お昼頃から居城に行って、王女様になる支度があるのよー! 師匠も出席者でしょーーー!!」


 「師匠は、私はパスするからねー。あなたも、王女様をお休みしてー、討伐戦に参加したんだからねー。凱旋のお祝い一緒にやろー」


 「師匠はーもー!! 私を二人にする魔法が欲しいなー! 師匠そんな魔法を知ってますかー?」


 「へー! 面白いこと言ってるねー! でもいまは、そんな魔法があれば、どんなに便利になるかー、分かったねー!! うん、そうかー! 良いことを思い付いたよーーー!! お試しにーやってみるー!」


 「思い付きの魔法で、大丈夫ですかねー! 初めて使ったりする魔法なら、止めた方がいいと思いますよー!」


 「うん、初めて使う魔法じゃないよー。レプリカント召喚で分身みたくするんだー。自分で召喚するのと違って、分身が自立して、自分の思考に沿って、振る舞ってくれるんだよー。上手くいけば、とても便利になりそうだねー」


 「えー、そんなことができるんですかーーー!! じゃあー、試してみてください」


 「師匠が詠唱して魔法が発動すると、もう一人エミリアが現れたーーー!!」


 「えー! 私じゃないですかーーー!! それで、どうなるんですかー」


 師匠が、指笛の形にして口にくわえてみせると、

もう一人の自分が「ヒュー、ヒュー、ですかー! 王女様は大変ですねー! とんでもないウワサが広がりそうですよねーーー!! ギルったら、また真っ赤な顔になっているしー! 師匠のイタズラにも、本当に困っているんですよーーー!!」


 師匠とマリア、そして私も、意外と驚いていたけど「あれ...、これって...師匠は天才...。凄いんだねーーー!!」


 私は「それで...、師匠...、このエミリアはユリウス様へ嫁いでくれますかねー!」と言ってみたー!


 師匠は、「うーん、...。試してみないと分からないけど...、そうか、写し込みが...あるかー!」


 私は、なるほどねー、ユリウス様大好きを写し込めば、お嫁にいってくれそうだーーー!! と期待したー。


 師匠も「欠けているピースが埋まるかも?...。いや、だめだねー。うっかりしていたんだけどー...」


 そこに、もう一人の私が「師匠、ユリウス様大好きを写し込むのは、ダメーって、いっているでしょうーーー!!」と言った。


 「そうだね、エミリア分かっているよー。ほらねー、本人の思考に沿うんだよー。本体に写し込みしてから、レプリカント召喚をしてみるかなー」


 私はイヤーな予感がして「師匠、写し込みって削除とか消去ができるんですかー」


 「そう上手く、ここだけ消去は難しいかねー」


 「じゃあー、二人のエミリアが嫁ぐことになったりするんじゃないですかーーー!!」


 「うん、その期待に応える魔法は、もー少し色々と試さないことにはねー。でも今日のところは、二人のエミリアが相談して役割を決めれば、いいんじゃないかな?」


 するともう一人のエミリアが「私は討伐戦に参加していないから、今日は王女様をやりましょうか?」


 私は「えー! いいのー! じゃあー、今日の王女様はお願いねー」と、とても嬉しそうに、もう一人のエミリアに頼んだ。


 もう一人のエミリアは、私のことをみて嬉しそうに「ええ、今日は私に任せて下さい」と話し合いはうまくいった。


 そこで、私はエルナちゃんに、領都の広場に特設された会場へ誘って、一緒に行くことにした。



◇◇凱旋祝賀会


『広場に特設された会場』


 いま私は、エルナちゃんの魔獣討伐戦の、色々な初めてを聞きながら、会場へ向かっている。


 エルナちゃんは、ウルフキラーのパーティに臨時メンバーとして、参加していた。


 エルナちゃんは、集落の討伐戦で私のドーム型シールドの囲いから外れた魔獣に向かって行って、私にも魔獣が倒せたと語っている。


 「ゴブリンだけじゃなく、オークも倒したよー。小さなファイアーボールを連続で飛ばして倒したのー」


 私は「ゴブリンだけじゃないんだー! オークも倒したんだー! ファイアーボールを連続で飛ばすって、短縮詠唱したのー」


 「ううん、もう無詠唱で、できるよー。魔法の組み合わせで、小さい魔力で大きな効果を狙うんでしょー」


 「えー! 無詠唱もできたんだー! すごいねー! 小さい魔力の組み合わせは、それで、いいよー!」


 その後も師匠達が巨大なオーガを倒した後の、追撃戦で、ウルフも倒したそうだ。何か職業『魔導師』って凄過ぎるなー!


 「あとねー、大きなヘビが現れて、ウルフキラーにしっぽで振り払ってきたけど、教わったシールドで防いで、皆で倒しのー」


 それって、ラージバイパー(巨大なヘビ:20m級)も混ざっていたんだー! 「そんなの皆で、倒したんだー。大活躍だねー」


 「でも、リザリア師匠、エミリア、マリアは、あのときにどこにいたんですかー? ゼンゼン、見えなかったなー」


 「巨大なオーガが、次々と簡単に倒されていったのは見ていたんだけどー!」


 「えー! エルナちゃん、巨大なオーガ達の咆哮ほうこうで、周りの人達が固まっていたりしたでしょー! それって、エルナちゃんは大丈夫だったのー」


 「うん、周りの人達は固まっていたけどー。エルナは、体に響いていたけど、大丈夫だったよー」


 「エルナちゃん、私達は巨大なオーガ達の後ろにいて、倒していたんだよー。それで、私達が見えなかったんだねー」


 いやー、師匠に相談して、上空をシールドで偽装して移動する魔法も伝授するかなー。この子自体が凄い才能を持っているねー!!


 領都の広場に特設された会場では、オークキラーズやウルフキラー達とオモイッキリ、騒いだー。


 私達の討伐戦を知る、冒険者ギルドのギルド長達は、軽く挨拶をしただけでしたー。あれは、国の秘匿ひとく事項だからねー。



『居城:凱旋祝賀会』


 さて、もう一人のエミリアは、居城内にいた。


 王女様専属の副侍女長エミアーヌの指揮で、侍女達に磨き上げられ、着付け、いつも通りのエミアーヌのメークの仕上げとお飾りを付けて仕上がった。


 さー! エミアーヌ、おかげさまで、またピカピカの王女様になったよー! そして、もう一度、少し淑女ぽっくしてみた。


 エミアーヌは「やはり、早くユリウス様へ嫁ぐ姿が、みとーございます。」と言っていたが、でも「最近の王女様は、ギルバート様と仲睦まじく、感じる機会が増えていて、悪いウワサがたってしまうかもと、心配しておりまよ」と言っていた。


 それは私も心配してるんだよー。あーっという間に、国際問題とかないんだろーけど。まーユリウス様とリリアーヌが飛んでくるならそれでもいいかなーと思うようになってきた。


 そこで、エミアーヌへ「ギルが私に付いてくるから、私も困っているのよ。まだ、ユリウス様へ嫁がないと決まっていないでしょう。私も何とかしたいのよ」


 「でも今日に限っては、ギルバード様に付いて頂いた方が、いいかと思いますよ。いま、ユリウス様のスキを狙うやからも出そうですから」と言っている。


 「え、なんですって!!」


 「今日は、有力貴族様や各ご領主様が呼ばれておりますから、ご注意くださいませ」


 「それって、平たく言ってしまうと、私への婿入りのチャンスとみているものがいるからなの!!」


 「そうでございます。ですから、ギルバード様に付いて頂いた方が、いいかと思いますよ」


 「そうね、分かったわ。そうするわ。エミアーヌも私に付いててね」


 何か、乙女ゲーの逆ハーの入り口が、ミミックの口のようにパックリと開いて飲込もうとする姿を想像してしまったー。うわー!!



 凱旋祝賀会の会場に到着した。ギルがエスコートするから待っていた。しかも、ギルはまた、ほほを赤く染めてしまっている。


 さあ、ギルバートにエスコートされながら、会場のステージに入場する。拍手と歓声を受けている。もう、ギルの赤ほっぺは気にしないことにしていた。


 この場は、領兵を出して頂いた周辺の有力貴族やご領主への感謝の祝賀会になる。


 ギルバートの挨拶が始まった。領兵を出して頂いた周辺の有力貴族やご領主への謝意しゃいと討伐戦の功績をたたえている。


 さあ、次はわたしだ。盛大な拍手と歓声が響いた。


 ギルの挨拶と同様に、領兵を出して頂いた周辺の有力貴族やご領主への謝意と討伐戦の功績をたたえていた。


 立食形式なので、ギルを連れて各テーブルを回ろうと思っていた。ところが、次から次へと有力貴族やご領主達が集まり出した。ほとんどが、ご令息を伴って挨拶にきているーーー!!


 エミアーヌの言った通りね。これでは、異世界・ファンタジー物ラノベやマンガのまるで、王女様の誕生会になっちゃっているわね。


 挨拶がひと段落したと思ったら、リザリア師匠がギルの補佐官に連れ出されてきた。会場の入り口付近で、モー師匠ったら絡み酒?


 仕方なく、私が迎えに行った。師匠は私の顔を見たら急にシャキッとし出した。これは酔っているねーと思った。補佐官に聞くと、うたげを盛り上げるため、武勇伝を聞かせてやって、欲しかったようだった。


 師匠に聞くと、やる気になっている。ステージ中央に席を用意して、紹介してもらった(既に心地よくなっている状態ですが)を紹介の中に入れてもらった。


 師匠は、心地よく、武勇を語っていた。まあ、何とか良かったかなー?


 それにしても、横にギルが張り付いているが、何かと話しかけてくる、ご令息達には振り回されていた。


 うーん、本物のエミリアをユリウス様へ嫁がせてやろーと、度々思う一日になってしまった。


次回こそは、そろそろ、ユリウス様、リリアーヌとアリシアが...少し進めたいですねー?


王都で飛び交うウワサ話(悪い予感!)から

・南地方で王女様が捕らえられた?...

・幽閉の地で、魔獣討伐の凱旋、祝賀会で王女様とギルが仲睦まじく...

・《緑の聖女》が狙われている...


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ