表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勝手に召喚! 身代わり王女は困ります。 侍女のザマーとハピエンに転がされ? それなら自由に生きてやる!  作者: Aprツツジ
二章 エルムズ王国動乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/776

#22 ○幽閉の地で評判上げちゃいました(3)

①『作戦会議』...

②王女様の見送り...

③『討伐戦』(西の森にて)

 をおくります。


◇◇『作戦会議』


 翌朝、王弟殿下の居城に、冒険者ギルドの代表達が集まっている。


 冒険者ギルド長、冒険者副ギルド長、A~C級冒険者チームの各リーダー達。


 領兵側は、ギルバート、補佐官、各領兵の100人隊長が4名。

 

 冒険者ギルドの調査結果の報告が始まった。

 冒険者副ギルド長から「概要についてですが、西の森と山側の洞窟に6集落、推定300程度を確認しております」


 「更に、まだ山側ですが、巨大オーガ4体を中心とした群れがあり、150程度と見られております」


 「従って総数は、450以上と見られます」


 周囲からクチグチにザワザワと「確かウワサでは、西の草原で100程度討伐したと...」


 「まだ、450以上も...。これは、スタンピートじゃないかな...」


 副ギルド長から続けて「詳細は、次の通りです」

 調査結果1:西の森に4集落(100以上)ゴブリン系(G)とオーク系


 3集落は、前哨基地(西の草原近くの森)と見られている

 推定構成①:ホブゴブリン、Gアーチャ(弓兵)、Gメイジ(魔法使い)、Gナイト(騎士)、ゴブリン

 1集落は、

 推定構成②:オークジェネラル、オーク + 推定構成①

 

 調査結果2:山側の洞窟に2集落(150以上)

 推定構成③:オーガチ-フ + 推定構成②


 色々と意見が相次いでいた。しかし、洞窟の攻略は抜け道などがあるので、領兵側で担当することとなった。


 領兵側は英雄の一人リザリア殿が参加します。洞窟は領兵200づつで当たります。王弟領配下の魔法使いが10名と、修道院から回復師10名が出ます。

 

 恐らく、まだ山側ですが、巨大オーガ4体を中心にした群れ(150程度)は、夜間の戦いになるでしょう。

 冒険者ギルドの調査を聞くと、巨大オーガ2体程が、地盤のシッカリした経路を通って下見はしています。

 そこに、ワナを張って、少しずつ数を減らしましょう。最後は、領兵と冒険者で片付けたいと思います。

 

 ただ、この群れの中心達との戦いは、大変な戦いが想定されます。

 

 調査結果から、巨大オーガ:10m×1、6m×3


 これは、領都守備隊の移動式バリスタを使用しましょう。追加で、領都守備隊が夕方に到着するように手配します。

 

 最後にはこのような結論となった。

 

 冒険者ギルド側は、今日は森の中の4集落を討伐することに決まった。


 最終的には、A・B・C級冒険者パーティが5チーム(25名程度)、D-E級冒険者パーティが3チーム(12名程度)

一時間後に冒険者ギルドへ集合となった。


 冒険者のリーダー達はは急いで、城下の街へ戻り、冒険者ギルドで既に待機している、各自のパーティメンバーへ、状況を伝えた。


 冒険者ギルドへギルド長が戻ると、受付嬢セシルが伝言を受けていると報告があった。


 現地合流になりますが、リザリアの弟子エミリアとB級冒険者マリアが参加すると伝えてくれた。

ギルド長は思わず「よーーーしーーー!! これは、心強い味方が我々に付いたーーー!!」と叫んでいた。



◇◇王女様の見送り


 私は師匠とマリアとエルナちゃんと朝食を取っている。


 エルナちゃんは、討伐に参加したいと言って聞かない。最近は、師匠やマリアにも見てもらっている。


 師匠もマリアも「エルナちゃんは、大丈夫ですよ。攻撃魔法も使えるし、エミリアもシールドを伝授しているでしょう!」


 本人もD級冒険者パーティのウルフキラーに、臨時で参加して討伐依頼を受けているんだよねー。


 ふーむ、私は過保護になっているかなー? そう思ってエルナちゃんに「参加してもいいかな」と言った。

エルナちゃんは「やったーーー!! と喜んでいた。私は、将来、王女様の剣になりたいからね」と言った。


 うん、そこは『魔導師』だから違うんだよねー。王女様の剣ならば、『剣士』だし、別名はセイバーだったかな?...。またの機会にゆっくり話そう。


 うん、階段を上がっている足音がする。急がないと、エミアーヌが迎えに来ている。これから入浴してピカピカに磨いて、出兵の見送りをしないといけなんだー。王女様も大変なんだよーーー!! 何で普通にOLやっていた娘が王女様やっているかなー!


 そう普通は、乙女ゲーに転生して王女でしょー。あー、今日はギル(ギルバート)のエスコートなんだー。顔は赤くならないでねー!



 いまは、王弟殿下の居城で、王女様専属の副侍女長エミアーヌが、私のメークの仕上げをしている。


 それをエルナちゃんが見て「王女様ー、とーても美しいですねー!」とうっとり見ている。


 エミアーヌが「そうでしょう。早く、ユリウス様の元へ嫁いでいく姿が見たいものです」

エルナちゃんが「やはり、王子様と王女様なら、結婚式が見たいですよねー」


 私はこの空気の中では、何も言えないねー。早くアリシアが見つかって、役割を交代できないかなーと願うばかり。



 領兵出動の見送りは、居城の中央にあるテラスで行われている。


 今は、ギルバート(ギル)が領兵に、挨拶をしている。中々領兵たちもおごそかな気持ちで聞いていた。


 次は、ギルの補佐官が挨拶をした。


 その間にギルが来ていた。私はギルのエスコートでテラス中央へ向かっている。が、なにかなー気恥ずかしくなってきたなー。ギルを見ると、昨日ほどではないが段々と、顔が赤く染まっていっているようだった。あー、これってギルの感情が私にも伝わってきてるー。


 何とか、スキルのトレースを使って抑えている。テラス中央に到着した時に、一斉に拍手とヒュー、ヒュー、が鳴り響いてしまった。


 それってウワサになったらまずいよー! ユリウス様と婚約してるからねー。と思った時に、ユリウスの顔が浮かんできたー。あーこれって、スキルのトレースのレベルを上げているからだー! ここは、父の祖母から聞いた「平常心」だーと自力で抑えている。



 さー、私の挨拶だねー「領都をモンスターから守るために、モンスター討伐の出動、ご苦労様です」


 「領兵のみなさんがご武運長久で、無事に戻られるように、お祈り申し上げます」として、静かに目をつぶり祈りを捧げた。


 そして、目を開けると一羽の白いハトが舞い降りてきていた。私は祈りの形のまま手で受けとめた。そうして、ゆっくりとハトはまわりを見渡すと、飛び立っていった。


 今度は、冷やかしなしの、拍手が鳴りやまない。


 私は、リザリア師匠をチラット見ると、ニヤリと笑った。やはり師匠の演出でしたかー。


 そうして、領兵の出動を手を振りながら見送った。


 ふー、と気を抜いた瞬間にギルが来ていた。「本日もお美しい、お姿で、大変光栄でした」と顔を赤く染めていたが嬉しそうだった。


 私はかろうじて「ギル、おつかれさまー」と伝えた。


 もー、まだかー、と師匠をみたら、指笛の形にして口にくわえていた。あれは(ヒュー、ヒュー)のマネを嬉しそうにしてるねー


 そーいえば、さっきユリウス様の顔が一瞬浮かんで混乱したときに、なにか『キュン』となったねー、あれって、どちらの人へなのかなー? よく分からなくなってしまっていた。



◇◇『討伐戦』(西の森にて)


 私は、居城のテラスから急いで、幽閉の塔へ戻った。


 さー、リザリアの弟子エミリアにならないと。急いで着替えている。


 すると、マリアが冒険者ギルドのギルド長宛てに、『現地合流』を、受付嬢のセシルへ頼んだ報告があった。


 そして、私の顔を見ながら、指笛を口にくわえるマネをした。


 私は「もー、マリアったら、師匠のイジリを見ていたのねー」

うん、師匠は本当にしょーもない人だねーーー!! そして、二人して、笑っていた。



 私とマリアは、西の草原で冒険者ギルドのギルド長や冒険者達と合流していた。


 どうやら、冒険者ギルドの作戦は、前哨基地の3集落から見回りゴブリンをおびき寄せる作戦らしい。

そして、ワザト伝令を3集落へ向かわせて、攻撃部隊が来るのを待ち伏せするようだった。


 森の奥にある規模の大きい集落は、3集落から孤立させて、A~C級冒険者の3チームで討伐する。


 私はマリアと冒険者達(B~E級冒険者の5チーム)で、草原に馬車止め用のバリケードを目立つように並べている。


 見回りゴブリンが来たら、シーフが知らせてくれることになっている。


 飲み物を飲んでいる時に、シーフから見回り発見の知らせがあった。B級冒険者が適当にゴブリンと戦い、逃がしておいた。


 さーて、次は攻撃部隊だ。シーフから伝令が来るまでの間、持って来た昼食をマリアと食べていた。


 簡単にパンと野菜と焼いたベーコンを挟んだものとスープを密閉容器に詰めてきた。スープは金属の容器なので、生活魔法のヒートで温めている。オークキラーズが干し肉より美味しそうと集まってきた。


 多めに持って来ているので、分けてあげた。王弟殿下の居城は豪華な食事でうらやましいと言っていた。


 私達は「いやー、領兵達とかは、干し肉を食べているハズだよ。私達は、自分で作って、持ってきたよ」


 すると「そんなに、贅沢なものは支給されないんだー。俺たちと同じだねー。でも料理作れる女子はいいねー。俺たちのチームに来ネー。それに俺達のところへ、嫁にきてもいいからねー」という話になった。


でも、オークキラーズの魔法使いと神官の女子が「私達だって、時間があれば作れるんだからねー。作ろうかー」という話になった。


 そんな時に、シーフから伝令がきた。「ゴブリン(G)来たり」


「Gアーチャ(弓兵)、Gメイジ(魔法使い)、Gナイト(騎士)、ゴブリン、総勢45程度」


 すると、オークキラーズが「俺たちが、この前見たくオトリになるから、一度に片付けよう」


 他のチームにも伝えて人を出してくれた。6人が攻撃部隊を引き付けてから、一人づつに分かれて逃げている。


 集団が6つに分かれたので、ドーム型シールドを6つ展開して、水で密閉して、ヒートで温度を上昇させる。


 他の人は、ドーム型シールドから外れた奴を倒していった。


 これで、3集落の攻撃部隊の主力は片付いた。


 急いで3つに分かれて、各集落を攻撃する準備をしていた。


 ところが、3集落を見張っていたシーフから伝令が入り、1つの集落にまとまった。


 戦力は、ホブゴブリン×3、Gナイト(騎士)、ゴブリンが30 だった。


 そこで、みんなで、1つにまとまった集落に向かった。


 ここで私が提案した。見張りをマヒさせて、集落にデバフ粉(マヒ性の粉)を散布してから討伐することだった。


 ここは、一度に100のモンスター討伐や先程の集団討伐をした実績で、賛成をしてもらえた。


 さあここで、マリアの出番だ。マリアは、見張りをマヒ薬の付いたアイアンニードルで軽く刺していった。


 次に、私がデバフ粉を小さな球状シールドで包み、周りの風景に偽装する魔法ミラージュと風船のように浮かび上がる魔法フライ付与エンチャントした。


 それをマリアが風魔法で、気配がある建物へ送っていく。ターゲットに着いたらマリアがアイアンバレットで四散させて散布した。


 しばらくすると、集落の建物内の気配が静かになった。さー、ターゲット達はデバフ粉でマヒして動けない!!


 ここで、みんなで倒していった。D-E級冒険者はいいレベル上げになったようだった。


 ウルフキラーパーティに参加していた、エルナちゃんが私の所に来た。


 「魔法ってこんな使い方があるんだねー」と驚いていた。


 エルナちゃんは「大きな攻撃魔法で、ドッカンーーー!! と、片づけるものだーーー!!」と思ってったようだった。


 私は「そうね、必要があればそういう魔法の使い方も間違ってはいないわよ。必要な効果が得られれば、良いんだと思うわよ」


 「じゃあ、ベルザ薬局のベルザさんが言っていた、魔法の組み合わせを教わるのは、こういうことだったの?」


 私は「たぶん、ベルザさんが言っていたのは、そういうことだと思うわ。まー、むやみに魔力を消費しないことが大切なの」


 私達は、ゴブリン達から討伐証明を取得して、焼却処分をしていった。



 領兵と冒険者達との野営の場所へいった。しばらく待つと、冒険者達と、領兵が戻ってきた。


 師匠は、オモイッキリ暴れまわったのか、とてもご機嫌な様子で、領兵達と大きな声で話しながら戻ってきた。


 気が付くと、領兵は半分しか帰って来ていない。あれ! 洞窟討伐の領兵200が帰って来ていない!!


 周りからザワザワと話が漏れてきた。ああ、そうなのか! 今は、戻ってきていない領兵200の洞窟へシーフが偵察に行っている。


 しばらくすると、シーフから伝令が来ていた。高い崖の上から、ゴブリンメイジやGアーチャに狙い撃ちされて苦戦しているようだった。


 師匠が中心になって、話し合いをしている。最終的には、師匠と帰って来た領兵200が救出に向かうことになった。


 私とマリアが師匠を見ると、ニヤリと笑った。「あー! これなら心配いらないねー」とマリアと一緒に言っていた。


 私達冒険者は、巨大なオーガの群れ用のワナを張るため、そちらへ先に向かうことになった。



 私の横をマリアが並んで歩いている。


 「ねえ、エミリア、今日の領兵達の見送りのときに、ギルって真っ赤な顔になっていたでしょ。その後に、領兵達にヒューヒューされていたよねー。その時に、エミリアは何か複雑な表情をしてたけど、大丈夫?」


 「うん、なんかねー、その時にユリウス様と婚約してるのに、悪いウワサが立ったらどうしようって思っったのー」


 「そうだよねー。王女様ならそう思うよねー。でも、あなたはエミリアなんだからねー」


 「でも、ウワサを聞いたら、ユリウス様とリリアーヌが飛んでくるかも? だよねー」


 「じゃあー、エミリアはユリウス様へ嫁ぐの?」


 「いやー、それは違うと思っているんだけどねー」


 「じゃー、色々と相手について、悩めばいいよー。オークキラーズの連中でもお嫁に来ないかーと言われていたしねー」


 「いやー、オークキラーズはないでしょう!! あの時に料理ならできると、魔法使いと神官の女子がむきになっていたでしょ! あれは、お互いにいい関係なんだからねー」


 「だから、エミリアはもう少し時間をかけたいだろうし、まだまだ相手が現れそうな気がするけどねー」


 「じゃあー、考えている間に旬が過ぎるよー、とは言わないんだー! ああ、そうか、旬が過ぎたらマリアがもらってくれるのかー」


 「うん、私がもらってあげてもいいからねー」


 二人して、オモイッキリわらったーーー!! そんなことを話していて、何か心が軽くなったと思った。マリアはいい友達だなー。



次回は、夜間の戦闘、巨大なオーガと...。

そろそろ、ユリウス様、リリアーヌとアリシアが...少し進めますかねー?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ