表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勝手に召喚! 身代わり王女は困ります。 侍女のザマーとハピエンに転がされ? それなら自由に生きてやる!  作者: Aprツツジ
二章 エルムズ王国動乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/782

#21 ○幽閉の地で評判上げちゃいました(2)

①討伐参加(師匠達と相談)してみた...

 エミリアへのイジリねたあります

②幽閉中の王女様が出兵見送りするの?...

 えー、私を殺処分の指示書って...

 それって、別ルートを開いちゃったー...



◇◇討伐参加(師匠達と相談)してみた


 幽閉の塔へ戻ると、リザリア師匠がウキウキしていた。王女様のベッドでコロコロと転がって、はなうたでリズムを取っている。


 師匠はご機嫌が良いけどー。あれー! 王女様の変身アイテムをしていない! それを、他の人に見られると大変な事件になる!


 私とマリアが「師匠ー、どーしたんですか?」


 師匠は「今朝、ギル(王弟殿下のご令息:ギルバート)がねー、冒険者ギルドのギルド長から、モンスター討伐のために、領兵の出兵依頼があったのよ。それに、このわたし、『英雄リザリア殿もご一緒に出て頂くと心強いのですが』と出動要請があったのよー」


 「おー、さすが私達の師匠、凄いですねー。それに、出られるんですねー」


 「そーなの、あなたたち弟子に、負けていられないからね」


 「そうですかー、それでですねー、師匠ー! 王女様のベッドに、素顔のままで乗っている姿を、他の方に見られたりしたら、ダメですよねー」


 「えー! あらいけない、王女様変身のアイテムが、外れていたのねー」

王女様変身のアイテムを慌てて探していた。私達も探して何とか見つけられた。そして装着した。


 「師匠、かなりご機嫌良さそうですから、他にも何か、いいことがありましたー」


 「そうなの、しばらく振りに、幼なじみと会ったのよー。エミリアに聞いたベルザ薬局ねー、あれをエルナに案内してもらって、行ってきたのー。本当に元気で薬局をやっていたの。彼女も自分の店を持つのがユメだったから良かったわー」


 「それで、ゴブリン系やオーク系の討伐の話になったら、いい薬草を紹介してもらったのよ。デバフ(麻痺)の粉とねー。ゴブリンが良く集まる、誘導フェロモン薬なの。これで、おびきだして、エミリアみたいに大量に倒してやるからねー」


 「ええー! それは素晴らしいですねー。私達はこれから探そうと思ってました。師匠ー分けてください」


 「いいわよー、ウワサでもモンスターが300以上でしょう。たくさんもらっているからねー」


 「その代わりに、オークの睾丸こうがんが欲しいそうなの。貴族用に需要が高いみたいねー。あなたたちも睾丸だけでも確保しておいてねー」


 「はい、分かりました」


 「あとねー、エミリアは偽装がバレテいるからねー。リザリアの弟子を名乗る人が来たので見ると、えー! 王女様だよねー、ってなったらしいのよ。王弟殿下の居城に幽閉されたと聞いたけど、外出しているから驚いたー、って言ってたわよー」


 「あー、やはりそうでしたかー。あの方もおばあちゃんの偽装をしていたけれども、師匠と同い年くらいですよねー」


 「そーなの、エミリアも気付いていたのねー。でもベルザなら心配しなくてもいいからね。元宮廷魔導師団だからねー。ベルザも王女様が大好きなのよー。あなたのことを見て、三年も経っているけど、一段とお美しくなったね―、って言ってたからねー」


 「えー、私がですかー? それはたぶん、リリアーヌと専属の侍女達の磨き上げの、結晶ですかねー」


 「そーだと思うのー。だから知らないその辺にいくらでもいる様な男には、もったいないなー、と思うのよー。あなたを簡単にあげたくないと思う人が、かなりいるからねー。ユリウス様でも、ギルでも、まだまだ他国なら、帝国でもとつげるからねー」


 「それって、また私のことをイジッテいますねー。いくら良い人でも、私が知らない人を、勝手に『大好き』を写し込むのは、なしにしてくださいねー」


 「じゃあ、そろそろ誰にするか、考えておいても、いいと思うわよー」


 「ええーっと、まだまだ時間をかけたいですねー」


 「でもねー、前に言った通りにこの世界では、旬の相場は22~24才までだからねー。マリア、そうよねー」


 「ええ、そうですねー...。じゃあ旬を過ぎたエミリアはー、...わたしがもらってあげましょうねー」


 「ええーー! マリアったら、私のことをイジルのねー」


 「ははーー! エミリア、ゴメン。師匠のリズムに乗せられちゃったからだねー」

三人で、オモイッキリ、笑った。



 「師匠ー、討伐の参加ですが、私とマリアは冒険者ギルドから参加しますねー。冒険者ギルドではリザリアの弟子を名乗っていますからねー」


 「うん、そうねー。恐らくギルには分からないと思うしねー」


 「ギルに聞いたけど、領兵のうち400人程度は討伐隊で、領都西側中心に防衛として領兵200人出すと言ってたよー」


 「分かりました。じゃあ、明日の作戦会議で詳細は分かるんですねー」


 「うん、そーなると、思うなー」



◇◇幽閉中の王女様が出兵見送りって?


 マリアから、王女様エミリアへ依頼があるからと、ギル(王弟殿下のご令息:ギルバート)から訪問の連絡を伝えた。


 師匠は慌てていて「王女様変身のアイテムを使えばいいんじゃないかなーー?」


 「私は、いいえーー!! 素顔になるだけですから...。でもここでは、着付けが大変なのよねー...」


 マリアは「着付けを手伝う侍女が、追加でくることになっているから、...直ぐにくると思うわよ...」


 何か突然なので、みんな...パニックになって...、バタバタして...進まない。


 すると塔の階段を誰かが、上がってきている...。


 扉が開くと、みんなで一緒に...「あれーー!! 王女様専属の副侍女長のエミアーヌ?...」


 「領地へ帰ったんでしょう?」


 エミアーヌは「そうよ、...今朝、戻ってきたのよ...。ギルバート様に呼ばれたの...」


 着付けを、エミアーヌ、マリア、エルナちゃん、で何とか終えて...。最後に、エミアーヌが中心になってメークを済ませた。


 鏡を見ると、久しぶりに見る、王女様の顔があった...、少し眺めていた。


 エミアーヌが「王女様、メークはいかがでしょうか?」


 エルナちゃんが「えーー! エミリアさんって、王女様だったんですかーー!...」


 「エルナちゃん、その話はあとでね、お話をしましょうね」


 エミアーヌが「おやおや、この10日ほどのあいだですけど、王女様をお休みしていたんですね...」


 「いえ、エミアーヌこの幽閉の塔では、楽なスタイルで過ごしていただけなの。でもお腹がたるまないように、体は動かしていたからね。コルセットはスンナリ収まったでしょう?」


 「そうですね。コルセットは確かに努力の跡なのは分かります。...が、バストが少しおちいさく感じます。体つきも脂肪が減っていますね。ダンスなどで激しく練習をすると、淑女のたおやかさが落ちすぎますよ。よくよくお気をつけくださいな」


 まずいーーー!! 冒険者になるため、ひょろっちい体を鍛えるため、筋トレしていたけど、エミアーヌは少し気づいていそうねー。


 「ええ、そうね。少し幽閉で気持ちを発散するために、激しく体を動かせ過ぎたかもしれませんね。もう少し押さえますわね」


 ギルバートが幽閉の塔へ訪ねてきた。


 「王女様、じつは折り入っての話がございます。」

「ギル、改まって何かしら」


 「我が父は、王女様を支持するガラーム将軍率いる軍と対峙しております」

「ええ、そうね。でも王都を支配するイザベラが表面上は、ガラーム将軍を動かしたことになっているわ。だから、特に王弟殿下は私に反逆しているわけではありませんよね」


 「いいえ、実は父から、幽閉の地に着くまでに、殺処分せよと、指示書まで頂いておりました」


 えーーー!! ヤッパリかーーー!! 王都の競技場で悪めだちしてるからなーーー!!


 じゃあ、このまま殺処分? じゃないねー、それならマリアが動いているからねー。まー、カマをかけてみようかなーーー!!


 「あら、それでは、ギルは王弟殿下の命令に背いたことになるわよ。いいのかしら?」

「王女様、その通りです」


 「王女様の支持派は、この国の北地方だけではなく、既に南地方の東側まで至っております」


 「あら、そこまで私の支持が広がっていたなんて、にわかには、信じられないですよ」


 「いいえ、それはガラーム将軍が水面下で、王女様に忠誠を誓っていることも大きな理由でございます」


 「そのあたりのことは、分かりました。それで、ギルは今後どうするつもりなのかしら?」


 すると、ギルは王女様の前でかた膝を折って「私、ギルバートは、王女エリーヌへ忠誠を誓います」

あらー、そーなったのねー。師匠とエミアーヌを見ると、手を前に出せーと、かげながら指示をしている。


 うーん、なるほど、手の甲にキスを許すのねー。ふーここまでさせたら、そーするしかないわねー。


 私は、ギルバートへ手を前にだした。そして、手の甲にキスを許した。


 ギルバートは、顔を赤らめながら、嬉しそうに、手の甲にキスをした。

 そうだー、ギルってたしか...。しまったー、ギルは王女様を慕っていたんだー。何か、乙女ゲーの別のルートを開いてしまった気がしてきたー。


 でも、ギルって、私がエミリアなの知っているよねー。大丈夫かな?...。まあ、師匠もいるし何とかなるかー。


 そして、ギルバートから「王女様、お願いが2つほどございます。ひとつは、明日にはモンスター討伐隊の400名が出陣します。そのお見送りに参加して頂きたいのです。更に、その時に私に、王女様のエスコートをさせて頂きたい」


 どーしようと、また師匠とエミアーヌを見ると、エスコートくらいさせてやれーと、かげながら指示をしている。


 「ええ、分かりました。明日、あなたの領兵のお見送りをしましょう。それと、エスコートはあなたにお願いしますね」


 ギルはとても嬉しそうに「はい、私の望みを聞き入れていただき、大変光栄でございます」


 エミリアはまさか、リリアーヌみたいに、私をエリーヌの再降臨とオーバーラップしていないといいなー、と思っている。


 すると、ギルが「王女様、もう一つのお願いを申し上げます」


 うん、いまのって、もう二つは聞いたけど、なにー。


 「王女様、この場は非公式なものではありますので、ぶしつけなお願いをお許しください」


 「もしも、...もしもですよ...。この動乱ですから、ユリウス様へ嫁がなかった場合は、是非、わたくしの存在もご検討いただきたいと思います」


 わー、ギルって、真っ赤な顔になっているーーー!! あーーー!!、眺めちゃっている場合じゃないねー。また師匠とエミアーヌを見ると、検討くらいしてやれーと、かげながら指示をしている。


 仕方がないなー、検討だけなら形は残らないし「そうね、この時期なので、不吉なことは考えたくはないです。でも不測の結果になった場合に、ギルバートのことも、検討することにしましょう」


 「ありがたき幸せでございます。明日は、エスコートを楽しみにしております」


 まーーー!! 真っ赤な顔で嬉しそうにしているわねーーー!!


 ギルは、真っ赤な顔のままで、ゆっくり...と、扉を開けて戻って行った。


 階段をゆっくり降りる足音が聞こえている。ふー、何かの物思ものおもいにひたりながらゆくっり降りていってるねー。あの真っ赤な顔のままで、門番に見られたら、とんでもないウワサがたちそうだから。良かったー。



 ギルが帰ったあとに、私は侍女エミリアの姿になった。久し振りの姿だねー。

 

 エミアーヌは「まー、セッカク王女様の姿になったのに、もったいないですねー。あなたは、私達の誇りですから、お願いを申し上げますね」


 師匠もマリアも「今日くらいは、王女様でいればいいじゃない?」


 「いいえ、明日も王女様になるからね。エミアーヌも、明日もまたお願いね。久し振りに、式典に出席するからね」


 それで私は「王城に戻れば、毎日そうなるでしょう。幽閉されているから、楽にさせて欲しいの」とみんなに納得してもらった。

 

 

 私はホットしたくなった。エミアーヌも戻ったので、エルナちゃんにお茶を入れてもらって、やっと一息を付けた。


 私が頭を空にしていると、師匠が「やはりギルは、王女様大好きーーー!!だったでしょう?」


 マリアが「なにか、別の扉をひらいチャッタようですねー」

「エミリア、大丈夫ですよ。行き遅れても、私がもらってあげますからねー」


 「私は、まーたみんなでーー、私をイジッテいるんでしょーーー!!」

と言いながら、三人で笑った。


 エルナちゃんが、とり残されていて、ポカンとしている。

私が「ねーマリア、あとでエルナちゃんに説明をおねがいしてもいい?」


 「はい、分かりました。お任せ下さい」

「ええ、頼んだからねー」


今回も、エミリアはイジラレています...。

次回はモンスター討伐...。中心にできるかな? お楽しみに。


私の作品をごらんになっていただき、ありがとうございます。


できれば、ご覧になった感想を、単純にマークしていただくと、お気持ちが分かります。

よろしくお願いします=^_^=




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ