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勝手に召喚! 身代わり王女は困ります。 侍女のザマーとハピエンに転がされ? それなら自由に生きてやる!  作者: Aprツツジ
二章 エルムズ王国動乱

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#20 ○幽閉の地で評判上げちゃいました(1)

①師匠のごきげんとり...

②冒険者ギルドへ向かう...



◇◇師匠のごきげんとり


 幽閉の塔に戻った私は、ストレージの素材分解機能で、ラージウサギを解体した。

その後、ステーキ肉を用意し調理した。味付けは塩・コショウで味を整えたもの。ガーリック・バターで味付けをしたものを用意した。

そのあと、筋肉すじにくをミンチにして丸い肉団子にした。肉団子と骨、市場で買ったタマネギっぽいの、キャベツ?みたいなものも刻んで入れて、一緒に煮込んでスープにした。


 問題は味付け、何とか整えた。学生時代から自炊はしていたので、何とかなったと思った。


今日も、リザリア師匠と私とマリアで晩餐をする。いつもは、お毒味役の師匠とマリアが先に食べるが、今日は一緒に食べられるなー。

師匠は、塩、コショウが好きみたいで先にそれを食べていた。小皿にスライスしたレモン?ぽい味のものを用意したので、それを少し絞ってかけたものをマリアと食べたてみたがサッパリとして美味しかった。


 師匠も私達のようにして食べたが、『いいね』がもらえた。次は、練りワサビ(サビカラミの粉を水で練った)を付けてマリアとワザットコショウをかけない部分で食べたてみた。これは、懐かしいワサビの香りとツンとくる辛みが美味しかった。


 師匠に、お試しで私の世界にある辛みも味わいましょうと薦めてみた。師匠の性格から試してくれた。これも『いいね』がもらえた。


 野菜とウサギ肉団子スープも『いいね』がもらえた。


 さあ次は、ガーリック・バターで味付けしたものだ。また、私はマリアと一緒に途中から、魚醤ぎょしょうをかけて食べた。うん、醤油なら最高だけど、魚醤でもいいなー、二人で嬉しそうに食べた。


 師匠も恐る恐る匂いをかいだり、指に付けて味見しながら少しかけて、食べてくれた。これも『いいね』がもらえた。


 師匠は、今日は、ウサギ肉祭りだねと喜んでもらえた。私は満足してくれた顔がみれて、とっても嬉しかった。


 そして、師匠は食後に、単にマリアがウサギを狩った! だけにしては、豪華な支度だったね、と私を見た。

 すると、「今日は私も気持ちがいいから、城下の街で何かやらかしたのなら、いま言ってみなさい」と。


 うーん、さすが私の師匠、するどいなー。


 ここで少し考えていると...。マリアが孤児院の子達と冒険者達を救ったことなど、簡単にサラット話した。


 すると師匠は「まあー、私の評判は上がったのかな?」

マリアと一緒に「絶対に上がっていますよー」


 「じゃあ、筋書きはどうなるのかな?」

「それは、リザリアの弟子を名乗るものが、城下の街で孤児院の子達と冒険者を救ったー! になるでしょう?」


 「ふーん、城下の街はそれでも、まーいいか」

「ギル(王弟殿下のご令息ギルバート)にはどうするの?」


 「それは城下の街のウワサを、ギルバートが聞込んだ時でもいいのかな?」

マリアと一緒に「その時は、『それは、変装した私ですが、そんな評判くらいなら問題がないでしょう』みたいなのはどうでしょう?」


 「ふーん、それもカッコいいかな?」

「ええ、そうですよー」と納得してもらったが。


 「何か二人して仲が良いわね。いつからそんなに仲良しなったの?」

「いいえ、私達は師匠の弟子同志ですよ、王城の離宮の庭で一緒に教わっていた仲ですよ」


 「ふーん、それは、そうだったねー。マリアは毒味役でもあるしね。まあエミリアは王女様役は忘れないでね!!」

「ええ、任せて下さいねー」

「フフー、任せたそのままで、ユリウス様のところまで嫁いでも、いいんだよー」


 「それって、また私をいじってますね」エミリアは嫌そうな顔してみせた。

「私が寝ている時に、ユリウス様大好きを写し込むのも、ダメですからね!」


 「うん、分かった、分かった=^_^= あとは...何もないよねー」

「そーですねー、私の変装リザリアが城下の街で、今回のように好評になる場合は良いですよね?」

「うーん、マリアが報告をしてくれるなら、いいかなー」


 「はい、分かりました。マリアが師匠へご報告いたします」


 その後にマリアが現れたので、お礼を伝えた。マリアは臣下ですからって言っている。

エミリアとは友達でしょう? と言うと、そうですよねーと笑ってくれた。



◇◇冒険者ギルドへ向かう《えー! モンスターパレード?》


 翌朝、私は冒険者ギルドへ向かっている。さー、色々と問詰といつめられるだろうなー、と予想している。

まずは、受付嬢セシルがどんな人に変わるのか、あんないい人に隠し事してたしなー、体が縮こまる思いで予想している。


 私は、『えーい、女は度胸だー!』あれ! 前にも思った? ああ、空に浮かぶ城のアニメ、女盗賊のセリフだねー!

 追いつめられると、やはり自分は、王女様は似合わないのかと思った。


 覚悟を決めて、オモイッキリ勢い良く、冒険者ギルドの扉を開けた。「バーンーーー!!」、あれ! 勢い良すぎたか?


 すると直ぐに、受付嬢セシルが飛んできた。恐る恐る顔をみると、微笑んでいる。


 「お待ちしておりました、エミリア様。ギルド長とオークキラーズが会議室で、お待ちになっていらっしゃいます。私がご案内いたします、どうぞこちらへ」


 いきなり、思いがけない、丁寧ていねいな姿勢に、私は返って心臓がドキドキしてしまった。会議室に向かう途中で、オークキラーズが上手に報告をしていればいいなーと思っていた。


 さあ、会議室の扉が開いた。あれ! ギルド長?、とオークキラーズが頭を下げている?



 いまは、ギルド長ガルドガさんと話している。


 「昨日、オークキラーズから報告を受けて、エミリア様のご事情は、理解しております」

 「リザリア様のお弟子さんでしたか。こんなことが出来るとは、さすが王宮魔導師ですね...」との話になった。

「リザリア様が、王弟殿下の所にいらしているのは知っていました...。あなたと、お会いできるのは光栄です」と。


 そのあとに、ギルド長とオークキラーズの報告があった。


 私が、王弟殿下の居城に到着する前に、西の草原と森に大きな集落がいくつも見つかっていたらしい。王弟殿下の補佐官の指示で周辺領主から領兵を集めて出発する直前だったそうだ。


 冒険者ギルドでは、既に東エルムズとの国境へD級冒険者くらいまで傭兵募集して派遣してしまっていた。補佐官に頼むと、こころよく、ウォーミングアップだと引き受けて、まだ残っていた上級冒険者達と討伐していたそうだ。その討伐数は200以上。


 スタンピード直前で解決できたと、みんなは、一安心していた。


ところが最近、東にある山の東側で大きく山が崩れ、川が埋まって大幅に増水していたそうだ。昨日のモンスター達はそこに巣があったようだった。


 たぶん、西の草原と森が空き家状態なので、下見した後に移動してきてたようだとの報告だった。数日前にモンスターパレードみたいになって、移動するゴブリン系・オーク系・オーガ系などの目撃情報があった。そのため、オークキラーズが急いで調査していた。


 目撃情報や足跡などから、その数は400くらいと推定されている。昨日は100くらい一度に討伐できた。恐らくそれでも、300は下らないだろうと見ている。


 昨日の内に、王弟殿下居城のギルバート様へ報告して助力を依頼した。領都の西側は主に下町の庶民達、孤児院、歓楽街、スラム街があり、領都の東側の貴族街からは離れているため、貴族や領主が領兵の投入に反対される可能性が高かった。


 ところギルバート様は、いまは居城内に王女様がおられるので、派遣領兵の第二陣、600を投入すると快く返事があったそうだ。

その上で、西側諸国一番の賢者を倒した英雄の一人、リザリア様にも参加を依頼してくれることになっているそうだ。


 うーん、何か既に対応のためのお膳立おぜんだてが、出来ているなーと思った。師匠は、昨日私がやらかしたので対抗意識が強いから、これは面白がって参加するなーと思った。


 そこでギルド長は、私をどちらにも参加できるように、昨日の功績を評価して、F級冒険者→暫定C級冒険者へ昇格をさせていただきます。とのことだった。


 また、昨日の討伐の報酬はオークキラーズが任務の邪魔をしたので、全て受け取って頂きたいと申し出があった。


 私はとっさに、ここは異世界では譲りゆずりあいが相場だけど。そーね、孤児院やスラム街などあるからねー。


 そこで私は「避難民の炊出し費用と冒険者達の動員の費用に充てていただくのはどうでしょうかね?」


 ギルド長とオークキラーズは、思いがけない答えにとまどっていたが、「さすが、王宮魔導師団に所属の方ですね。素晴らしいご提案を頂かせていただきます」と拍手をもって賛同さんどうしてもらった。


 モンスター達は、増援された領兵が警戒しているので、直ぐに参加でなくていいそうだ。

オークキラーズは上級冒険者達とモンスター達の調査をして、その情報を元に作戦会議をするそうだ。


 私は今日のところは、昇格した冒険者証を受取るだけとなった。


 受付嬢セシルから「孤児院の子達を助けてくれて、ありがとうございました。私もあそこ出身なんです」とお礼を頂いた。


 「それと、エミリア様はご事情があったので、身分を隠す必要があったことは、理解しています」と言われた。


 何か居心地が良くないので「ねーセシル、まだ冒険者もやりたいから、私のことはエミリアと冒険者らしく呼んでね。それと普通にギルドの受付嬢セシルと冒険者のほうが、居心地がいいなー」と。


 「分かりました、エミリア。これからここに冒険者でくるときはそうしましょう」と言ってもらった。


 幽閉の塔への帰り道、リザリア師匠とはどんな会話? になるかなー、とか。討伐はどう参加するかな? と考えていた。


 気付くと、私の横にマリアが並んで歩いていた。

「冒険者ギルドは、エミリアさんをスンナリと受け入れてもらえて、良かったですねー。私も少し心配していました」

「そう、マリア心配してくれて、ありがとう! そうねー、オークキラーズが上手に報告をしてあったからなのかなー?」

「たぶん、そうですね。王宮所属の人を邪魔したと反省してたようでしたしね。オークキラーズは、まあー、良いパーティですかね?」


「うん、私もそう思うわ。ところで、マリアは冒険者登録なんか、していないんだよねー?」

「いいえ、前に潜入調査の時にしていますよ」

「えー! そうなんだー。今のマリアの冒険者ランクはどのくらいなの?」

「私は、B級冒険者ですよ。かなり小さい頃から始めていますからね。でも、エミリアさんの1日で暫定C級冒険者には負けますけど」


「いいえ、私は目の前の子供たちを、守りたかっただけだからねー。冒険者ランクを上げるつもりはなっかたよー」

「ええ、モチロン分かっていますよー」

「そうよねー、私も背中をいつもマリアが守ってくれているから、心づよいと思っているよー」


「それで、エミリアさん今回の討伐ですが、師匠はたぶん参加しますよねー」

「うん、師匠のあの性格から、積極的に参加すると思う」

「それじゃあ、今回の討伐はエミリアは、参加見送りですねー」


「えー! どうしてそう思うの?」

「え! だってリザリア師匠としてギルの領兵側で、参加しますよねー。そうして、エミリアさんもリザリアさんになるんですかー」

「ああ、なるほどねー...。じゃあ、冒険者ギルドにはリザリア様の弟子としているから、冒険者ギルドへ参加することにすればいいんだと思う。それならばギルには知られないでしょ」

「やはり、そうなりますね。じゃあ、また師匠をその方向で参加するように誘導しましょう」


 うん、何かマリアは、こういう感覚だと『冒険者パーティのメンバー』っていう関係になるのかなー、と思った。

付合うほどに、信頼が深まる人だねー。本当に知り合いになれて嬉しいなー、と思った。



エミリアは、皆から問詰められずに、済みました...

エミリアとマリアのコンビもいい関係になっています。

次回はモンスター討伐...。中心になるかな? お楽しみに。


私の作品をごらんになっていただき、ありがとうございます。


できれば、ご覧になった感想を、単純にマークしていただくと、お気持ちが分かります。

よろしくお願いします=^_^=


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