#75 ○エルムズ王国の歩み(10)〔その5〕
①○エルムズ王国の歩み(10)#75 〔その1〕
◇◇聖女様達...地方巡行...変身アイテム?
②○エルムズ王国の歩み(10)#75 〔その2〕
◇◇聖女様達...地方巡行...《光の聖女》変身用?
③○エルムズ王国の歩み(10)#75 〔その3〕
◇◇エルモターム...川沿いの離宮...チェックする
④○エルムズ王国の歩み(10)#75 〔その4〕
◇◇エルモターム...エルモ川の海賊たち...ごみ掃除?
⑤○エルムズ王国の歩み(10)#75 〔その5〕
◇◇エルモターム...エルモ川の海賊たち...作戦企画?
◇◇エルモターム...エルモ川の海賊たち...作戦企画?
「それでは、急いで情報を集めて、整理します。ご存知の通り輸送船には、我々の仲間が必ずいますから、エルモタームも含めて直ぐに情報をかき集めて、きますよー」
マリアと一緒に、午後の冷たくひやしたお茶を飲んでいるのー、マリアは「本当はさめたお茶は嫌われるけど、エミリアは冷たいペットボトルの紅茶を知っているから、この季節に冷たいお茶が飲めるのは、助かるわー」と楽しんでいたー
天井に何か小さいものの気配がするわー、天井を見ると、ネズミさん達のミリとミラがいたー
「お待たせしましたー、真の王妃様。情報は直ぐに集まりましたー」とミリが直ぐに解説を始めてくれたわー
「いま見えているのは、コゼットの残党と呼べるものですねー! まだいましたねー」
「元々、王太子妃コゼットとエルモ川警備隊は癒着していましたが、コゼットが断罪され、警備隊も西エルムズ国の移民を捕まえて、奴隷として西エルムズ国へ売買していたので、犯罪者として解雇されています」
「海賊は、その時に解雇された連中をかき集めて、勢力を拡大したようですね。海産物の輸送船が、高速魔導船の燃料に使う魔石を大量に乗せているので、特にターゲットにしているようです。そのために魔石の価格も上昇して、海賊の収入も増えているようです」
「おそらく、それを管轄していたエグルースト侯爵が、黒幕だろうとみなされていますが、なかなか尻尾が捕らえられないようです」
「水軍将軍リグバル殿も、コゼットの残党に潜入捜査をしていますが、正攻法では、まだまだ時間がかかりそうです」
「おそらく、狙いは夏の休暇を離宮で過ごす王族たちのようですね。離宮に王族が招待される情報はツツヌケのようです」
「この離宮の周辺を絶えず、嗅ぎまわっていますよー。お二人が王女の配下ではないかとも、すでに流れていますね。大したものですよ」
「そこで、長老も画策して、真の王妃エミリア様ならではの、短期作戦を提案しています。ズバリ『王女アリシア、オトリ作戦』ですが、お聞きになられますかー」
「そーねー、僅かな夏のプライベートな休日も、もう直前になるから、聞くだけききましょう」
「王女アリシアが頻繁に離宮にいるようにすれば、直ぐに情報が流れます。おそらく連中は数日中に誘拐を企てて来るでしょう。あとはこの時に大物が釣れるかどうかです。そうあの夜会のようにね」
「ああ、あのイヤラシイ、女好きの感じのした伯爵ね。思い出すだけで、ゾーと体が震えそうね」
「釣れるのかなー、あの伯爵みたいならいいけどね」
「そこで、もう一つのトラップを用意します。マリアさんです、女子力高い侍女へ、変身のアイテムが使えますねー」
「えー、それって、王女 + ハニートラップ、作戦になるのー、もうハニートラップを使ちゃうのー!」マリアを見ると、凄ーく嫌そうにしていたわー
「そうなの、絶対にリリアーヌは反対するわねー、相談するだけで何日も攻略に掛かりそうねー」私は却下かなー、と思ったらー
「いいえ、それが事前に海賊の情報とこの企画を混ぜて、リリアーヌさんへ流したら、食いつきが良かったみたいですよ」
「おそらく、夏の休暇のご招待前に片付けたいようでしたよ」
「ええ、逆にそれは、酷い思いがしてきたわー」マリアも一緒に頷いていたー
「まず、連絡を取ってみてくださいね。それからでも却下は遅くないと思いますが」ミリは違うところ見ながら言っていたー
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