#66 ○エルムズ王国の歩み(1)〔その1〕
①○エルムズ王国の歩み(1)#66 〔その1〕
◇◇エルナ城塞都市の攻略
◇◇エルナ城塞都市の攻略
エルナちゃんは、領主の居城へ潜伏している。そこから、この事件の黒幕である領主の位置が、マーキング・ピクシーによって、常に確認が出来ている。
城塞都市は、二カ所の門がある。その二カ所の門の外側には、今朝、巨大な大岩で塞がれ誰も出入り出来なくなっていた。
かろうじて、門の脇にある一人がやっと出入りできる通用口しか、出入りできずに大騒ぎになっていた。
当初は、帝国領につながる山道への門から、宝石の原石を少し加工して、帝国領へ持ち出す計画でいた。
宝石の原石の横流しは、西エルムズ国の国盗り計画だった。隣接する帝国領の領主と連携する予定だった。
帝国領の領主は、この都市が攻められる場合に、山道から、領兵を支援に出して、帝国が動いていると見せかけ、威嚇する予定だった。
ところが、昨日城塞都市の麓に西エルムズの正規軍が現れたので、隣接する帝国領の領主が領兵を支援に出したが、岩肌の山道で前後を大岩で塞がれて、身動き取れなくなっていた。
エミリア(レプリカント召喚)は笑っていた。岩肌の斜面の山道を、大量に川の水をストレージに入れて濡らしているからねー。無理に、馬や人が登ったり、降りても滑るよー。雨が降っていないのに濡れていることを不審に思わないかなー
先に少し加工が終わっていた原石を持ち出そうとしたが、この部隊の人達との連絡も取れなくなっていた。
既に、アサシンやマリアに捕獲されていた。マリア達は、警戒もせずに歩くとアイアン・パラライズ・ニードルの餌食だねー
領主は焦っていた。なぜ今まで見過ごされていたのに、突然サフィア、ブルーダイアの原石の持出しが、ばれていたのか?
突然、西エルムズの正規軍から、しかも、あの若造...アリウスなどに...降伏勧告を受けなければならないのか?
突然、この国の国王に目されて、まだ、成人もしていない王妃候補を伴った、チャラチャラした、あの若造に...この国を渡さなければ、ならないのか。
慎重に帝国領の領主と、帝国の後押しを受けて、西エルムズの国を我が手中におさめる...計画が...
この城塞都市は、堅牢だから、ろう城もできると思っていたが、外郭の門が塞がれて逃走も、突撃もできない。
定石の戦術が全く役に立たないじゃないか。なにか対策や、作戦を立てないと、ジリ貧になって、消滅してしまうじゃないかーーー!!
それでも、執務室で集まって、いま対策会議を開いているが...なにも...対策が出て...こないのかーーー!!
時刻は夕暮れ時、人々が帰宅を急ぐ時間帯に、居城のある方向から突然大きな物音と振動が伝わってきた、ズッズズーーーン、これが何度も伝わってきた。
居城の門の近くに何個か巨大な大岩が降ってきた、庭園にも同じく何個か巨大な大岩が降ってきた、周りは騒然となった。
そこへ、庭園で、光輝くボール状の中に人が入っていて、突然上空に現れた。急いで魔法使いや、衛兵が集合してきていた。
魔法使い達が、魔法砲攻撃を放つと、全てが魔法使い達へ反射されて戻り、意識を失っていた。
ボール状の中の人は、エミリアだった。
周りはこれに夢中になっていた。ところが、領主の執務室の窓ガラスが突然、外側に砕けて散った。
人型のドーム状の中には人が入っていた。みんなは、領主様がーーー!! と叫んでいた。
気付くと、その近くにもう一つ、光輝くボール状の中に人が入っていて、上空に浮かんでいる。エルナちゃんだ。
その中の人が、騒然としているのに良く通る、響き渡る声で「領主は捕獲したぞー、降伏しないのなら、水をこれ以上に注ぎ込むぞー」と脅していた。
人型のドーム状の中には水が口の近くまで注ぎ込まれていた。「おーい、俺だ、俺だーーー!! 助けてくれーーー!! 降伏でいいから、助けろーーー!!」
大変、情けない姿で、降伏の指示を出していたーーー!!
程なくして、西エルムズの正規軍が城塞都市へ凱旋入城してきた。
エルナちゃんは、あー、終わったかーーー!! 領都エルモベストを攻略した、エミリアの作戦を基にしていた。
そして、入城してきた、アリウス様へオモイッキリ、手を振っていた。
そして、そのまま、アリウス様の横に付いていた。いつもの人もうらやむ、仲良しさんをしていた。
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