#63 ○エルムズ王国の新たな夜明け(17)その5
①女王エリーヌの政務の始まり【政務その17】#63 その1
〔王女アリシア〕聖女様達...王都の飛行...
②女王エリーヌの政務の始まり【政務その17】#63 その2
〔王女アリシア〕王女ミレーヌ...手紙の返事...
③女王エリーヌの政務の始まり【政務その17】#63 その3
〔王女アリシア〕リリアーヌの...小言...
④女王エリーヌの政務の始まり【政務その17】#63 その4
〔王女アリシア〕王女ミレーヌ...再会...
⑤女王エリーヌの政務の始まり【政務その17】#63 その5
〔王女アリシア〕王女ミレーヌ...再会...②
◇◇女王エリーヌの政務の始まり【政務その17】
〔王女アリシア〕王女ミレーヌ...再会...②
「普通はね。でもあなたのことを話したら、『お試しで、治療をしてみましょう』と言ってるのよ」
「え、でも、そんな人なら、治療ができなくても、莫大なお金が必要でしょう?」
「だからね、友人価格というか、治療ができたら、サウベロへ嫁いで欲しいのよ。それが代金でもいいわよ」
「はい、でもすぐには信じられないですわ。サウベロ様へ嫁げるとか。大変失礼ですが、すべてが夢物語に聞こえてしまいます」
「普通ならそうね。でもね、その人の護衛騎士は、その人から授かったアイテムを使って、骨折をその場で治せるのよ」
「これも信じられないわね。」
「え、その護衛騎士の人は、この国の人ですか?」
「そうよ。先日の夜会では、簡単に気付けない攻撃魔法で、誘拐犯を倒して私を助けてくれたのよ」
「夜会で事件があった話は、ウワサですけど、聞いていました。あれって、王女ミレーヌ様が誘拐されそうになったのですか」
「そうなの、誘拐から助けて頂いたのよ。でも、攻撃魔法を使う方が、骨折を治すなんて、あると思う?」
「いえ、だって、それができるなら、もう大聖女様ですよ。じゃあ、そのアイテムだけで、治癒ができるんですね。ああ、そのアイテムが欲しくなりますね」
王女ミレーヌは、今ので、やっと本心がでてきたかな、と思った。
「そうよね。それが出来れば、誰でも大聖女様になれるからね。商品なら大ヒット間違いなしだよね」
「それで、それを授ける人が、見てくれるし、そのアイテムも授けてくれるみたいだよ」
「ええ、分かりました。それでは、私はどうすればいいですか?」
「そうね、それなら一度会って、話を聞いてみたらどうかしら?」
「分かりました。それでは、その方と会わせて頂きたく、思います」
「それでは、会う日が決まったら、連絡するからね。絶対に治療ができるかは、わからないけど。諦めないことも大切よ」
「ええ、それでは、お願いします」
ネリアーナは、大使館を出た時に、信じられないことが起きてくれるかもしれないと思っていた。治るのかな?
でも、治らなくても弱い治癒魔法は使える。それに攻撃魔法の人でも、骨折の治癒ができるアイテムは凄いわ。
このアイテムを授けてくれるなら、これを使って、大聖女様になれるかもしれない。
そうしたら、頼まれなくても、サウベロ様へ嫁げるものなら、嫁ぎたい、と思いながら、学園の寮へ戻っていった。
王女ミレーヌは、まずネリアーナだけでも、会せようと思っていた。
それと、今の状態でアイテムを使えば、ネリアーナの治癒力が上がるのかも、興味を持っていた。
それでも、治癒のアイテムが。そんなに簡単には、授けられないだろうとは思っていた。
『エミリア』この人は、この国の人が守護しようとしている存在でもある。私も商売につなげては、いけないことだし、守護しようと思った。
王女ミレーヌは、直ぐにエミリアへ、先に見習聖女のネリアーナにあって欲しいと、手紙を書いていた。
それは、その日のうちに、エミリアへ届いた。
マリアと一緒に、王女ミレーヌの手紙を読んでいた。
マリアは「先に、『治癒の加護のアミュレット』を試してみますか?」と提案をしていた。
「そうねー、でも治癒効果がわからないわね」
「では、騎士団にでも頼みますか。あさっては模擬試合のある日、ですから、生傷が絶えない人がゴロゴロいますよ」
「じゃあー、その日で調整してみましょうか」と、エミリアは直ぐに返事を書いていた。
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