chapter78 ゴブリンたちの育成その1 狩りの指導その1
新しくホブゴブリンとゴブリンたちが仲間になった。
ちょうど正午も近いし、話はご飯を食べながらすることにして、まずは狩りに出ることにした。
どうやら新入りのホブゴブリンたちは、狩りが得意じゃないらしい。
やったことはあるけど、成功率は低いとか。
聞けば、ウサギを仕留められるのも十回に一度くらいの確率だそうだ。
…お風呂作りは、しばらく中断するか。
急ぐものでもないし、それよりも狩りができないほうがよっぽど問題だ。
ご飯が手に入らないのは、命に関わる。
そう判断して、おれは彼らに狩りの方法を教えることにした。
「もうすぐ昼だし、狩りに行くぞ」
おれが声をかけると、整地を手伝ってくれていたゴブリンたちと、ホブゴブリン、それから数体のゴブリナが集まってきた。
「お前らも、行くからな?」
新入りのゴブリンたちに声をかけると、ホブゴブリンの一体が代表して言った。
「でも、オレたち……狩りは下手だぞ? 魔法も使えないし…」
「大丈夫。狩りのコツは教えるし、魔法だって希望があれば教えてやるよ」
そう言って、おれは地面に手をつけた。
土魔法を使って、即席の槍を何本か生成する。
ホブゴブリン用のは、ゴブリンよりも少し長めにしておいた。
「今日からそれを使って練習だ。壊れたら言ってくれ、また作るから」
すると新入りたちは、ぽかんと口を開けたままこっちを見ていた。
「い、今のは……?」
ホブゴブリンが驚いた様子で聞いてくる。
「魔法だよ。土魔法で作った、簡単な槍さ」
その言葉を聞いた瞬間、新入りたちは一斉に声を上げた。
「すげぇーー!!」
――さて、ここからが本番だな。
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