chapter8帰路
おれたちが帰るとゴブリンたちが大騒ぎ
... 当たり前か
でかい赤いイノシシを持って帰ってきたのだから
それからは「それどうしたの?」とか「すげえ!!」とか色々と言われたが魔力を使いすぎて頭が回ってないおれは軽く言葉を交わすのみ
まぁ、洞窟にいるゴブリンたちは50匹もいないしな
日に日に増えてる感じするけど
そしておれは洞窟にいたゴブリンたちに声をかける
「みんなきいてくれ
これは戦利品だ
みんなで食ってくれ」
「え?いいのか?」というまた騒ぎ立てる
「その為に狩ってきたんだ」
それぞれが「ありがとう」と言い、赤いイノシシに食らいついた
それを見たおれは洞窟の端に行き寝た
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翌日
いつものように日課の筋トレと魔法の練習をしてみんなで狩りに出掛けた
... 狩りするメンバーは増えたけど...
洞窟を出るとき、ゴブリンたち声をかけられた
「これから狩りに行くのだろう?
おれたちも連れてってほしい」
と十数名のゴブリンたちに言われた
さすがに大所帯すぎるので
おれと狩りをしていたメンツはホブゴブリンくんに任せ
おれは新入りのゴブリンたちを率いて狩ることにした
あの角ウサギはけっこうな数がいるらしくよく見かける
昨日までで総計、100匹ほど狩った記憶があるが昨日帰るときもけっこうな数がいたのだ
昨日帰ったのはまだ日も高かったお昼過ぎくらいだったと思う
魔力使いまって頭が回ってないからうろ覚えだけど
あの角ウサギは探せば見つかるだろう
ホブゴブリンくんたちには土魔法で作った即席の槍を渡してある
使い方も実演して教えたから大丈夫だと思いたい
おれが率いるゴブリンたちにも即席の槍を渡した
おれたちも獲物を探しに出かける
するとすぐに角ウサギをみかけた
以前と違い、今は数の暴力を利用するとしよう
おれはゴブリンたちに取り囲むように指示をして獲物を倒すように言った
角ウサギは逃げ回るが数の暴力により倒された
数匹ほど確保できたがまだまだ足りない
こんな感じで狩りまくるとしよう
それから数時間、洞窟周辺の獲物を狩りまくった
角ウサギの他にも、小さなネズミ、赤いウシ、赤いイノシシなどがいて倒していった
数にすると、角ウサギが20匹ほど、小さいネズミは50匹ほど、赤いウシは1匹、赤いイノシシは1匹だ
全部みんなで美味しくいただいた
ゴブリンたちも満足したようだ
赤いウシと赤いイノシシは食べきれなかったので持ち帰ることにした
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洞窟に帰るとすでにホブゴブリンくん率いるゴブリンたちは帰っていた
「ただいま」
「お?帰ってきた」
「どうだった?」
「大量よ」
「そうか
それはよかった」
「それでその後ろのは?」
「戦利品
まぁ、食べきれなくてね
持って帰ってきた」
「あーほかのゴブリンたちにか」
「そうだよ」
というわけで
「おーい
おまえたち、ほしいだろ?」
おれたちはほかのゴブリンたちに獲物をわけてあげた
洞窟に残っていたゴブリンたちはまだ生まれて間もなく狩りがちゃんとできない
なので獲物を持って帰ってあげる必要があるのだ
今回おれが率いたものたちはそんなこと気にもせずに食いまくってたけども
だからおれは大物みつけて仕留めることにシフトしたんだけども
魔法でちょちょいと動きを封じたらあとは数の暴力でタコ殴り
戦闘をろくにしてないゴブリンには無理な相手だしな
突進されたら死ぬしかないし
避ける間もなくお陀仏よ
おれはそんなことを考えながら生まれたばかりのゴブリンたちが獲物(赤いウシと赤いイノシシ)を食べ続けるのを見つめていた
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