Quiet talkリュディアがいない1日
ゴブリンたちの視点です
リュディアが狩りをしたいと森の奥へと行くと言って戻って来られるように魔法をぶっ放して"その威力"にボレスたち含むゴブリンたちは唖然としていた
昨日まではあんな威力はなかった
進化したことにより力が増した
そんな印象を受けた
「それじゃ、行ってくる」
リュディアはそう言って魔法を放ちながら奥へと向かって行った
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「今日は拠点の開拓はやらなくていいそうだ」
ボレスはリュディアから言われたことをゴブリンたちに伝えた
「なんで?」
ひとりのゴブリンが声をあげた
このゴブリン、手伝いをするのが好きなのだ
誰よりも率先して草や枝、樹木などを運んでいた
「これから忙しくなるからおまえらに倒れられたら嫌なんだとさ
そんなことよりリュディアが魔法を放った跡に獲物が倒れてるかもしれねぇ
集めるぞ」
ボレスはそう言ってゴブリンたちの指揮をとった
案の定、獲物はたくさんいた
角ウサギ、小さなネズミ、赤いイノシシまでいた
リュディアはまだ目と鼻の先にいる
なんか考えてる感じだったがボレスは声をかけた
「リュディア」
「なんだー?」
「この辺りに転がってる獲物は集めてもいいか?」
「好きにしていいよ」
そうリュディアは答えた後なにかボソッ言った気がした
なにかを言ったと同時に腕を前方に振り下ろしたように見えた
するとリュディアの前方にあった樹木に三本の傷ができ
範囲に入っていた草や枝は刈り取られていた
ボレスはなにかしらの魔法を使ったのだろうと思ったが
なんの魔法かはわからなかった
さっきまで使っていた
"ウインドカッター"や"ウインドスラッシング"ではないことだけは理解できた
そのあとはなにか"試し"始めた
指の本数を変えては腕を振り下ろす動作を繰り返していた
指の本数が変わるごとに威力も変わってるように見えた
そしてリュディアは魔法の試し撃ちをしながら奥へと向かって行った
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「それにしてもすげぇな」
ボレスは思わずそう呟いた
リュディアが通った後は燦々たる光景だった
樹木はなぎ倒され魔獣たちの死体が転がっていた
「おまえら獲物を拾うぞ」
ボレスはゴブリンたちにそう声をかけて獲物を集めるように指示を出した
獲物が樹木の下敷きにされていたり草や枝で隠れていたりと集めるのが大変だったが
かなりの獲物が転がっていた
朝からして昼に休憩をとり夕方までまた獲物を集めた
最初はリュディアが試し撃ちした西側から集めることにした
奥に向かった西南側は範囲が広すぎるからだ
西側は数時間で目視できる範囲は集め終わり西南に入ることになったのだ
50mほどとは言えど
角ウサギ50匹、小さなネズミ150匹、でかいニワトリ3匹、赤いイノシシ2匹がいた
イノシシはボレスたちとその取り巻きたちが運ぶことになった
狩りグループが出払ってる為、現在拠点にいるゴブリンは24匹くらいしかいない
残っているゴブリナとホブゴブリンたちにも協力してもらってはいるが自分たちほど力はななかった
昨日の拠点の整備のときに手伝っていたのは知っている
だがボレスたち一行は樹木を二人一組で持っていたのに対し彼ら彼女らは五人一組で樹木を運んでいた
ゴブリンたちが数十人で運ばないといけないのだから相当重いのだが
彼ら彼女らはでかいニワトリを運ぶようにボレスは指示してそれが終われば一旦作業を休憩することにした
数時間しか経ってないとはいえ重労働なことには代わりはない
リュディアからも気を付けるように言われたばかりだ
休憩してる間にみんなで集めた獲物を食べて西南側に取りかかった
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西南の荒れ具合はひどい有り様だった
獲物の回収をしていく
角ウサギ、小さなネズミ、でかいニワトリ、赤いイノシシ、イノシシがいた
西南の獲物の数は
角ウサギ200匹、小さなネズミ300匹、でかいニワトリ2匹、赤いイノシシ2匹、イノシシ5匹だった
夕方まで回収したがまだ目視できるだけでも転がっていた
今日の作業はここまでにすることにした
ちょうど狩りグループも帰ってきた
リュディアが帰ってきたのは狩りグループが全て帰ってきた数時間後のことであった
誤字、脱字、不自然な文章があれば指摘お願いします
いつも見てくださってる方々ありがとうございます




