chapter42従魔魔法の実験
朝食を終えて森の奥へ進む
"ウインドカッター"で樹木をなぎ倒しながら進む
朝食ついでに休憩したら魔力がかなり回復した感じがする
そうだ
次魔獣見つけたらあの魔法を試してみよう
魔獣のおれができるかどうかは知らないけども
実験が成功すれば拠点の開拓もしやすくなるし人間たちが攻めてきたときにいち早く察知できるようになるかもしれない
新たな魔法を考えながら森の奥へ進む
朝食終えて二時間、森の奥に進むこと四時間くらい経った頃
草影に角ウサギがいた
おれ気配を消してある魔法を発動させる
すると角ウサギの下に魔方陣が出現した
そしておれは詠唱する
「従魔契約」
成功したのかな?
「おいで」
おれは体を低くして契約した思われる角ウサギを呼ぶ
すると
「キューキュー」
と鳴いた
従魔契約したからだろうか?
なんとなくだけど"恐怖"の感情が伝わってきた
「契約は成功みたいだな
ごめんな、驚かして」
おれは角ウサギを優しく撫で回した
んーこのコどうしようか
拠点に持って帰りたくはないな
おれたちにとって獲物だ
持って帰って食われるのは嫌だな
契約はそのままにリリースしよう
おれは角ウサギとの繋がりを
意識しながら話しかける
「いいか
よく聴いて
おまえはこれから
今まで通りこの森で生き抜いてくれ
この森は危険なのは知ってるだろ?
だから全力で逃げること
あとは同種の相手がいたら種の繁栄に勤しんでくれ
頑張って生き延びて強くなれよ」
そう言って角ウサギを森に返した
さて進むか
契約は解除してない
だからあいつがどこにいるかもわかる
とりあえず、おれから全力で逃げてる感じかな
方向は北か
よかった
南は森の奥だし東は人間たちの街がある
西はおれたちゴブリンの棲みかになっているからね
鬱蒼としている森の中空を見上げると太陽が真上に来てるようにみえた
そろそろ昼時かな?
ちょうどいい獲物はいないかな?
朝というか数時間前だけどがっつり食べたんだけどね
奥に進みながら獲物を探すか
さすがにウサギ系統の獲物は今は食べる気力が湧かないな
魔力はそれなりにあるし
獲物を探すついでに休憩するのもありだな
なんか奥に進むにつれて樹木が多くなってきたな
いったん、このあたり一帯見晴らしをよくするか
おれは魔力を練るそして自分を中心に
周囲一帯を刈り取る魔法を思い付いたのだ
"ウインドカッター"を全包囲に放つ感じだな
イメージを具現化させる為、詠唱する
「"ウインドサークル"!!」
すると自分を中心に全包囲に"風の刃"が飛び樹木や草などを切断していく
少し魔力を込めすぎたみたいで自分の周囲50mほど"風の刃"が飛んで範囲にあった樹木が音を立てて倒れていく
範囲内に魔獣がいたみたいで
赤いイノシシ、赤いウシ、ヒツジが倒れていた
ちょうどごはんがゲットできたな
おれは倒れてる獲物を集めて食事にすることにした
土魔法で地面に窪みを作りそこに草木を入れて火魔法で点火
山火事になるのは怖いからね
お肉を焼けるのを待ちつつ休息
「ふぅ」
森に入って六時間くらい経っただろうか?
昨日まで違い魔力がなくなる感じはしない
"ウインドサークル"を使ったときは少しだるさが出たけど拠点の開拓をしてるときほどではなかった
進化して魔力の限界値が上がったのかな?
ありがたいねホント
あ、そうだ
拠点に戻ったらボレスたちにも"従魔契約"できるか実験してみるか
そんなことを考えながらおれは昼食を楽しんだ
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