chapter18集団訓練その6Dグループの指導
ようやくこれでグループ指導は終わりだな
けど終わったら再編成とか色々やらないといけないんだよなぁ
昨日は色々あった
寄生する魔獣とかそれを食ったゴブリンがいたとか今日はその問題のゴブリンがいるグループである
このグループは魔法の制御が未だに上手くできないグループだ
ちな、寄生キノコを食べたゴブリンは魔法を使わないゴブリンである
おれはそんなことを考えながら日課の訓練を終わらせて
「それじゃ、行くか」
「「「「「はい」」」」」
ゴブリンたちを引き連れ狩りへと向かった
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おれは狩りへ向かいながら寄生されたゴブリンに話しかける
「お前、大丈夫か?」
寄生されたゴブリンを見ると
キノコが身体中から生えていた
「大丈夫っす
少し身体の力が抜ける感じがしますけど、このキノコも美味いですし」
そう言って自分の肉体から生えたキノコをむしり食べていた
おれを含め他のゴブリンは奇怪な目で寄生されたゴブリンを見ていた
「そういえば魔法とか使えるようになってないの?」
「そうっすねぇやってみるっす」
そう言って寄生されたゴブリンは地面に手を置く
そして「いくっすよ」と声を出した
すると
地面から蔦が出てきた
その蔦はうにょうにょ動いている
「動かせるか?」
おれはそう聞いてみると
「うーん... 無理っす」
「蔦消せるか?」
「こうっすか?」
寄生されたゴブリンがそう言うと蔦は地面の中に引っ込んでいった
なるほど
木魔法の一種だろうな
「魔法の中に木魔法という植物を操ることができる属性魔法がある
おそらくそれだろうな」
おれはそう説明した
「使いこなせればお前はもっと強くなるぞ」
「ホントっすか、頑張るっす」
そんな会話をしつつ狩り場に着いた
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「それじゃ、獲物を追い込んでくれ」
「「「「「はい」」」」」
おれがそう言うとみんなが返事する
「それとお前」
おれは寄生されたゴブリンに声をかける
「なんですか?」
「獲物が来たらさっきの魔法で牽制できるか?」
「ケンセイ??」
「相手の動きを阻害... 邪魔することだよ」
「わかったっす」
「それから魔法を使うときは詠唱するといいかも
おれは木魔法は使えないけど詠唱魔法は知ってる
"ウィップアイビー"と言ってみてくれ
イメージも大事だから蔦のやつがはたくような感じでしてみて」
おれは手と腕を使って再現してみる
「こんな感じね」
「わかったっす」
「君たちはちょっと待ってね」
おれは魔法を使うゴブリンにそう言った
「「わかりました」」
ゴブリンたちが使う魔法は"火魔法"が主だ
この寄生されたゴブリンとの相性は最悪だな
"木魔法"で捕獲できても"火の熱"で蔦が燃えて逃げられてしまう
どうしたものか
まぁもうすぐ再編成する予定だし
その時考えよう
そう思っていると
「獲物が来ました」
1体のゴブリンが声をあげる
「やってみるっす
"ウィップアイビー"」
寄生されたゴブリンが魔法を放った
すると地面から蔦が生え、蔦は獲物の角ウサギに向かって飛んでいき角ウサギを攻撃しようとするが角ウサギはジャンプして避けた
「ありゃ!?」
うーん
いきなりは無理よな
なら
「次は、"バインドアイビー"と言ってみてくれ」
「わかったっす
"バインドアイビー"」
すると蔦は再び角ウサギに向かって行き拘束した
「やったっす
初めて獲物を一人で捕獲できたっす」
寄生されたゴブリンはよろんでいた
「よし
みんなでたくさん捕まえよう」
おれはそう言ってDグループの狩りの指導を始めた
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ゴブリンたちに獲物を追い込んでもらい
魔法が使えるゴブリンたちと寄生されたゴブリンに魔法の指導をした
魔法を使うゴブリンたちは魔力を込めすぎていた為、"適正な量"になるように魔法に込める魔力を教える
"魔法が使える"ということは"魔力感知"も使えるということ
おれは二人のゴブリンに魔力感知に集中してもらい適正の魔力量まで教える
これがけっこう難しい
やっぱり"感覚が違う"からだろうね
何度やっても魔力調節に失敗する
おれは少し方法を変えることにした
二人に魔法を使ってもらいおれを指摘するやり方に
ゴブリンたちは素直だからすぐに言うこと聞いてくれるのはありがたいんだけどね
寄生されたゴブリンには
蔦による"攻撃"と"拘束"の詠唱を教えたからそれでたくさん獲物を捕獲するように指示した
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