chapter85 処理をしながら
1ヶ所目の処理が終わった。
あ、そうだ。おれは死体のゴブリンを陥没させた穴の付近に、土魔法で杭を立てる。蒸し焼きにするといっても骨までは燃えないだろうから、とりあえずハエの大群の処理と、外側の腐敗した部分を軽く焼く程度の火力で十分だ。
ゴブリンの死体が一番ひどいので丁寧に処理するつもりだが、他の魔獣の死体は簡単に片付ける。
場所で言うと、ゴブリンが30箇所、フォレストウルフらしきものが6箇所、フォレストドッグらしきものが5箇所、フォレストベアーらしきものが1箇所。合計42箇所だ。
おれが作業している間、新入りたちは手が空く。手伝わせることもできるが、今は特に作業はない。その時間を無駄にしないよう、別のことをやらせることにした。
◆ ◆ ◆
ここからは魔法の話だ。
「お前たち、魔法を使えるようになるためには、やらなければならないことがある」
そう言っておれは、新入りたちに魔法の基本を教え始めた。
魔法とは、自分の中の力や、自然にあふれる力を操作し、形として顕現させることだ。
おれが魔法を発動する時も、まだ少し力任せになっている。言葉にするのは難しいが、無理に魔力を押し込んで形にしている感覚だ。
もっと自然に扱えるようになれば、ずっと楽に魔法を使えるはずだ。
「努力次第で、お前たちも魔法を扱えるようになる」
そう言うと、新入りたちは目を輝かせ、興味津々でこちらを見つめた。
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