学生生活
王太子については全面的にマリエルに任せたのでシャルロットは避けるだけでいいことになった。
釣り上げてほしいところだがダメ元ではある。
ダメだったらマリエルも侍女に召し上げようと思っている。
ハーレム候補である。もちろん精神的な、ではあるが。
シャルロットは単純にイイ女たちに身近で侍ってもらって優しくしてもらえればそれで満足なのである。
控えめのように思えるが、世の中のイイ女全員に優しくされたいという欲がある。
これは転生前の記憶にあった男性としての決定力を持たないシャルロットしか持ちえない規格外の欲望なのだった。
ということで、学園では実に平和に過ごせている。
1年Aクラスのカーストでは公爵家嫡子のシャルロットが絶対的なトップである。
Aクラスでそうなのだから1年のトップということである。
先輩を含めると当然ながら3年Aクラスのディオン王太子殿下がトップとなるが、言い方を変えれば全校のNo.2。女子では断然トップ。
しかも超越的な美貌により誰もが対抗する気にもならない。
それだけのアドバンテージがあるにもかかわらず男子であればどんなイケメンだろうが全スルー。
女子には誰にでも気さくに接するのに。
これでは崇拝されない方がオカシイ。
全女子生徒が信徒である。
もちろん側近のマリエルが布教している。
女神さまの萌えポイントを書き出した小冊子を週一で制作して配布しているのだ。
当然ながら男子生徒にも多くの隠れ信徒がいる。
どんなに憧れの存在でもガン無視されていたらプライドが傷つく。
素直に崇拝を認められないのが男心というものだ。
というわけでマリエルに言えば小冊子は誰でももらえるのだが隠れ信徒たちは一部の勇者が入手したそれを回し読みしていた。
王太子が気にならないわけがないだろう。
さすがヒロイン。
賢く女神を利用して見えない糸を張り巡らせていた。
シャルロットはマリエルに感謝しているのだ。
小冊子のおかげでモブからの直接の干渉が激減した。
信徒たちが牽制しあって余裕が生まれた。
その分、一挙手一投足に注目が集まってしまったが、それこそ有名税というものだと理解している。
ちっちゃなクシャミをしただけで「可愛いー♡」の合唱が響くのは理解していてもキツいものがあるのだが。
それを漏れなく次の小冊子に書く優秀な使徒マリエル。
いや、いいんだけどね。べつに。想定内想定内…
女子同士のちょっとした諍いなどはシャルロットが軽く声をかけるだけで収まってしまう。
そのため使徒マリエルを通して相談ごとも持ちこまれるが、当事者に会うだけで勝手に解決してしまう。
女神の御手を煩わせるなど畏れ多い。
むしろ会っていただけてご褒美です!あざっす!的な?
もうよく分かんなくなってきたが、みんなニコニコしてるしこれが正解なんだろう。
で、やっぱりこういうことだよなと思うのだった。
誰のものでもないなら傾国の美女もみんなの女神さま。
よし、卒業まで頑張ろう!




