表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/84

7 オモリグ

「別にそんな特別な力が欲しいとは、思っていなかったんだけどなぁ〜」

「じゃろうな。今のそなたには必要のない力じゃろうな」

「なんで俺にそんな力をくれたんだよ?」

「力を与えたいと思ったのではなく、釣らせてやりたいと思ったから、ちょっと常世の国の海と繋いでみたのじゃが、そなたが思いの外早くに力に気づいて使い始めたのでの、我も面白くなってしばらく様子を見ることにしたのじゃ」

「面白半分かよ! バカ神様じゃないのか?」

「バカ神様!」

 アマビエは、目をキラつかせている。

 間違いない、コイツは罵られて喜ぶヘンタイ神様だ。

 最初出てきた時とは、随分キャラが変わってきたぞ〜。


「まっ、そういう事じゃから、常世の国の海は、そなた限定でしか開かぬ。周りの者にもそなたが神魚を釣っておるのは見えぬ。その力で何が出来るかは、そなた自身で考えてみよ。では、また会おうぞ。」

 そう言い終わると、アマビエは海に飛び込んで消えて行った。


  神魚かぁ〜

  神力ねぇ〜

 アマビエと会話をした事で、訳も分からずに釣っていた神魚やハンドパワーの理由も分かった。

俺にしか出来ない釣りだということも分かった。

 しかし、この神力を何に使えば良いのか? ヒーローや、勇者なんて悪の組織も魔王も目の前にいない状況では、需要も無い。

 治癒力を使って、按摩屋やエステでも始めたら、儲かるかも知れない。

 絵に描いて持ってるだけで疫病が避けるって、すごい事を言ってたなぁ〜


 何に使うのかは、まだ分からないがこのまま帰るとアマビエに怒られそうなので、もう少し釣りを続けることにする。

「そうだ、イカなんかも釣れるのかなぁ〜?」

 船倉をゴソゴソと探ってみる。

「あったあった。」

 オモリグ仕掛けと餌木。

 ティップランという選択肢もあったが、水深六十メートルともなると、流石にオモリグの方が手返しが良さそうだ。


 タイラバロッドのリーダーにオモリグ用の三俣サルカンを結び、錘をセットし、一メートルほどリーダーを取って先に餌木を付ける。

 これで、一度底まで落とし、シャクって餌木を沈降させを繰り返しながら、イカのタナを探る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ