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13 神石

 もうひとつ気になっている事がある。いくつか手に入った魔石だ。

 アマビエは石としか言わなかったが、神魚、神力、神水と来たので、この際、魔石では無く神石と呼ぶことにする。外向けの神力など、神水以上に使い道は思いつかないのだけど、いざと言う時には役に立つかも知れない。


 この間、船の上で使った時は、一度使うと消えてしまった。一度で消えてしまったのは、神魚一匹分だからじゃないかと思 っている。これに神力を込めると、充電するみたいに長持ちするようにならないかな?

 兎に角やってみよう。


 イカの神石は真っ黒だったが、他の神石は、グレーで丁度、釣りの錘の鉛と同じような感じだ。

グレーの神石に神力を注いでみる。

 吸い込まれているような感じはあるので、二分ほど続けたら、青色に変わった。

「へぇ〜充電具合で色が変わるのか、ほんとに家電製品みたいだな」

 続けて注ぐと、段々と緑に変わっていくが、軽く吐き気がしてきたので、今日はこれくらいで止めておく。

 やり過ぎると寝込むって、アマビエも言ってたもんな。


「これで一回で消えたら、神力損だよな」

 車で人の気配の無い近くの山中にあるダム湖に移動した。誰にも見られないようにテストをしたいからだが、子供の頃は、よくブラックバスを釣りに来た場所だ。


「いつ来ても薄気味悪いところだよな、アマビエを見たのだから、他の何かが出てきても何もおかしくないよな」

 俺の妖怪アンテナが、嫌ぁな気配を感じとっている。人がいないのを確かめ、湖畔に立ち、緑になりかけの神石を左手に持って右手を湖岸の小石に向けて動け!と念じてみる。


 パパパーン!

 小石が弾けるように飛び散った。神石は消えずに、少し青みがかった。やっぱり神力が充電出来るんだ。


 次に握り拳大の湖岸の小石を狙ってみるとと、コロコロと転がる程度だった。

「なるほどな。念力と言ってもこの程度か」

 空気砲の様に、空気の塊を飛ばしてみたらどうなんだろう?手の平の前の空気を飛ばすイメージで湖面に向け撃ってみる。


 パシュッ!

 五メートルほど先の湖面に、そこそこ大きめの石を投げ込んだような水飛沫が上がった。

 力は大した事が無いけど、カラスくらいなら落とせるかも知れない。

 どのくらいまで届くんだろ?


 手を段々と上に上げながら、連射で撃ってみる。十五メートルくらいまでは、水切りの跳ね石の飛沫のように神力が届いたが、その辺りから先には飛ばなくなった。このくらいが、射程の限界なのだろう。


「ふーん、なんだかちょっと気持ちいいなぁ〜。連射が面白いぞ!」

 左右に手を動かして念じるだけで、機関銃の様に水飛沫が上がるのだから、結構面白い。

「かぁ〜めぇ〜○○〜めぇ〜は!」

 パシュッ!

 男の子なら一度は出してみたかったアレだ。


 調子に乗って遊んでいたら、せっかく充電した神石が消えてしまった。

 四分の充電で二十発くらいは撃てるようだ。

 遊んで高揚したからかも知れないが、妖気を感じていた妖怪アンテナは何も感じなくなっていた。ひょっとすると、神力を使うとそういう物も跳ね除けるのかも知れない。

カメ●●ハ、打ってみたいです。

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