outro:あとがき
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
そして、大変長らくお待たせしてすみません。
ちょうど最後の更新で100万文字を超えたようです。
100万文字って、文庫本10冊分ですよ。なんてこった。
初回掲載日が2019年2月2日で、
第3曲目最終話掲載日が2020年7月26日。
それから5年近く経って、やっと完結するなんて、
もう本当に何やってんだって感じです。
その間に、書籍版が2巻分出たりなどして、その続刊が出なかったりなどして。
叶ったと思った夢が空中分解して墜落していく様を他人事みたいに見たりなどしていました。
創作意欲がなくなったという感覚はあまりなかったのですが、(現に割とすぐ別作品を出したりもしたので)
今思えば静かにしぼんでしまったものはあったのだと思います。
何が書きたかったのか。
何で書きたかったのか。
どこで書きたかったのか。
誰のために書きたかったのか。
何のために書きたかったのか。
考えれば考えるほどわからなくなってしまって。
でも、ある時。
この物語を読んで、作家を目指すと決めた方からの手紙を読みました。
この物語を読んで、青春時代を思い出して初恋みたいな気持ちになったという80代の方からの手紙を読みました。
この物語を読んで、歌詞やリリックを書いてくれた方がいました。
この物語を読んで、曲を作ってくれた方がいました。
この物語を読んで、イラストを描いてくれた方がいました。
この物語を読んで、軽音部に入ってドラムを始めたという方のポストを見ました。
この物語を読んで、折った筆をもう一度取ったという方がコメントをくださいました。
なによりも、この物語が好きだと言ってくれるあなたがいました。
夢が叶わなかっただなんて、大嘘でした。
こんなにもたくさんの勲章と誇りをもらっているのに、悲劇の主人公ぶって、自分は大馬鹿者です。
改めていろいろなことを咀嚼して、やっと結論が出たのが去年の今頃。
ちょうど色々なことがめちゃくちゃ忙しくなってしまった時期と重なり、
沢山の方に心配と面倒をかけて、どうにかここまで来ることが出来ました。
どうしてこんなにもいい物語がアニメにならないんだ!という気持ちはまだあるので、
今回はアニメでは難しいであろう、かつ、この作品だからこその表現を使ってみました。
ふはは、かっこいいだろう。
まあ、かっこいいかはともかく、
媒体も知名度も関係なく、100万文字も(!)読んでくださったあなたへの恩返しになっていればいいなと思います。
なろうの『宅録ぼっち歌詞集』の方に『ラスト!』『Last!』それぞれの歌詞を載せておきますので、
2画面とかにして読んでみてください。それもwebだからこそ出来ることなので。
それにしても、読み返すと、頑張ったな吾妻って感じです。
それと、ご感想やコメントにお返事出来ておらずすみません。
お返事どころか、読めていないものがほとんどです。
元々は、ご感想を読むのが楽しみで書いてるような感じなのですが、今回に限っては、いただいた言葉で結末がブレたりすると良くないと思った次第です。
これから楽しみに拝読します!(怒られてないと良いなあ!)
さて。
『つづく』という言葉で巻末がしめくくられました。
また中途半端にずるずるやっていくのもよくないので、
今度こそ、ひとまとまり書き切ってからにしましょうね。
その時には、またあの頃みたいな、もっと明るくてたまに切ない宅録ぼっちを連載できたらいいなと思います。
タイトルに拝借したい大切な曲がまだ沢山残ってるんです。
最後にもう一度、お礼を言わせてください。
あなたのおかげでここまで来られました。
こんなにも深い愛情を持ってここまで読んでくれた人なんて、あなたの他にいないです。本当です。
心の底から感謝しています。
ありがとうございます。
では、またどこかでお会いしましょう!
少なくともWeb上ではすぐに会える予定です。
ここから、ここから。
石田灯葉もまだまだ続きます。
2025.05.23 石田灯葉




