永遠に飛ぶ爆撃機
フィクションです。
私は、マックス軍人だ。階級は中尉、副機長としてB29に乗る予定だ。任務は日本の皇帝がいる東京近近くの工場爆撃だ。
まだ、B29での日本本土爆撃は数回しかしていない。爆撃に行った友人の話では、まだ日本軍はゼロ、ジョージ、フランクなどで抵抗してくるそうだ。特に東京近辺などは、戦闘機で体当たりしてまで落とそうとしてきて恐怖を覚えたと言っていた。顔などは青を、通り越して白くなっていた。
そして任務の日、事故やトラブルもなく、コンバットボックスを、組み爆撃目標の工場を目指した。私の機体は一番外の下に配置された。
機長は前回も、日本の爆撃任務についているので、少しは安心した。日本に近くなると、洋上で迎撃のゼロがやって来た
第一波だ。だが対処法は通達されていて高度を一万まで上げて
ゼロは去っていった。
いや下に張り付いて降りてくるのを待っているのかもしれない。
そしてもう少しで日本だと言うときにエンジントラブルで高度が
だんだん落ちて来た。ゼロが待っていた。数十機が一斉に襲ってきた。操縦席で様子を見ていると正面から一機が突っ込んできた。防弾ガラスが砕け散ったと思っていると目の前が真っ白になってそこで意識が途絶えた。
目を覚ますとベッドに寝かされていた。起きるとまず操縦席に行った。割れているはずの防弾ガラスが割れていなかった。
操縦席で操縦している機長に聞こうと口を開いたつもりだった。
しかし、開かなかった。言葉は頭に浮かぶが声は出ない。
よくみると機長や搭乗員の目が虚ろだ。
ただ与えられたことをしているように見えた。
目を覚まして何日たっただろうか。
日本が見えてもいいはずなのにまったく見えない。かなり高度が低いが、見える限り海だ。もう燃料の心配もしなくなった。
とっくに燃料は底をついているはずだから。
もう何百日たっただろう。百回目の夜が来てからもう数えることはやめた。
私は何処を飛んでいるのだろう?
私は何処に向かって飛んでいるのだろう?
天国につくのだろうか?
それとも地獄?
なにもなく消えるのだろうか?
永遠に海の上を、飛び続けるのだろうか?
永遠に飛び続けるのもいいかもしれない。
暇になったときに心のなかで仲間に語りかけていた。
どれだけの時間がたっただろうか。
友人が酔っ払ってやらかしたときの話をしていたとき、
心のなかで笑ったような声が聞こえた。
勘違いかもしれないけど。
嬉しかった 楽しかった
もう人生の全てを仲間に語り尽くした。
今では、おもしろい話を作っている。
今はこの時間が永遠に続いて欲しいと思う。
名前は、名前は何だっただろう?
今もまだB29は飛び続ける。
着くはずのない日本に向かって。
いや、搭乗員たちは任務のことは忘れているだろう
戦争の誰も知らない、撃墜されたと記録された B29の物語
何処に向かって飛んでいるのか。
設定は適当です。