危険生物だった。
「で!この世界で美月が生きていくには、まず、戦えないと駄目なわけたまよ。」
美月とレンは、人里を目指しながら今後のことについて話しあっていた。その中で分かった事は、この森の名前は、マホメットの森と呼ばれていることがわかった。
森の危険ランクD で冒険者の中でもベテランが稼ぐ場所であり、初心者が入るには、かなり危険な場所だと説明された。
ちなみに今のところは、奇跡的に魔物に見つかってないが今の状態で魔物とエンカウントすると戦う術を持たない美月は、かなり不味い。
「まぁ。とりあえず、安心しろよ。俺が結界張ってるから今のところは、大丈夫だし。」
美月が少し緊張したのを見て気の毒になったレンが自分がいるから今のところは、問題ないと話した。
「ありがとう。レン。それで魔法何だけど、どう使うか知ってる?」
美月は、魔法がどうすれば使えるようになるのかずっと気になっていたのでレンに聞いみた。
「はぁ?そんなの魔力練ってバーンって感じだよ。まず、魔力がないと駄目だし。」
説明するのが面倒くさいのかレンは、ざっくばらんに話した。
「いやいや。全く分からないよ。まず、魔力ってどうするんだよ。」
美月もレンが説明する気がないのは、感じていたが早く使えるようになってみたいため練ってみることにした。
「全く、面倒やつだなぁ。まず、魔力持ってる者から体に魔力を流して貰って体内の魔力を誘爆させる。そんで魔法使いのスタート。あとは、生き物を殺してレベルを上げれば、魔力も増える。ちなみにステータスは、専用のカードがあるから町に行ってから確認しろよ。」
レンは、やれやれ。と溜め息をしつつも結局、説明をするのだった。
「レンがその魔力の誘爆?をやってくれないの?」
「いやー。出来るよ。今すぐにでも。ただ、お前、転生者だろー。基本的にヤバいんだよ。魔法属性も魔力保有量も。でも、俺もずっと守ってやる気もないし、やってみるか?」
レンは、少し考えてから美月に対して問いかけた。
「やる。ぜひ、お願いします。」
美月は、目を輝かせながら即答した。
「わかった。じゃ、流すぞ。」
レンは、美月の肩の上で光だした。
「うっ。」
美月は、しゃがみこみ呻き声をだした。
「もう少しだ。我慢しろ。おっ!うん?」
レンは、美月に魔力を流し終えると美月の周りが歪んで見えた事に対し、何故か猛烈な危機感を感じ、全力でシールドを張った。
「うがぁーーーーーーーーーー!」
次の瞬間物凄い勢いで美月の周りから銀色の透明な石が辺り一面に拡散された。辺り一面の木々を薙ぎ倒し半径50m程被害が広がっていた。
「何てヤツだよ。魔力が濃すぎて魔石に具現化しただけでじゃなく、周り一面に吹き飛ばすとかあぶなすぎだろー。」
シールドの中でレンは、美月の危なさに戦慄した。
「幾らなんでもこんな危険生物を放置は、不味いよなぁ。」
自分がとんでもない事に巻き込まれたことを自覚するレンであった。