第一話
春になり、あたしは中2になった。
クラスが変わり、担任も変わり、後輩が出来、そして先輩になった。
2年生になり変わったことはたくさんあるが、変わらない事だってある。
たとえば、親友とか、好きな人とか・・・
「おはよう、七海。」
この子は、親友の軽部ひなた。
「おはよう、ひな。」
「ねぇ、きいて。
彼氏がさぁ、浮気してたんだって・・」
「えぇ、あの蓮くんが?」
「うん。もうそろそろ一年だったのに・・」
「へぇ、そのこと本人に確かめたの?」
「うん。浮気じゃないっていってたけと、なんか信じきれない・・・」
「うぅ・・・」
「何はなしてんのお二人さん?」
げっ、きたよ、悪魔が・・・
あくまであり、幼馴染、そして、あたしの好きな人、橘 義行が・・
「橘くん、実は、蓮が浮気したんだって・・」
「へぇ、あの蓮がねぇ・・・」
義行と蓮くんは、仲がいいみたい。
学校は違うけど、塾が同じだとか。
「七海、今日暇?」
「えっ?」
「暇だよな?」
「う、うん。」
義行は、まるであのことをばらすぞとでも言わんばかりにこっちを見てきたので、ついつい、うんといってしまった。
「じゃ、放課後、いつもの場所で待ってるから」
そういって、義行は、どっかいった。
「おあついですなぁ、お二人さん?」
「ホントにそうだったらうれしんだけどね・・・」
「?」