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第三十九話:コウタの勝利と裏切り者の出現、そして真の策謀



アリエルは絶句した。 「ヴェクサス! なぜ貴様が……! 衛兵隊の指揮官は、貴様だったはず!」


**裏切り者(四天王ヴェクサス)は、アリエルの問いに冷笑で応じた。 「衛兵隊の指揮など、真の目的のための『策謀』にすぎんよ、アリエル。貴様らとあの異世界の汚い人間をこの場に誘い込み、『魔族に通じた裏切り者』としてコウタを討ち、聖戦を混乱させる――それが私の役割だったのだ!」 「しかし、まさか貴様が、異世界の『汚いチート使い』に負けるとはな。これでは、私の『汚れたチート使い抹殺計画』**が最初から崩れるではないか」


アリエル 「ふざけるな! 貴様、エルフの誇りを捨てるのか! 聖戦士クロード様は、貴様を信頼していたはずだ!」


ヴェクサス 「誇り? 信頼? 笑止千万! 私は最初から、魔王様のための策謀の器よ! そして、貴様のような**『清廉な正義』を盲信する馬鹿**は、最も操りやすい!」


ヴェクサスは、エルフ衛兵隊とアリエルの驚愕の視線の中、コウタ一行に向けて、濃密な闇の魔力を放った。


ヴェクサス 「私の名は、『策謀のヴェクサス』! 貴様のような汚れたチート使いに、我がエルフ王国の聖域を弄ばれてたまるか! 受けろ、『精神呪詛マインド・カーズ』!」


禍々しい闇の魔力が、コウタの身体に直撃した。それはヴェクサスの得意技、相手の**『精神ロールプレイパラメータ』**を直接削る呪詛魔術。


しかし、コウタは微動だにしなかった。ビン底メガネは定位置にあり、チェックシャツも無傷だ。


コウタ 「ほう……これが貴殿の**『精神呪詛』**でござるか」


コウタは、闇の呪詛を浴びながら、悠然と竹刀を構え直した。


コウタ(内心) (ふむ。**『絶対防御チート』は、肉体だけでなく、この『ロールプレイの絶対美学』まで保護してくれるでござるか。『精神の消耗』**が全くない。つまり、マインド・カーズは聞かない!これは、**内部の敵を倒すための『戦闘チート』への、最高の『切り替え(スイッチ)』**でござる!)

第四十話:竹刀の崩壊と、勇者と精霊剣の敗退

「ちっ……貴様、なぜ効かん!」


ヴェクサスは驚愕を露わにした。彼が放った『精神呪詛マインド・カーズ』は、魂の核を直接削る、魔王軍随一の必殺技のはず。それが、あの汚れたチェックシャツに完全に防がれている。


コウタは不敵に笑う。 「残念でござるな、ヴェクサス殿。拙者の**『ロールプレイの絶対美学』は、貴殿の『策謀』**よりも硬いのでござるよ!」


コウタは、闇の魔力をまとったヴェクサスに肉薄し、竹刀を振るった。規格外の身体能力チートによる超高速の一撃。


しかし、ヴェクサスは一瞬にして闇の刃を生成し、その竹刀を受け止めた。


ヴェクサス 「そんなもの、折れるに決まってるだろ!!」


闇の刃が竹刀と激突した瞬間、**パキィン!**という乾いた音と共に、コウタの竹刀は無残にも中央から真っ二つに叩き折られた。


「……!」


コウタは一瞬動きを止めたが、すぐに折れた竹刀の柄を両手に持ち、体術に切り替えた。


アリエル 「コウタ! 代われ! 貴様の竹刀では戦えぬ!」 クロード 「奴の闇の魔力は、貴族服の下に隠していた紋章の力で増幅している! 連携して叩く!」


コウタの精神的苦境が去ったことで、アリエルとクロードは、迷いなくヴェクサスへ飛び出した。アリエルは精霊剣に全ての魔力を集中させ、クロードは聖剣に浄化の光を込めて、二対一の連携攻撃を仕掛ける。


「愚かな! **『正義の光』など、我が『策謀』**の敵ではない!」


ヴェクサスは冷酷に言い放つと、呪詛魔術と闇の障壁で二人の攻撃を相殺する。さらに、闇を凝縮した反撃の一撃が、クロードとアリエルを襲った。


二人は抵抗する間もなく、聖域の木々を破壊しながら吹き飛ばされ、意識を失って倒れ伏した。精霊剣は砂に突き刺さり、聖剣は静かに光を失った。


ハルボウ 「クロード様! アリエル様!」 ユリナ 「ご主人様……お一人に……!」


コウタは、折れた竹刀の柄を投げ捨て、倒れた二人の間に異臭を放つ竹刀の切っ先を突き立てた。規格外の身体チートだけを頼りに、彼は単独でヴェクサスとの一対一の戦闘に移行した。


コウタ 「フンッ! 『脇役の敗北』は、『主人公の覚醒』の最高の演出でござるよ! 拙者の時間稼ぎに付き合ってもらうでござる!」


コウタの目的は、明確だった。二人が回復するまでの時間稼ぎ。ヴェクサスの闇の魔力は彼には効かない。彼は、純粋な格闘術と絶対防御チートのみで、四天王を相手に苛烈な戦いを開始した。


 第四十一話:ユリナの奇跡と三位一体トライアングルの決着

コウタは、竹刀を失った純粋な格闘術と、決して破られることのない**『絶対防御チート』**だけを頼りに、ヴェクサスの猛攻を凌ぎ続けていた。彼の動きは、規格外の速度と反射神経に支えられていたが、戦線は極度の緊張状態にあった。


その瞬間、倒れたクロードとアリエルの傍で、ユリナが鎖を鳴らしながら、必死に手をかざした。彼女の顔は決意に満ち、瞳にはエルフ王族の純粋な輝きが宿っていた。


ユリナ 「王族の血統と、主への忠誠にかけて……! **ご主人様のチート**よ、今こそ、この二人を救いたまえ!」


ユリナの全身から、濃密な緑の光が噴き出した。それは、彼女の体内に秘められていたエルフ王族の血統に伝わる回復の秘術が、コウタの**『絶対防御チートの余波』を触媒**として増幅された結果だった。神々しい光は、瞬時にクロードとアリエルの肉体を包み込んだ。


二人は、まるで時間が戻ったかのように瞬時に回復し、驚愕の表情で起き上がった。


クロード 「こ、これは……ユリナ殿が、まさか、あのメスブタ奴隷の鎖を鳴らしながら……!」 アリエル 「王女様の……秘術か!? まさか、この場で覚醒されるとは!」


ヴェクサスは、この奇跡的な事態に激しく動揺した。 「馬鹿な……! あの汚れた奴隷が、よりにもよって、回復魔法を使うとは! 私の**『脇役の敗北』**による策謀が、完全に裏目に出たというのか!」


しかし、彼の動揺を待つ時間などなかった。復活したクロードとアリエルは、電光石火の早業で、コウタの左右へと瞬時に展開する。


『聖戦士・勇者・精霊剣』。三者の心は、勝利という一つの目的に集中した。


コウタは、勝利を確信する笑みを浮かべ、高らかに宣言した。 「チェックメイトでござるよ! 策謀の四天王よ! **『聖戦士・勇者・精霊剣』の『三位一体トライアングルロールプレイ』に、貴殿の『策謀』**は敗れるでござる!」


コウタが竹刀の柄を投げ捨て、規格外の速度で純粋な格闘術による猛攻を仕掛け、ヴェクサスの体勢を完全に崩す。アリエルは精霊魔力の光の剣で逃げ道を塞ぎ、クロードは聖剣の浄化の光でヴェクサスの闇の魔力を弱体化させた。


三者の力は完全に重なり合い、ヴェクサスの防御網を破壊し、その心臓を貫いた。四天王二人目、策謀のヴェクサスは、その悪意に満ちた顔を憎悪に歪ませながら、塵と化した。


エルフ王女ユリナの奇跡的な秘術の覚醒と、三者の完璧な共闘により、エルフ王国との**「聖戦連合ロールプレイ」**は、揺るぎない確固たるものとなったのだった。



 第四十二話:ロールプレイの余韻と、奴隷の忠誠

策謀のヴェクサスが塵となって消えた後、聖域を覆っていた闇の魔力は、一瞬で浄化された。静寂が訪れる中、聖戦士クロードと精霊剣のアリエルは、未だ信じられない面持ちで、中央に立つコウタと、傍らで膝をつくユリナを見つめていた。


アリエルは、深く息を吐き、聖剣を収めた。その顔には、勝利の安堵と、自らの愚かさへの羞恥が入り混じっていた。


アリエル 「コウタ……殿。そしてユリナ殿。私は……慚愧に堪えません。私はあの裏切り者ヴェクサスに操られ、あなたと敵対し、そして彼の真の悪意を見抜けなかった」


クロードもアリエルの隣に立ち、ユリナに向かって深く頭を下げた。


クロード 「ユリナ殿。貴殿の王族の血と、コウタ殿への**『忠誠心』**が、我々の命を救い、聖戦連合を支えてくれた。貴殿こそ、真のエルフ王女の誇りを持っておられる」


ユリナは、褒め称えられたことに戸惑い、メスブタ奴隷の鎖を控えめに鳴らした。


ユリナ 「もったいないお言葉でございます……。私はただ、ご主人様コウタの**『チート』**の力をお借りして、ご主人様の『ロールプレイ』を邪魔する者を排除する一助となったにすぎません」


彼女の純粋な忠誠と、自らをあくまで**「奴隷」**と規定する一貫した姿勢が、クロードとアリエルに、**コウタの『ロールプレイ』**の規格外さと、ユリナの覚悟の深さを改めて突きつけた。


コウタは、折れた竹刀の残骸を拾い上げ、満足げな表情でビン底メガネを押し上げた。


コウタ(内心) (ふむ。**『清廉な正義』を掲げたヴェクサスの『汚れた策謀』は、拙者の『汚れたチェックシャツと竹刀のロールプレイ』に敗れたでござる。拙者の『美学』が、この世界で通用することが証明された。これぞ、『主人公の絶対的勝利』**でござる!)


コウタは、アリエルとクロードに向き直ると、静かに語りかけた。


コウタ 「これにて、エルフ王国と拙者の間にあった**『不信のロールプレイ』は終結でござる。ヴェクサスの『策謀』は、貴殿方を混乱させるための罠。我々は、もう一度、『真の聖戦連合ロールプレイ』**を再開するでござるよ」


アリエルとクロードは、顔を見合わせ、その提案を深く受け入れた。彼らの心には、コウタの**『汚れた美学』に対する理解と、ユリナの奇跡的な覚醒への感謝が、確固たる「聖戦の意志」**となって刻まれたのだった。


そして、コウタは静かに次の敵を見据える。四天王は残り二人。魔王軍との戦いは、これからが本番でござる――。




聖戦士コウタの物語

第四十三話:帰還の準備と、忠誠の清掃

エルフ王国の聖域。 策謀の四天王ヴェクサスを撃破した興奮と疲労が冷めやらぬ中、コウタ一行とクロード一行は、次の行動について協議していた。ヴェクサスの裏切りが露見したことで、エルフ王国との**「聖戦連合ロールプレイ」**は強固になったが、戦線は広大だった。

コウタは、勝利の余韻に浸ることもなく、ビン底メガネを調整しながら、冷静に現状を分析した。

コウタ

「よろしい。ヴェクサスを討ったとはいえ、魔王軍の主戦力は残っているでござる。拙者は、一度ハルジオン王国に戻り、**『外交チート』によって得た資源を再配備し、次の『最終決戦ロールプレイ』**の準備を整えるでござる」

クロードは、疲弊しきった聖戦士たちを見回し、悔しそうに拳を握った。

クロード

「承知した、コウタ殿。我々は、このエルフ王国の聖域と、疲弊した聖都アウローラに残ります。ヴェクサスの残党の処理、そして聖都の立て直しこそ、我々**『清廉な勇者』**の役割ですからな」

彼にとって、コウタの**『汚れたチート』に頼らず、自らの『高潔な正義』で困難に立ち向かうことが、唯一の『美学』**だった。

アリエルは、コウタ一行に向かって深く頭を下げた。

アリエル

「ユリナ殿の秘術、そしてコウタ殿のチートのおかげで、我々は敗北を免れました。次に会う時までには、我々自身の力で、聖戦連合に貢献できる戦力を整えます」

こうして、コウタ、ハルボウ、ユリナ、そしてゴブリン助の四人は、一時的にエルフ王国を後にし、コウタの拠点であるハルジオン王国への帰路についた。

ハルジオン王国への道中。

ユリナがコウタの側に控え、ハルボウが情報収集に気を配る中、

一行の最後尾を歩くゴブリン助は、黙々と何かを集めていた。

それは、ヴェクサスに叩き折られ、戦場に放置されてきたコウタの竹刀の砕けた破片だった。

彼は、地面に散らばった大きな破片から、小指の先ほどの小さな木片まで、一つ残らず拾い集めては、持っていた麻袋の中に丁寧に収めていく。

ゴブリン助は、コウタの背中を静かに見つめた後、袋から一番大きな**「握りの部分」**の破片を取り出した。その握りには、コウタの汗と異臭が染み付いている。

彼は、竹刀の破片をそっと地面に置くと、持っていた水筒の水を少量かけ、自分のボロ布の服の裾で、その握りの部分を丁寧に洗い始めた。

握りに染み込んだ汚れと汗が落ち、木目が現れる。彼は洗った握りの部分を、他の砕けた破片と共に、麻袋の底に厳重かつ大切そうに保管した。

ゴブリン助は、コウタの背中を静かに見つめ、主人の**『汚れたロールプレイ』**を、自身の一途な忠誠心をもって、影から支え続けるのだった。

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