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聖戦士コウタの物語

第二十六章:凱旋と、忠実なるメスブタ

ハルジオン王国の王都は、コウタの内政チートにより、世界一豊かで平和な楽園へと変貌していた。

コウタは玉座の間で、完全な最終形態の装備を身につけて立っている。


「デュフフフフ! ハルジオン王国の復興も一段落でござるな! これより、我々は魔王討伐の最終段階へ移行するでござるよ!」


ハルボウは目を輝かせた。


「コウタしゃまのご意志のままに! アタイは永遠にコウタしゃまの剣でござる!」


ユリナは膝をつき、目を伏せて応える。


「ご主人様の聖戦に奉仕できるなら、メスブタとしてこれ以上の喜びはございません……。わたくしめの汚れた知識でも、お役に立てるならば……」



「フム! ユリナ殿(仮)の『従順な奴隷ヒロイン属性』も極まってきたでござるな! よろしい! まずは、かつて拙者を追い出した『聖都アウローラ』の現状を、『最強の聖戦士』として確認しに行くでござるよ!」


コウタはリュックの『無限収納チート』を起動した。

ハルボウ、ユリナ、そして黒ローブを身につけたゴブリン助を伴い、アウローラへ転移するポータルへと向かう。

彼らの行先は、コウタが汚いスウェット姿で追い出された、聖都アウローラの外壁であった。

2. 因縁の衛兵と変貌した一行

ポータルから現れたコウタ一行は、聖都アウローラの巨大な城壁の前に立った。

コウタは以前と同じく、チェックシャツ、Gパン、そして異臭を放つ竹刀が刺さったリュックサックという姿で、異様なオーラを放っている。


「ひ、ひぃっ! まさか、あのデブじゃないか!? あのスウェットの不潔男! 服装は相変わらず汚ねぇ!?」


衛兵Aが悲鳴を上げた。


「おい、見ろ! 奴隷市場を破壊し、エルフの王女を誘拐した手配犯だ! しかも、連れている女がヤバいぞ!」


衛兵たちは、コウタの傍らに立つ二人の女性を見て戦慄した。

ハルボウは汚れたドレス姿ながらも鋭い殺気を放ち、ユリナは高貴なエルフでありながら、膝をつきコウタの足元に平伏している。


「な、なんだあのエルフ! 王族の血筋のはずだ! なぜ、あんなデブに膝をついて……まるでペットではないか!」



「しかも、黒ローブの怪しい奴までいる! こいつら、魔王軍の残党とつるんでいるに違いない!」


ユリナは顔を上げずに、震える声で言った。


「……ご主人様。この衛兵どもは、かつて貴方様の神々しい御姿を『汚い』と侮辱した、愚かで盲目の民どもです。どうか、彼らの愚行を、わたくしめを蹴飛ばす罰をもって、お許しくださいませ……」


ユリナは、衛兵への非難と同時に、自らを罰するようコウタに懇願する。

衛兵たちは、エルフの王女の精神が完全に破壊されているのを見て、恐怖を通り越して困惑した。


「デュフフフ。ユリナ殿(仮)。貴殿の献身ぶりは感心でござるが、今は『最強の聖戦士』としてのロールプレイの最中でござるよ!」


3. ハルボウの狂信と宣戦布告

コウタの言葉は衛兵たちには届かず、彼らは相変わらずコウタの姿を嘲笑した。


「いい加減にしろ! その汚いチェックシャツを着たデブ! 貴様は犯罪者だ! すぐに投降しろ!」


その瞬間、ハルボウの怒りが爆発した。

彼女の顔は紅潮し、その瞳は狂信的な光を宿していた。


「二度とその口を開くな、裏切り者ども!」


ハルボウの絶叫は、衛兵たちを物理的に後退させるほどの威圧感を伴っていた。


「お前たち! このチェックのシャツとGパンが何かわかるか! これは、コウタしゃまが命を懸けて守り、我がハルジオン王国が数千年の歴史と共に託した、神聖なる神器だ!」



「貴様らは、魔王軍が怖くて、この国を見捨てた臆病者だ! その貴様らが、我が国の誇りの象徴である神器を『汚い』と罵るのか! それは、我がハルジオン王国への宣戦布告に等しい!」



「な、なんだその狂った小娘は……! チェックシャツが神器だと……!? 正気か!」


ハルボウは、衛兵たちの嘲笑が、王国民の命と引き換えに守った神器への冒涜だと捉え、怒りの炎を燃え上がらせた。

ユリナもまた、その怒りが正しいと理解し、静かにコウタの足元に額を押し付けていた。


「デュフフフフ! よろしい! 衛兵殿! 拙者らは、聖都アウローラに用があって戻ったでござるよ! 拙者を『手配犯』と罵る貴殿らに、『聖戦士コウタの真の力』をしかと見せつけるでござる!」


コウタ一行は、衛兵たちの恐怖と困惑を背に、堂々と城門を潜り抜けようとしていた。

その時、城門の広場に、眩い光が降り立った。

それは、聖都が誇る『真の勇者』、クロード一行の帰還であった。

第二十七章:勇者クロードとの対峙と、姫騎士の宣戦布告 【内面も清廉潔白な勇者修正版】

1. 勇者クロードの清廉な帰還

コウタ一行が聖都アウローラの門を潜ろうとした瞬間、広場に眩い光が降り立った。

それは、聖都が全幅の信頼を置く「光の勇者」、クロード一行であった。

クロードは、太陽のように輝く金色の髪と完璧な顔立ちで、白いマントを風になびかせ、優雅に着地した。


「皆の者! 聖都の安寧は、我々勇者一行が必ず守る! 光あるところに、我々の正義は必ず届く!」


クロードは、群衆からの熱狂的な歓声に対し、心からの感謝を込めて頷いた。

しかし、その視線がコウタ一行に触れた瞬間、彼の真摯な表情が、純粋な困惑と、生理的な苦痛へと変わった。


「……衛兵、何事だ? この聖都の清らかな場所で、なぜこのような『不潔で異臭を放つ者』がいるのだ。すぐに……すぐに清掃が必要だ!」



「ク、クロード様! 申し訳ございません! この汚い男こそ、先日、奴隷市場を破壊し、エルフの王女を誘拐した手配犯、コウタです! 勇者様の凱旋の場を汚す不敬者です!」


クロードはコウタの異臭を放つ竹刀、汚れたチェックシャツ、そしてブカブカのGパンという姿を見て、顔を覆い隠しそうになるのを必死で耐えた。

彼の拒絶反応は、見た目への侮蔑ではなく、純粋な衛生観念によるものであった。


「(顔をしかめながら)衛兵。私は貴様が犯罪者である以前に、その不潔な状態を許容できない。この聖都は、清浄な場所でなければならない。その汚染源を、速やかに城外に排除しなさい!」


2. 誤解される正義とメスブタの告発

クロードは、ただ「聖都の秩序と清潔さ」を守ろうとしているだけであったが、その言葉は、奴隷市場の裏の事情を知るユリナとハルボウには、傲慢な偽善者と誤解された。


「そこのエルフの女性。貴女はこの男によって救われたそうだが、なぜこのような不潔極まりない人物と行動を共にするのだ? 私が、貴女の清らかな環境を保証してあげよう。」



「(地面に額を押しつけたまま、震える声で)クロード様……いいえ。貴方様の『清らかさ』は、真実から目を背ける傲慢な偽善です……!」


ユリナにとって、クロードの「清潔さ」は、奴隷市場の存在を黙認した、世界の腐敗の象徴に見えた。


「貴方方が守る聖都は、奴隷市場の存在を黙認し、人身売買の利益を得ていた! それを汚い服装のこのお方が、真の正義をもって破壊したのです! 貴方こそ、聖都の清浄さを汚す偽善者です!」


3. ハルボウの狂信と宣戦布告

ユリナの告発と、クロードがコウタの神器を「不潔な汚染源」と断じた事実は、ハルボウの狂信に火をつけた。


「黙れ、偽善者!」


ハルボウの小さな身体から、王女としての威圧感と、狂信的な覚悟が噴き出した。


「よくもコウタしゃまの神聖なる神器を『不潔』と罵ったな! 貴様のその清潔好きが、アタイの故国を滅亡に追いやった魔王軍の卑劣さに重なって見える!」



「いいか! このチェックのシャツ、Gパン、転がり落ちそうなリュックは、我がハルジオン王国の命の象徴だ! 貴様がこの神器を『不潔』と断じることは、ハルジオン王国への宣戦布告と見なす!」


ハルボウは、小さな手で、コウタの汚れたチェックシャツを掴み、高々と掲げた。


「私は、ハルジオン王国最後の王女、ハルボウである! 聖都アウローラの勇者クロード! 貴様は、我が国に宣戦を布告した! 覚悟しろ!」



「デュフフフフ! 『潔癖症勇者』と『汚い神器』! そして『狂信姫騎士』! これぞ、究極のロールプレイでござるよ! よろしい、クロード殿! 拙者の『聖戦士コウタの冒険(第二章)』は、貴殿との『ガチバトル』から始まるでござるよ!」


聖都アウローラの広場で、「真の正義(潔癖症)」を持つ勇者と、「汚れた真実(神器)」を持つ聖戦士の、避けられない対立が、互いの誤解と狂信の中で幕を開けたのだった。

第二十八章:潔癖症勇者の怒りと、チートの示威

1. 誤解の剣、抜かれる

ハルボウによる唐突な「宣戦布告」は、聖都アウローラの広場を一瞬で静寂に包んだ。

勇者クロードは、依然としてコウタの異臭と不潔さに耐えながら、心底から困惑していた。


「(顔をしかめながらも毅然と)何を言っている、小娘。私は貴様の国に宣戦など布告していない。ただ、聖都の清浄な場所から、衛生上問題のある存在を排除しようとしているだけだ。貴様のその汚れた布切れが、何らかの『命の象徴』だという主張は、私には理解できない。」


クロードのパーティーの賢者と騎士たちも、コウタの姿に生理的な嫌悪を示しつつ、狂信的なハルボウに警戒を強めた。


「デュフフフフ! クロード殿は『潔癖症勇者』という、なかなか面白い属性でござるな! だが、拙者の神器は貴殿らの『常識』を超越しているでござるよ!」


コウタは一歩踏み出した。

その瞬間、彼の汚れたチェックシャツとGパンから五大チートの魔力が溢れ出し、目に見えない規格外のオーラが広場を圧迫した。


「(地面に平伏したまま)ご主人様……その不潔な外見とは裏腹に、貴方様は世界の法則をも超えた絶対的な力をお持ちです。どうか、この愚かな偽善者たちに、その真実をお示しくださいませ……!」



「クロード! 貴様はコウタしゃまの力を侮辱した! アタイがハルジオン王国の誇りとして、その不敬を討ち滅ぼす!」


2. クロードの決断と騎士の突撃

クロードは、コウタの体から発せられる異様な魔力と、ハルボウの狂気じみた眼差しを見て、彼らが単なる犯罪者ではないことを悟った。

しかし、聖都の秩序を守るという真の使命感から、彼は剣を抜くことを決意した。


「私は、聖都アウローラの清浄な秩序を守る義務がある。貴様の異様な力と、狂信的な王女の行動は、全てが『不浄な混沌』だ! 私の正義は、いかなる『穢れ』も許容しない!」


クロードの剣が光を放った。

しかし、彼自身はコウタの不潔さに近づくのをためらった。

代わりに、クロードパーティーの騎士長が、聖都の誇りをかけてコウタに突撃した。


「勇者クロード様の御前を汚すな! 汚いなりをした異端者め! 聖都の騎士団の力、思い知るがいい!」


3. チェックシャツの「絶対防御チート」

騎士長は、聖都の騎士団が誇る光の剣技をもって、コウタの首をめがけて渾身の一撃を放った。

その剣は、伝説級の魔族さえも両断する鋭さを持っていた。


「フム。『騎士団の勇者への忠誠』という、これもまた王道でござるな! だが、拙者の『絶対防御チート』は、貴殿の『テンプレ剣技』を超えるでござるよ!」


剣がコウタの汚れたチェックシャツに触れた、その瞬間――。

騎士長の剣は、まるで透明な壁にぶつかったかのように、ピタリと静止した。

チェックシャツの繊維一本すら傷ついていない。

コウタは微動だにせず、ビン底メガネの奥で騎士長を見つめた。


「な、なんだと……!? まさか、この剣が……通じない!?」



「デュフフフ! 見たか、偽勇者! それこそが、我がハルジオン王国の命の象徴、チェックのシャツの『絶対防御チート』だ! お前たちのような裏切り者の光など、コウタしゃまには一切届かない!」


ハルボウは、コウタの無傷の姿に狂喜し、勝利を確信した。

衛兵たちは恐怖に震え上がり、クロードもまた、「不潔な服装」が「絶対的な防御」を意味するという事実に、真の戦慄を覚えた。


「な……馬鹿な。あのような汚れた布が、私の騎士団の剣を……!? これは、正義の法則を乱す『混沌』だ! 貴様、何者だ!」



「デュフフフフ! 拙者は『汚い異端者』にして『規格外の聖戦士』! クロード殿! 拙者の『絶対防御チート』を打ち破る『清らかな攻撃』を、見せてみるでござるか!」


コウタの不敵な挑戦状が、聖都アウローラ広場に響き渡った。

クロードは、理想とする正義と、理不尽な力の板挟みとなり、最大の危機に直面したのだった。


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