第7話 「はちゃめちゃ体育祭」
年に一度の大イベント、体育祭。
生徒も先生も、笑って走って転んで――そして、恋も走り出す!?
秘密の関係を隠しながら、先生と私は同じフィールドに立つ。
でも、ただの競技じゃ終わらない。
笑いあり、ハプニングあり、そしてちょっぴりドキドキな体育祭が、今始まる。
今日は待ちに待った体育祭。
学校中が熱気に包まれ、生徒たちの歓声が校庭に響く。
もちろん、私も朝から緊張とワクワクで心臓がバクバクしていた。
「……先生、今日は大丈夫ですか? 怪我とか……」
「大丈夫だ。俺も君と一緒に競技に出るからな」
「えっ!? 先生も走るんですか?」
「もちろん。放課後のドタバタ練習で体は鍛えてある」
先生がにっこり笑うと、胸がキュンとなった。
それでも、心の片隅には少し不安があった。
「先生が私のこと見てくれるのか、他の生徒も一緒に競技してるし……」
⸻
まずは徒競走。
スタート地点に並ぶと、先生は私の隣に立ってくれた。
「よし、頑張ろう」
「はい!」
号令と同時に、全力で走り出す。
でも、私は途中でつまずきそうになり、慌ててバランスを取った。
「大丈夫?」
横を見ると、先生が腕を差し伸べてくれる。
「はい、ありがとうございます……」
手が触れた瞬間、ドキッとして思わず顔が赤くなる。
ゴール目前、後ろから姉や妹の声が聞こえ、さらにライバルの生徒が迫る。
「こ、こんな展開……!」
全力でゴールテープを切った瞬間、私は息を切らしつつも笑ってしまった。
「先生、無事ゴールできました!」
「君が無事なら、それでいい」
先生も笑顔で、私の肩をぽんと叩いた。
⸻
次は障害物リレー。
平均台、ネットくぐり、玉入れ……。
私は先生と一緒にチームを組んだ。
しかし、ここで問題発生。
「わぁっ!」
ネットをくぐろうとした瞬間、先生が足を引っ掛けて転倒!
私はとっさに先生を支えたが、二人ともバランスを崩し、前に転がる形に。
生徒たちの歓声と笑い声が響く中、先生と私は顔を近づけて倒れ込んでしまった。
「くっ……先生、大丈夫ですか?」
「……うん、大丈夫。……君も怪我は?」
「はい、ちょっとびっくりしただけです」
顔が近すぎて、思わず先生の香りを感じ、胸が高鳴る。
しかし、まだ終わりではなかった。
玉入れの玉を取りに行こうとした瞬間、妹が突進してきて、私と先生の間に割り込む。
「先生、見て! 私が先に入れるの!」
「ちょっと待て!」
先生は必死で私の手を握り、妹を押さえる。
「くっ……先生、もう、私だけを見てください!」
「……もちろんだ、君だけだ」
その一言に、妹も姉も呆然。
「……あ、あれ?」
姉が小さくつぶやき、妹はもじもじしている。
⸻
午後は綱引きと大縄跳び。
私たちのチームは大混戦。
綱引きでは先生が全力で引き、私は後ろから声を出して応援する。
「頑張れ先生! 引っ張って!」
「任せろ!」
大縄跳びでは、先生が私の手を握り、タイミングを合わせて飛ぶ。
息がぴったり合う感覚に、私は自然と笑顔になる。
そのまま競技が終わると、表彰式。
先生は私の隣で、優勝チームの笑顔を見ながら、そっと私の手を握った。
「君と一緒に走れたのが、一番楽しかった」
「私もです……先生と一緒だと、全部楽しいです」
夕日が校庭をオレンジ色に染める。
疲れたけれど、胸は熱く、心は幸せで満たされていた。
体育祭はドタバタで大騒ぎだったけど、私たちのラブラブはしっかり確かめられた一日だった。
「次は……放課後じゃなくても、また一緒に走りたいな」
先生は微笑んでうなずき、私の肩に手を回した。
「もちろんだ、君となら、どんな時でも」
そして私は心の中で誓った――
どんなハプニングも、どんなドタバタも、先生となら笑い飛ばせる。
これからも、ずっと一緒に…
転んで、笑って、泣きそうになって……
全部ひっくるめて、あの一日は最高だった。
どんなにドタバタでも、先生が隣にいてくれたから。
体育祭は終わっても、私たちの“二人三脚”はまだ続く。
次はどんなハプニングが待っているのか――きっと、また笑って乗り越えてみせる。




