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第一話:倒される

小説なんて書いたことないのですが、楽しんでいただけましたら幸いです。

ズドーン!!と大きな音が、城中に響き渡る。

家くらいにでっかい、鬼の形相をした大男が、大出血している頭から地面に倒れ込んだ。


この歪な形をした城は魔王城といって、厄介者扱いされていた魔王が住んでいた家である。

魔王は黒魔術を振り回して度々村を破壊し、人々の生活が脅かされていたため、村長や国王が話し合いをして3人の勇者なる存在を魔王城に送り込んだ。


その魔王(大男)が今、やっと倒されたのだ。


「やったね!私たちの勝利だよ!」


金髪の中学生くらいの女の子が、腰に剣をしまいながら、ピースをする。この小娘が岡野村から選ばれた武術の勇者、ユウリンさん。


「ああ、本当に長かったゼィ、3ヶ月間の作戦や話し合いを経て、雑魚モンスターたちを倒してきたりして…魔王には一瞬やられてしまうのではと思ったが、案外いけたな!」


ごつくムキムキの体をした褐色肌の、髭を生やした30代後半くらいのおじさんが、手にはめていたボクシングのグローブを外し、ユウリンさんとハイタッチをした。この人が凄い素敵村から選ばれた武術の勇者、ボクシンおじさん。


「でもやっぱりレインボーさんが今回のMVPだぜぃ!」


「そうよ!レインボーさんがいなかったら私たち、どうなっていたことか…」


二人が顔を向けた先には、レインボーと呼ばれた男が虹色の涙を滝のように流していた。


二人、その姿に思わず引いてしまい、ちょっと飛び退く。


レインボーさんは虹村から選ばれた白魔術の使い(つまり正義のみかた)であり、泣き虫だけど優しい、高校生くらいの青年だ。ただ、彼のちょっと特殊なところというか、未だ仲間達が慣れないのが、この虹色の涙である。ただでさえその涙の大きな水たまりができてしまうほど泣くというのに、泣くと同時に白い髪が虹色に輝き出すものだから、出産時はもう親も助産師さんもびっくりだったそうだ。

「この赤ちゃん、虹色に輝いてる〜!?」って。

そこから「レインボー」と名付けられたと、悲しげな表情で彼は仲間たちに打ち明けたことがある。

仲間たちは複雑な気持ちになった。虹色の涙も髪も、その名前でさえもコンプレックスなのかなって。

だが彼が泣き虫な限り、レインボーは虹色に輝き続ける…永遠に…


そう、だから魔王討伐が成功したその時、彼は達成感や仲間たちへの敬意、感謝、そしてこれからの村の未来を見据えて、嬉し涙を流したのだ。

「二人ども”、ありがとう…僕だち"頑張っ"だよ…!」と嗚咽混じりの声で、彼は伝えた。


ユウリンとボクシンおじさんが顔を見合わせて、クスりと笑う。


「よし、これから勝利の宴を始めようぜぃ!」ボクシンおじさんがレインボーの手を引く。

「いいね、カラオケにでも行きましょ!」ユウリンがレインボーの方を軽く叩く。

「う"ん"…!」レインボーは嬉しそうに頷いた。


3人の勇者は振り返りもせず、城を出ていく。


ーーー音もなく消え去った魔王の遺体に、つゆひとつ気づかずに…


初心者ゆえに至らないところが多いと思いますが、アドバイスなどがあればぜひ伝えてくださいね。

(コメントは書けるのかな…?)

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