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第三夜 崩壊と高笑いの夜

そういえば少し前に、

しつこくゴールデンフィッシュレディーたち言いよる聖職者らしきものがいた。


その者は特にピンクのゴールデンフレディーが気に入ったようで、

グラスを置いて立ち去ろうとする

ピンクのゴールデンフィッシュのレディーの腕を引っ張っては、


「気に入った」

「いい思いをさせてやる」と

散々言葉にして言っていた。


店で声が聞こえてきたシェルドに

3度、外に叩き出されていた。


だが聖職者はあきらめず

店の出入り口を見張ったり、

昼間の食堂の時にシェルドに

女の子たちのことで詰め寄ったりして、

そのたびにシェルドは怒り狂い店から叩き出してい た。


さすがに4度目はやばいと思った頃、

いきなり聖職者が教会から破門された。


なんと教会で、

教皇が信者の前でありがたい法話しているときに、

男爵夫人と祭壇の裏で乳繰り合っているのを

数千人の信者に見られてしまった。


教皇と信者たちの前で2人とも生まれたままの姿で。


様々な国々を教皇が巡礼すると言う一大イベントの一つで

西都リュウでも行われた。

(噂のゴールデンンフェッシュレディーに会いたくて来た)


当然、一番大きくて立派な教会が用意された。


そして

西都リュウの貴族たちが

教皇様にと準備した花の祭壇。


勇者パーティーで

魔法使いとして参加したコーネリアが

その祭壇を見て1つ提案した。


教皇のありがたい法話の最後に

風の魔法で祭壇の花を使い

信者の上に花吹雪を降らせるという演出を。


この演出をコーネリアが直前に思いつき

教皇に提案して実行したのだ。


教皇は己の自存心を

大いに満たす演出の提案を喜んで受けたのだ。


教皇の法話に感動した信者と

己の話に酔った教皇、

この後の寄付金の多さを想像して

にんまり笑っていた高位聖職者たちが笑顔を浮かべ た時。


また、その演出を知らない二人。

スリルと背徳感に満たされた気持ちが

最高潮に達した時


美しい花吹雪が舞い上がり

あまりの美しさに言葉を失った人々の視線の先に

向こうにみるに耐えない体型同士が合体した晒したのだ。


教会は一瞬にして阿鼻叫喚の地獄のきっかけとなった。


言葉と呼吸が止まる教皇、

感動の涙が止まり絶叫が喉を突き破る信者、

高位聖職者の顔色と共に

急速に下がる教会の金運。


シェルドの料理を食べに西都リュウに滞在しており

自身を勇者と認めた教皇の法話を聞きに来ていた

勇者ラインハルトはこう言った。


「すべては一瞬だった」と。


花吹雪が収まり

美しい花の祭壇の下で

あられもない姿で叫び逃げ始める2人。


慌ててそれを追いかける教会の者たちと

怒り狂うい倒れる教皇。


そして、

その姿を見た信者たちが、

絶叫しながら怒涛の勢いで教会から走り去っていく。


信者を止めなければならないと分かっているが、

いろいろ止めなければいけないものが

たくさんあるのがわかりつつ

パニックで

わけのわからない雄叫びをあげている高位聖職者たち。


もう、誰にも止められない大きな騒動が

うねりを伴い教会の外に広まっていく。


ただ、誰かが言った。

かすかに女の笑い声が聞こえたと・・・・。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「コーネリアちゃま

 サファイアはおもしろかったでしゅ♪」


「コーラリュも

 気分良くて、大ちな声で

 笑ってちまいまちた!」


「コーラルは笑いすぎよ!

 でも、滑稽ね。

 ザマーミロだわ!」


軽蔑するような薄ら笑いを浮かべるコーネリア。


音を立てて瓦解してゆく

教会の姿に

心から満足した。


かつて、家族を人質に取られ

命懸けの討伐に行かされたあの時の恨み。

それをそのまま

教会の連中に叩きつけた瞬間であった。


ああ〜

たまらないわ♡


「本当に、気持ちがいい瞬間だな!」


同じく家族を人質に取られ

死戦に行かされた勇者ラインハルト。


生きてこの地獄絵図を見れる優越感は

魔物を倒しても得られない

満足感でもあった。


「アメジストも

 コーラルもブルーも!

 腹黒い大人になっては

 ダメでしゅよ!」


事情は全部知っているシェイドは

愛する子猫たちに

赤ちゃん言葉で言うのはいつものことだ。


「あい!

 はりゃ黒い大人にはなりまちぇん!」


シェイドの抱かれているアメジストが

元気良く返事した。


「シェイド。

 あなた本当にその言葉使い

 気持ち悪いわ」


腐ったものを見るような目で

コーネリアはシェイドを見る。


「そろそろ帰るか!

 噂がどれくらいのスピードで広がるか

 街中で聞いてくる」


ラインハルトが教会の中を見渡しながら言った。


「そうね。

 移動しましょうか」


コーネリアはそう言って

自分たちの周りに異動の魔法陣を

展開した。


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