第十二夜 興奮と情熱の夜
もしかしたら
誰かに見られているのかもしれないと思いながらも
こんな美形とまぐわえる喜びと
花の祭壇の中で秘密の秘め事に夢中になる2人
(醜い体型の中年男女)
教会中の視線を集める教皇が
話をしているその祭壇の影で
お互いが美男美女に見える魔法にかかっている2人は
とても情熱的にお互いの体を晒しつなげていた。
教皇は己の法話に酔いしれ
己の素晴らしさに興奮し
そんな教皇の話しに酔いしれた教会のボルテージ
勇者パーティーと
3匹の子猫もこれから起こる出来事に
祭壇の後ろの2人は
燃え上がるクライマックスに向かって
皆、最高潮に気持ちが盛り上がっていた。
気持ちよく高々と両手を上げ信者たちを祝福する教皇。
それに合わせコーネリアが、
祭壇の花たちを使って
美しい花吹雪を起こした。
花吹雪に全員が気を取られ、
喜びの感情で教皇の名を呼び
声を上げようとした時
教皇の斜め後で
醜い中年の男女が怪しく合体した姿があらわとなっていた。
同時に互いが美男美女に見える魔法も解け、
中年の男女が
お互いが醜い中年と合体している現実を
実感することになる。
まず男爵夫人が絶叫を上げ、
聖職者を蹴り飛ばし驚いて
衣服を掻き集めた。
気がつくと、
そこには憤怒の形相をした教皇と
唖然とした表情でこちらを見る教会中の人々の視線。
聖職者は蹴り飛ばされた勢いで
祭壇の一部に体をぶつけ、
そのショックで教会中の視線に気がついた。
一番手前には
口から泡を吹きながら
顔を真っ赤にし怒り狂った表情で
こちらを見ている教皇。
ヒィイ!と
声にならない声を出しながら
その辺に脱ぎ散らかしていた服をかき集めた。
聖職者と男爵夫人は
羞恥の衣も一緒に纏いながら
祭壇の影に隠れ
逃げ始めた。
あっという間に自分の感動的な法話が
最悪の形で終わりを告げたことに気がついた教皇は
2、3歩歩いたところで
胸を抑えて失神。
出口に近い平民の信者たちが絶叫を上げ、
教会の外に走り出して行く。
教皇の話のおかげで
これから入る寄付金の多さに
胸を高鳴らせていた高位聖職者たちは
目の前で繰り広げられた
醜い男女の交わり
二人が逃げゆく姿を
ただ
ただ胸に痛みを覚えながらぼう然と見ていた。
後は坂を転げ落ちるようだった。
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ラインハルト、シェルド、コーネリアの3人は
法話ががよく見える
特別な2階席から高位貴族たちとそれを見ていた。
高位貴族たちはあまりにも刺激的な事態の出来事に、
夢中になって
周りにいる貴族たちと語り合っている。
ラインハルト、シェルド、コーネリアは
それぞれ3歳くらいの猫の獣人の
可愛らしい女の子を抱きあげながら、
互いの口元を女の子たちの頭で隠し
めちゃめちゃ笑いながら話をした。
「まさかこんなにうまくいくと思わなかったわ」
「コーネリアしゃま、あたちたち上手くできまちたか?」