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読み切りギャグ小説  作者: さまぶー
1/1

コンビニ

とあるコンビニエンスストア。

20代の一人の男が買い物をしている。

「えーと、これとこれと...こんなもんかな。」

商品をカゴにいれ、レジ台の上に置いた。

「いらっしゃいませー!」

60代前半くらいの男の店員が、元気のいい声で接客をする。

店員が話しかけてきた。

「お買いものですか?」

「ええ、まあ。」

客の男が応える。

(見りゃわかんだろ。それ以外に無いだろ。)

「こんなに買っちゃって。一体誰にあげるんですかー?

この色男ー。」

笑顔で店員が聞いた。

「いや、全部自分のですよ。」

「ほんとですかい?まあ、そういうことにしておきましょうかね。」

男が買ったものはペットボトルのお茶1本と

漫画雑誌1冊、スナック菓子1袋。そして弁当である。

どう見ても一人分である。

男は思った。

(なんだこのおっさん。めんどくせー。)

「温めますか?」

「お願いします。」

「ごめんなさい。うちレンジ壊れてるんですよー。」

(じゃあ聴くなよ。)

客の男は思った。

「そうですか。じゃあ大丈夫です。」

客の男はめんどくさそうに言った。

「袋に入れますか?」

店員が聞いてきた。

「お願いします。」

客の男が答えた。

店員は一番小さい袋にペットボトルを入れた。

そして、大きい袋に漫画雑誌とスナック菓子一つを入れた。

そして、弁当用の袋に弁当と残りのスナック菓子一つを入れた。

客の男は思った。

(なぜ小分け(汗)...

まあ、どうでもいいや。早くこの店出たい。)

「えー、1300飛んで26円になります。」

(飛んでねーし...でも突っ込むのもめんどくさい。)

客の男は無表情で1000円札と500円玉をトレイの上に置いた。

「あ!ごめんなさい。少々お待ちください。」

そういうと店員の男は少し駆け足でバックヤードに入っていった。

2分後...

(あー、もう長いなー。何してるんだよ。

お釣り渡すだけじゃないか。

そういえば、俺以外誰もいないなこの店...)

さらに5分が過ぎた。

さすがにしびれを切らし、客の男が少し大きな声で言った。

「すいませーん!」

10秒ほどして先ほどの店員が少し不機嫌な顔をして出てきた。

「はーい。なんですか?」

その言葉にイラッとした客が言った。

「なんですかじゃないですよ!

会計ずっと待ってるんですけど!」

店員の男が応えた。

「なんか嫌な言い方ですね。

あのねー、お客さんだからって何言っても許されるって

訳じゃないんですよ。」

意外な切り返しに客の男は思った。

(たしかにそうかもしれない。

この人にもなにか事情があったのかもしれない...)

「すいませんでした。お会計お願いします。」

客の男は言った。

その言葉に対し、店員の男はニコッと笑顔になり、言った。

「わかって頂ければ結構ですよ。

私も推しのアイドルがテレビに出るので少し席を外しましたし!

お互い様です。」

客の男は思った。

(やっぱりこのおっさんが全面的に悪い...)




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