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「ただいま……!」

掲載日:2022/12/16

ありがとう。待っててくれて。

長いか、はっきり言って分からない。

僕の旅路は曲がりくねった、時には平坦な上り坂だったり下り坂だったり……。

まあ、いろんな道だったと言えよう。

旅の途中には色んなことがあった。

君と一緒にそれらを経験していったね。

君と言ったら、笑ったり泣いたり怒ったり。

本当に喜怒哀楽の感情が豊かで、僕がついていくのに苦労もしたよ。

僕が謝ってばかりの時もあった。

君はその度に「大丈夫だよ」って囁いてくれたね。

ありがとう。

その一言にどれだけ励まされたか……。

僕に真剣に怒った時もあったね。

「貴方が自分を傷つけた分だけ、私も同じ傷作るから!」

……あの時程、僕は泣いた記憶はないよ。

本当に、あの胸の痛みは忘れない。

忘れないよ。

つらつらと、自分の事ばかり語ってごめん。

仲間の事も片時も忘れたことはいないよ。

仲間の便りには、目を通していた。

皆が元気に活動している様子には励まされた。

いっぱい楽しまさせてもらった。

本音を言うと、輪に加わりたくて堪らなかったよ。本当に。

でも、僕は決めてたから。

無理はしないと。

僕の旅を続けると、していたから。

だから。

だから。

ほんとを言うと……。


「まーだ、回想に浸ってんの?」

「あ、ああ」

「もう扉の前じゃん」

君が取っ手を捻ろうとするのを慌てて止めた。

不満げに君が僕を見上げる。

「だって、さ。僕は中途半端だよ。決めたこと守っていないし」

「だから?」

「だって、手紙の返事まだ全て書き終わってないし」

「で?」

「だって……」

此処まで来ておいて、僕は逡巡する。

そうだ。

僕はまだまだ心も体も弱い。

仲間にまだ元気になったと100%言えない。

こんな中途半端な僕を、果たして仲間は迎えてくれるだろうか……。

「大丈夫。どんな貴方だって、仲間は仲間でしょう?」

君は僕の両手を包んで言った。

そのぬくもりに全てを委ねたくなる。

そうだ。

ずっとずっと戻りたかった。

この場所の、君と同じぬくもりを持った仲間の所に。

ずっと言いたくて仕方なかった。

僕は扉を開ける。

「ただいま……!」


「「「おかえりーーー!」」」


無理をしたかもしれない。

時期尚早だったかもしれない。

でも、もう。

「ただいま」って言いたかった。

ありがとう。

仲間に、君に、本当に感謝です。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おかえりなさい。 時空様の活動報告で、皆ができることなら、自分にもできるはずだと考えた挙句、自分を傷つけるようなことになってしまった、というお話をしているのを拝見したことがありました。 私…
[一言]  無理しなくても、いいですよ。  ひとやすみしたっていいし、はしりたいひとははしりますし。  おなじグラウンドでも、おなじ競技や、おなじスピードで走ることが、強いられているわけじゃない。  …
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