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車海老物語  作者: 金銀
第一の世界 魔王の居る世界
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第一話 勇者の目覚め、車海老の困惑

なろうでは初投稿となります、金銀です。

ハーメルンで主に活動してますがそれは置いときましょう。


諸注意

これは自由作製ゲーム『ウディタ』によって作製されている《途中》の小説です。

よって投稿者にも終わりが見えません。

また、少しギャグに偏らせています(投者比)


それでも良ければ、どうぞ閲覧してください。


そう、彼は一匹の海老……それも車海老と呼ばれる種族だった。


・・・あの時までは。



「む、起きたか勇者」

「ふむ……もぅそろそろ、ぃけるかのぉ?」

「そうだね、魔法使い。……おっとっと」

「ほぅ、ぃつもぃつもすまなぃのぉ」

「ふん、もうちっと足腰鍛えな爺さん」


朝、目覚めたら知らない人間三人に囲まれていた。


車海老としては驚異的な状況。脅威的存在によってたかられ、いつ食われるかいつ食われるかと戦々恐々。


「ふぅむ、ゅぅしゃょ。なぜゎれらにぉびぇる?」

「そりゃああれだね。戦士、あんたの顔が(いか)めしいからでしょ?」

「なにぃ……!」

「なるほどのぉ」

「信じるなよ!」

「ま、冗談だけどね。どちらかというと見知らぬ他人が自宅に入り込んでいるからだと思うけど」


それもそうかと頷く三人組。


車海老を前に三人が頷く事は、調理方法が決まったということに相違ない。少なくとも車海老から見たらそう見える。


故に、車海老は逃げ出した。



『しかし、車海老 勇者は逃げられない!』



「あ、こら、逃げるな!」


女の人間に腕を捕まれた。もうダメだ、おしまいだぁ……!


と、かすかに違和感。


……この人間、どうして車海老の腕を掴めているのだ?

自らの体を、恐る恐る見下ろす。





人間の、身体だった。





『車海老 勇者は倒れた!』





~~海老~~~~海老~~




「おいおい、勇者がこんなんで大丈夫なのか?」

「うーん。代々の勇者は生前の記憶を持つと言われてるから……それが影響していると思う」

「ふぅむ。ゅぅしゃょ、ぉきてぃるかの?」


デジャヴ……と、言うには速すぎるか。

ベッドの上、横たわる勇者とそれを囲む三人組。


「ふむ、大丈夫だとは思うが……念のため。ヒール」


戦士の手から謎の光が迸り、車海老の身体を包む。

こ、これが噂に聞く化学調味料!


当然違う。


『車海老 勇者の体力が23回復した!』


お、おぉ、まるで新鮮で暖かい海流に身を包まれているようだ……。


「ふぅむ、わしもそれぉぼぇたぃのぉ……」

「全くだ。俺しかヒール使えないんじゃもしもの時に困る」

「勇者が仲間になるんだし、もしもなんて来ないよ。ね、勇者!」


いや、急に話を振られても。と呆然としていると、



ピンポーン


「……ん? 来客か?」

「私出てくる」


とてとてとて、と女の子が玄関まで駆けていく。


「はーい」

「あ、どうも。わたくしは魔王と申します。失礼ですが、こちらに勇者様はご在宅でしょうか……?」

「あ、うん。居ます……って、魔王!?」


僧侶の叫びで戦士、魔法使いが玄関まで駆けつける。

後ろからこっそりと車海老も着いていく。


「魔王だと!?」

「ほぅほぅ、これはぉぉごとじゃのぅ?」


と、魔王は大きくため息をはく。


「や、やっとかぁ……」

「え、やっとって?」


人懐っこい僧侶は、つい聞いてしまう。


「そのですねぇ、勇者が見付からなくて。専属占い師に言われた家に奇襲をかけたら大外れで。返り討ちにされて……」


魔王は涙ながらに話す。


「非常識だと罵られて。礼儀を、文字通り叩き込まれて。あぁ、わざわざ家を一件一件手当たり次第に訪れて。町全部を回ったのに勇者は居なくて。うぅ……」

「それは大変だったねぇ……」


さめざめと泣く魔王の肩をポンポンと叩く僧侶。


こんなのが魔王で良いのかと困惑気味の戦士。


訳もなくふらつき倒れかける魔法使い。


それをとっさに支える車海老。



これぞカオス空間。混沌とした何かが空間に満ち満ちていた。

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