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昆布を届けてくれたのは
四日後、家に帰ると「不在票」が届いてた。親父が帰って来る前で良かった。電話して再配達をお願いしたら、割とすぐに届けてくれた。
配達員は与一だった。いろいろあって、会社辞めて、運転が好きだからって配達員になったんだと。遠くに行くこともできたけど、まずは地元を見直したかったのと、会社辞めたことは恥ずかしいことじゃないから誰に遭っても恥ずかしくないってのを示したかったんだと。
なんだか与一らしくて微笑ましかった。少し、羨ましいとも思った。
飯を誘ったけど勤務中だからって、小雪んとこ行くときは声かけることにした。