始まりはお節

ご馳走様でした。

「まぁ呑め。」

正紀はビールの残りを僕のコップに全部注いだ。僕はもう飲むしかなかった。

「次の同窓会には来いよ。」

「うん。」

でも行かないかもしれない。なんとなくそんな気がした。冴子には、会いたい気になった。

鯖はうまかった。なます、浸かってるかな。少し気になった。

ひじきも味噌汁もうまかった。ビールは全部飲みきった。

それぞれに精算を済ませ、外に出ると、寒空に太陽が輝いていた。

僕たちはなんとなく土手に向かった。