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小料理屋の夜羽子

「へぇー、さすがヨウコさん。河豚といえば…」

カウンター向こうの夜羽子さんは、長い睫毛で目を覆うようにした寂しげな笑顔で軽く会釈した。

こうゆうとき僕は返事さえできないのに、健吾くんは明るく楽しくそつなく話を拡げてくれる。そして、過去の源氏名かどうかを明らかにすることのない夜羽子さんは、いかにも上流の女将らしく、健吾くんに僕と話を進めるための空気と間を物も言わずに提供してくれた。女将にしてはやけに若い夜羽子さんは魅惑の塊で、僕などは決して近づこうとゆう気を起こさせない女性だ。

車麩の煮物と豚の角煮、それから常連客用らしい「ゆかりご飯」を出してくれて、ビールの中瓶が終わる頃、健吾くんはスマホを取り出してこう言った。

「そうだ、大事なこと。お義兄さん、これ、見たいんじゃないかって…」

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