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働き者の工藤さん
「さ、片付け始めようか。」
谷さんの一言で、おのおの片付けを始めた。谷さんは本当に準備がよくて、ラップやビニール袋までもってきていて、残りものを皆で取り分けた。工藤さんは僕のブラウンシュガーをくれとせがんだので、残ってたのを全部くれてやった。
あれ、そういえば工藤さんは結局調理しなかった?
皆そのことに気づいてはいるようで、でも人一番手伝いをしていた工藤さんに対してそんなことを言う人はいなかった。谷さんは途中でそれと気づいたのか、水汲んで来てだの、調味料取って来てだの、お皿取り替えてとかなんとか、こまごま頻繁に工藤さんにお願いをしていた。
工藤さん、小まめに動くし、働き者なんだよなあ。