表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/1866

帰って行った妹は

「覚えてるのもあるけど、作れはしないよ。」

「えー?」

「えー?って言われても、作れないわよ。」

「ふーん…。」

僕は侮蔑の気持ちを強く込めた眼差しを高い位置から妹に向けてくれてやった。そして荒々しく靴を履き捨て、靴が裏返ってしまったのにも気付いていながら、そのままにして居間へ向かうという暴挙に出た。

「ちょっとぉッ!」

もう和美がなにを言おうと返事もしてやらなかった。母親のように裏返った靴をしゃがんで拾い上げ、揃えてくれているのは見なくても分かったのに。

「なんなの、あれ?」

和美は親父にぶうたれていた。

「さあな。まあ、気にするな。悪かったな。」

あれ、親父、あんな風に僕のことかばうのか?和美も同じように思ってるだろう。

「ふん。まぁ、いいや、帰るね。お父さん、身体にだけは気を付けてね。…お兄ちゃんもッ!」

分かったから兎に角気を付けて帰れと親父が言うと、和美はパタパタバタンと帰って行った。

僕は当てが外れてしまって、ぶうたれたかったかが、相手も見つからずにふてくされて、塞ぎこんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ