始まりはお節

エプロン購入

「こちらは日本製で、綿麻なんですよ。」

随分厚手の生地なのだが、洗濯ネットを使えば自宅の洗濯機で洗えるんだと。ボタンの位置を変えたら長さもピッタリに思えたし、見た印象とはいえ「スッポリ感」が気に入ってしまった。墨の色具合も良かったし、なによりもシンプルそのもののデザインがかっこよかった。

五千円は高い気がしたけれど、…もう買ってしまった。

隣のレジで腰巻きエプロンを購入していた篠崎係長に似た雰囲気の女性は、プレゼント用に包装してもらっていた。

僕はなんだか嬉しい気持ちになった。