始まりはお節

お料理とは

気持ち、出汁巻き玉子は前回よりもうまくできた。ふんわりしてたっつーか、白出汁の味わいもまろやかで、奈都さんのアドバイスが効いたらしい。

豚汁も難なくできあがった。まあ、改善点はいろいろあるんだけど、言い出したらキリがない。

で、ご飯炊いて黒豆と一緒に食べてたところに親父が帰ってきて、珍しくテレビ見ながらだけど二人で一緒に喰った。ビールもいただきながら。

さすがにオレの前では写真撮らないんだよな。

親父は相変わらず無表情で、おいしいと思ってくれてるのか分からなかったけれど、食べ終えると立ち上がって「ご馳走様。」と言ってくれた。

先に食べ終えてたオレの食器と、米粒一つ残さずキレイに食べ終えた自分の食器とをキッチンに持ってってくれた。

「置いといて、オレ、洗うから。」

親父が少し躊躇してたから、テレビ見ながら呟いた。

「後片付けまでが料理なんだよなー。」