表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/1866

裏がない

「そうですね」と応えようとしたのに声が出ず、頬を伝う冷たいものを感じた。

「ちょっと、…泣いてるの?」

「あれ?」

あ、今度は声が出た。僕は慌てて袖口で左目の下辺りを擦った。

お義母さんは笑顔で僕を見つめた。

「ほら、グラスを取って。」

「あっ、す、すいません。」

僕は目の前のビールグラスを両手で抱えると、お義父さんはなみなみとビールを注いでくれた。

「冴子もこんな風にまっすぐにいきたいもんだな。」

冴子はふんとそっぽを向いたようであった。

後で聞いた話だが、裏がない松風には隠し事など悪いことがなく、この一年も真っ直ぐに生きられるようにとの願いが込められているそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ