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冷えたお水
お茶漬けを食べ終わったらすっかり腹が膨れ、眠くなった。ここで眠りに落ちたら朝まで目が覚めそうにないから、帰ることにした。立ち上がったら、そのまま椅子にストンと座ってしまった。慌てて奈都さんが駆けつけてくれて、少し休ませてもらうことにした。キンキンに冷えた水がとてつもなくおいしかった。
ハッと我に返った。時計の針は二三時四五分を指していた。まだ終電に間に合う。僕は慌てて立ち上がった。今度は意識もハッキリしていた。立ち上がっても、一瞬目眩は感じたけれど、立っていられた。歩いてみてもふらつくことはなかった。カウンター向こうの奈都さんに笑顔を見せて、僕は店を後にした。駅へ向かって一目散。