表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
173/1866

駅でお別れ

デザートとか、最後の一杯とかいう気分はすっかりなくなっていた。良かったんだろうか、あんな、らしくもないオムライスで。

駅はあんまりにも近過ぎた。

冴子は颯爽としていた。

僕は、グズる理由が見つけられなかった。

ホームへと向かう階段口に着いたとき、冴子は僕の方に振り返った。そして、手を出した。

僕はハッ思って、ポケットから冴子のハンカチを取り出して、彼女の手の平に返してやった。

「ごめん。」

冴子は首を横に振り、口角をちょっと上げて目を細めただけの上品な笑顔を見せてくれた。

「じゃ、ね。」

「うん、じゃあ。」

抱きしめることも、握手をすることもできず、僕は階段を上って行く冴子を見送った。

冴子は振り返ることなく階段を上りきると、ホームの先へと進んで行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ