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病院の待合室
んー…、四時か。…夕方だよな?はあ、よく寝たもんだ。…だるー。あ゛ー、まだ喉痛ー。病院行かねーと…近藤先生んとこ、まだやってるよな。がー。
とりあえず親父が置いてってくれたペットボトルの水を飲み始めたら、一気に半分くらい飲み干してしまった。喉、乾いてたんだなぁ。それに、水飲みながらも喉に痛み感じ続けていた。
まだ熱が下がってる感じがしないので、もう測る気がしなかった。のそのそとスウェットを着替えて、汗だくの身体を汗拭きシートで拭って、コホコホと咳をしながら家を出た。鍵はちゃんと閉めたよな。
もう重病人の気分で歩くのもだるいんだが、まさにトボトボという感じで、五分くらい行ったところの近藤医院にやっとの思いで着いた。
いつもそこそこに患者で溢れてるんだよな。
キリリとした神崎さんが事務的に保険証と診察券を受け取った。
待合室の深みも柔らかみもないけれど座るためだけの長椅子に腰かけ、壁に背中をもたせかけた。
ため息をつくと生命が抜け出しそうで、呼吸をすることが躊躇われた。